介護保険で通院介助は使える?対象条件から料金まで解説

親御さんの通院に毎回は付き添えず、介護保険でヘルパーに頼めないかと悩んでいませんか?仕事や日々の生活があるなかで、通院のたびに時間を空けるのは簡単ではありません。
この記事では、介護保険の通院介助が使える条件や対象外のケース、費用の目安から利用の手順、自費での補い方までを解説します。
この記事を読めば、親御さんに通院介助が使えるかを判断でき、次にケアマネジャーへ相談したい点が見えてくるでしょう。
※本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。
介護保険の通院介助とは
介護保険の通院介助は、訪問介護のヘルパーに親御さんの通院の付き添いを頼めるサービスです。自宅から病院までの送迎や移動の介助、受診の手続きまでを支えてもらえるため、毎回は付き添えないご家族にとって心強い存在になります。
ここでは、通院介助でしてもらえる支援の内容と、混同しやすい通院等乗降介助・外出介助との違いを解説します。
通院介助でしてもらえる支援
通院介助では、ヘルパーが自宅から医療機関までの一連の付き添いを担います。介護保険が使えるのは移動と受診に関わる介助の部分で、単なる送迎の代わりには利用できません。
通院介助での主な支援は、次のとおりです。
- 自宅から病院までの移動の介助
- 車やバスの乗り降りの介助
- 受付や会計などの受診手続き
- 診察後の薬の受け取り
これらは、親御さんが一人で通院するのが難しいときに頼める内容です。どこまで頼めるかはケアプランの内容で決まるため、付き添ってほしい場面を担当のケアマネジャーに伝えておきましょう。付き添いの範囲があらかじめ決まっていれば、当日もヘルパーとスムーズに連携できます。
関連記事:訪問介護(ホームヘルプ)のサービス内容とは?頼めること・頼めないことのルールを徹底解説
通院等乗降介助との違い
通院等乗降介助は、通院介助の中でも車の乗り降りを中心にした介助を指す言葉です。ヘルパーが運転する車で病院へ送迎し、乗り降りや院内の移動、受診の手続きまでを一貫してサポートします。いわゆる介護タクシーが、この通院等乗降介助にあたります。
これに対して通院介助は、乗り降りだけでなく歩行や着替えなど、体に触れる介助まで含めた広い意味で使われる言葉です。中心になる介助が体に触れるものなら身体介護として、乗り降りが中心なら通院等乗降介助として計算され、料金の考え方も変わってきます。
親御さんにどの介助が必要かで区分は決まります。通院時にどの動作で困っているかをケアマネジャーに伝えれば、区分の判断も含めて組み立ててもらえるでしょう。
外出介助との違い
外出介助は、買い物や散歩など日常生活に必要な外出に付き添う介助で、身体介護の一部として扱われます。通院介助が病院への通院を目的とするのに対し、外出介助は通院以外の外出を支える点が異なります。
ただし、介護保険の外出介助は使える範囲が限られているため注意が必要です。日常生活に必要と認められる外出が対象で、趣味や娯楽のための外出、遠方への外出などは原則として対象になりません。
親御さんの通院を頼みたいのか、買い物などの外出を頼みたいのかで、使うサービスは変わります。目的をはっきり伝えれば、ケアマネジャーが適切なサービスを組み合わせてくれるので、まずは困っている外出の場面を伝えてみましょう。
介護保険で通院介助が使える条件
介護保険で通院介助を使うには、いくつかの条件を満たす必要があります。だれでも自由に頼めるサービスではありません。要介護度やケアプランの内容によって、使えるかどうかが決まります。
ここでは、通院介助を使える人の条件を、要介護認定・ケアプラン・要支援の3つの面から見ていきます。
要介護1~5の認定がある場合
通院介助を介護保険で使えるのは、要介護1から要介護5の認定を受けた人です。要介護認定は、介護がどのくらい必要かを判定する制度で、自治体の窓口で申請します。
まだ認定を受けていない場合は、通院介助を頼む前に要介護認定の申請から始める必要があります。申請から認定までは、おおむね30日ほどかかるため、通院の予定にあわせて早めに動きましょう。
要支援1・2の場合は、通院介助そのものは対象外ですが、別の仕組みが用意されています。まずは親御さんがどの区分の認定を受けているかを確認し、認定がなければ地域包括支援センターに相談するところから始めましょう。
ケアプランに組み込まれている場合
要介護認定を受けていても、それだけで通院介助を使えるわけではありません。ケアマネジャーが作るケアプランに、通院介助が必要なサービスとして組み込まれているのが条件になります。
ケアプランは、親御さんの生活状況や希望をもとに、必要な介護サービスを組み立てる計画です。通院の付き添いが必要な理由がはっきりしていれば、ケアマネジャーがプランに組み込んでくれます。
一方で、通院介助は単なる移動手段としては使えません。「タクシー代わりに送ってほしい」といった理由では対象にならないため、付き添いが必要な理由をケアマネジャーに伝えましょう。
要支援で総合事業を使う場合
要支援1・2と認定された場合は、通院介助ではなく介護予防・日常生活支援総合事業のサービスが対象です。総合事業は自治体が運営する制度で、要支援の人の生活を訪問型サービスなどで支えます。
ただし、総合事業に通院の付き添いや移送が含まれるかどうかは、自治体によって大きく異なります。大阪市の訪問型サービスは、身体介護や生活援助が中心で、通院の移送ははっきりとは定められていません。
そのため、要支援の親御さんの通院を支えたい場合は、住んでいる自治体で何が使えるかを確認する必要があります。総合事業の内容は地域差が大きいため、まずは地域包括支援センターやケアマネジャーに相談してみましょう。
関連記事:要支援2で老人ホームに入居できる?利用できる介護サービスも解説
介護保険で通院介助が使えないケース
介護保険の通院介助は便利ですが、どのような通院でも使えるとは限りません。対象外のケースを知らずに頼むと、当日になって断られて困る場合もあります。
ここでは、通院介助が原則として対象外になる代表的なケースを確認していきましょう。
入退院の付き添い
入院や退院に伴う付き添いは、原則として通院介助の対象外です。入院の手続きや入院中の身の回りの世話は、通院という日常の外出とは性質が異なるためです。
特に入院している間は、在宅で使う介護保険サービスそのものが利用できません。入院中は医療保険による治療が中心になり、訪問介護のヘルパーによる病室での付き添いは基本的に対象外です。
ただし、退院時に病院から自宅へ戻る際の移送などは、ケアプランへの組み込み方によって対応できる場合もあります。入退院のときに付き添いを頼みたい場面があれば、対応できるかを前もってケアマネジャーにたずねましょう。
施設入居中の通院
施設で暮らしている場合、通院介助を使えるかは施設の種類によって変わります。特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームのように、施設が介護を一括して提供するタイプでは、外部の訪問介護にあたる通院介助は原則として使えません。
一方、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅は、自宅と同じ居宅の扱いです。外部の訪問介護と契約して暮らすため、条件を満たせば通院介助を使える場合があります。
親御さんの入居先が、施設で介護を一括提供するのか、外部の事業者と契約するのかで、使える仕組みはわかれます。まずは入居先のタイプを確かめ、通院の付き添いをどう手配できるかをケアマネジャーに相談してみましょう。
通院ついでの買い物や寄り道
通院の行き帰りに買い物や用事を挟む「ついでの外出」は、原則として通院介助では対応できません。通院介助はあくまで受診のための一連の付き添いで、寄り道はその範囲から外れるためです。
診察の帰りにスーパーへ寄って日用品を買う行動は、通院とは別の外出とみなされます。趣味や娯楽のための寄り道も、同じ扱いです。
ただし、生活に必要な買い物などは、必要性が認められればケアプランに加えられる場合もあります。地域によって判断はわかれるため、通院とあわせて頼みたい用事があるときは、まとめたい事情を含めてケアマネジャーに伝えてみましょう。
介護保険で病院内の付き添いは頼める?
親御さんの通院で特に不安になりやすいのが、病院に着いてからの院内での付き添いです。受付や診察、トイレなど、院内でも支えが必要な親御さんは少なくありません。
ここでは、病院内での付き添い(院内介助)が介護保険で頼めるのか、例外や自費での補い方まで見ていきます。
院内介助が原則対象外の理由
病院の中での付き添い(院内介助)は、原則として介護保険の対象外です。院内での介助は、本来は病院のスタッフが担う領域です。通院介助が使えるのは、あくまで自宅と病院を行き来する移動の部分になります。
受付から診察室への移動や診察中の付き添いは、医療機関で対応する前提になっています。そのため、通院介助で自宅から病院まで送り届けても、院内はヘルパーが付き添えないのが基本です。
院内で親御さんに介助が必要な場合は、まず受診先の病院に、どこまで対応してくれるかを聞いてみましょう。病院の体制を把握したうえで、足りない部分を別の方法で補う流れになります。
例外的に介護保険で使えるケース
院内介助は原則対象外ですが、一定の条件を満たせば例外的に介護保険で認められる場合があります。多くの自治体では、次の3つを満たすかどうかで判断しています。
- 適切なケアプランが作られている
- 病院スタッフでは対応が難しい
- ご本人に介助が必要な心身の状態である
これらを満たすと、院内での移動介助や、認知症などによる見守り、トイレの介助などが対象になる場合があります。ただし、単なる診察の待ち時間や検査中の付き添いは対象外です。
認められるかどうかは、最終的に市区町村(保険者)が判断します。病院に対応の可否を確認した記録も必要になるため、院内介助を希望するときは早めにケアマネジャーへ相談しましょう。
自費サービスで院内付き添いを頼む方法
介護保険で院内の付き添いが認められないときの選択肢が、保険を使わない自費サービスです。自費サービスは事業者が料金を自由に決める保険外のサービスで、院内での付き添いも柔軟に依頼できます。
移動の部分は介護保険の通院介助で支えてもらい、院内の付き添いだけを自費で頼む、という使い分けも可能です。保険でまかなえない部分だけを補えるため、費用を抑えながら必要なサポートを受けられます。
自費で頼めるサービスの内容や料金の目安、保険との組み合わせ方は、後半の「介護保険の通院介助を自費で補う方法」で詳しく解説します。まずは院内でどのような付き添いが必要かを整理しておきましょう。
関連記事:介護保険外サービスとは?メリットや料金、家事代行・通院などの活用術を解説
自治体独自の外出支援サービス
自治体によっては、高齢者の通院や外出を支える独自のサービスを用意している場合があります。介護保険とは別の仕組みで、保険では足りない部分を補える点が特徴です。
たとえば、神戸市には「おくる電」という病院送迎紹介コールセンターがあり、外出時の移動手段に困ったときに、最寄りの介護タクシーを紹介してもらえます。24時間365日受け付けており、電話一本で相談できます。
こうしたサービスは、すべての自治体に設けられているわけではありません。住んでいる地域にどのような外出支援があるかは、自治体の窓口や地域包括支援センターに確認してみましょう。保険内のサービスとあわせて使えば、通院の負担をさらに軽くできます。
介護保険の通院介助の費用相場
通院介助を頼むうえで気になるのが、毎回どのくらいの費用がかかるかです。介護保険が使えるため、想像より負担は軽く済む場合が多く、内訳を把握しておくと安心して利用できます。
ここでは、介護タクシーや公共交通機関を使った場合の料金や、自己負担の割合を見ていきます。
介護タクシーを利用した場合
ヘルパーが運転する介護タクシー(通院等乗降介助)を使う場合、乗り降りなどの介助の部分に介護保険が使えます。介護保険が適用されるのは1回あたり97単位で、1割負担なら片道でおよそ100円です。
片道で1回と数えるため、行きと帰りの往復では2回分がかかります。1割負担の親御さんなら、往復しても200円ほどの自己負担で利用できる計算です。
ただし、車の運賃そのものや、車いす・ストレッチャーのレンタル代は介護保険の対象外で、全額自己負担になります。介助料と運賃は分けて考える必要があるため、利用前に事業者へ内訳を問い合わせましょう。
関連記事:介護タクシーとは?介護保険の適用条件・料金・福祉タクシーとの違いを徹底解説
公共交通機関や徒歩の場合
バスや電車、徒歩で通院する場合は、身体介護として付き添いの時間に応じて料金が計算されます。ヘルパーが体を支えながら移動や受診を助けるタイプで、介護タクシーとは料金形態が異なります。
身体介護の料金は、付き添いの所要時間が長くなるほど段階的に高くなる仕組みです。20分未満なら163単位で、1割負担ならおよそ163円が目安です。
介助の時間が延びるほど、その分だけ費用も上がります。往復にどのくらい時間がかかりそうかを事前に見積もり、費用の目安をケアマネジャーと確かめておきましょう。
自己負担の割合
介護保険サービスの自己負担は、親御さんの所得に応じて1割から3割にわかれます。通院介助の料金も、この割合で決まる自己負担です。通院の回数が多い親御さんは、割合の違いが月々の負担に響きます。
多くの高齢者は1割負担ですが、一定以上の所得があると割合は上がります。現役並みの所得がある世帯などが、2割・3割の対象です。
親御さんがどの割合かは、自治体から届く介護保険負担割合証で確認できます。1割で計算した目安より負担が増えるため、負担割合証を手元に用意してから費用を見積もりましょう。
ヘルパーの交通費の扱い
通院介助を頼むときに見落としがちなのが、ヘルパーの交通費です。付き添うヘルパーが公共交通機関を使って移動した分の費用は、原則として利用者側が負担します。この交通費は介護保険の対象外です。
ヘルパーが親御さんと一緒にバスや電車で通院した場合、ヘルパー分の運賃も支払う対象になります。介助料とは別にかかるため、思ったより費用がかさむと感じる場合もあるでしょう。
交通費の扱いは事業者によって差があり、金額や請求の方法もさまざまです。契約や利用の前に、交通費がいくらかかるのか、実費なのか一律なのか、どのように請求されるのかを事業者にたずねましょう。
介護保険で通院介助を利用する手順
通院介助を使いたいと思っても、どこから動けばよいか迷う方も多いでしょう。実際の利用は、決まった順番で手続きを進めればスムーズに始められます。
ここでは、通院介助を利用し始めるまでの流れを、3つのステップに分けて解説します。
ケアマネジャーに相談する
通院介助を使う最初のステップは、担当のケアマネジャーへの相談です。ケアマネジャーは介護サービスの調整役で、通院介助が使えるかどうかの判断もここから始まります。
相談では、親御さんの通院の状況と困っている点を詳しく伝えましょう。「一人で通院できない」「受付や移動に付き添いが必要」など、事情がはっきりするほど、必要なサービスを組み立ててもらえます。ケアマネジャーは制度に詳しいため、使えるサービスも教えてくれます。
まだケアマネジャーがついていない場合の相談窓口は、地域包括支援センターです。担当のケアマネジャーを探すところから始めれば、通院介助を含めた介護サービスにつなげられます。
関連記事:ケアマネジャー(介護支援専門員)とは?役割や仕事内容から上手な探し方・選び方のポイントまで解説
ケアプランに組み込んでもらう
ケアマネジャーへの相談が済んだら、次は通院介助をケアプランに組み込んでもらいます。介護保険を使えるのは、プランに組み込まれた通院介助だけです。
ケアプランには、いつ・どのくらいの頻度で通院介助を使うかが書き込まれます。親御さんの通院の予定にあわせて、必要な回数や時間をケアマネジャーと相談しながら決めます。定期通院の曜日が決まっていれば、その予定に沿った組み立ても可能です。
この段階で、通院のときに介助してほしい場面をしっかり伝えておきましょう。あとから内容は変えられますが、最初にプランへ反映しておくと当日の付き添いがスムーズです。
訪問介護事業者と契約する
ケアプランが決まったら、実際に通院介助を提供する訪問介護事業者と契約します。事業者はケアマネジャーが候補を紹介してくれるため、その中から親御さんに合うところを選びます。
契約の前には、通院介助にどこまで対応してもらえるか、料金や交通費の扱いまで確認しておきましょう。事業者によって対応できる範囲や体制は異なるため、気になる点は遠慮なく質問しましょう。相性の良い事業者を選べると、その後の通院も安心して任せられます。
契約後は、ケアプランに沿った通院介助のサービス開始です。利用を始めたあとも、通院の状況が変われば、ケアマネジャーに相談して内容を見直せます。
関連記事:【完全ガイド】訪問介護の選び方|失敗しないための7つのポイントと事業所の比較方法を解説
介護保険の通院介助を自費で補う方法

介護保険の通院介助は便利ですが、院内での付き添いなど対象外になる部分もあります。足りない部分を補えるのが、保険を使わない自費サービスです。
ここでは、保険で足りない部分の見極め方と、自費サービスとの賢い組み合わせ方を解説します。
保険内サービスで足りない部分を知る
自費サービスを検討する前に、まず介護保険で足りない部分を整理しておきましょう。どこまで保険でまかなえるかがわかれば、自費で補う範囲もはっきりします。
介護保険の通院介助では対応しにくいのは、次のような場面です。
- 診察室での長い待ち時間の付き添い
- 医師の説明への同席
- 入院中の付き添い
- 長時間の見守り
これらは、保険の対象外になったり、認められにくかったりする部分です。親御さんの通院で「ここは保険では足りない」と感じる場面を書き出しておくと、自費で頼む範囲を決めるときの目安になります。
自費サービスでできることを確認する
保険で足りない部分がわかったら、自費サービスで何を頼めるかを確認します。自費サービスは保険の制限を受けないぶん、院内での付き添いにも柔軟です。保険と自費、それぞれでできることを知ると選ぶ手がかりになります。
自費サービスでは、病院内での車いすの移動や、長い待ち時間の付き添い、医師の説明の同席とご家族への報告まで任せられます。ふだん遠方に住んでいて付き添えないご家族に代わり、診察の内容を伝えてもらえる点も心強いところです。
料金の目安は、1時間あたり3,000~5,000円ほど(交通費は別)です。事業者によって内容や料金は変わるため、頼みたい付き添いに対応しているか、事前に聞いておきましょう。
保険と自費を組み合わせる
保険と自費は、どちらかを選ぶのではなく組み合わせて使うと、費用を抑えられます。保険で対応できる部分は保険を使い、足りない部分だけを自費で補う考え方です。
たとえば、自宅から病院までの移動は介護保険の介護タクシー(1割負担)を使い、院内での待ち時間や診察の付き添いだけを自費で頼む方法があります。院内の分だけを自費にすれば、すべてを自費で頼むより負担を抑えられます。
こうした組み合わせは、横出しサービスと呼ばれるやり方です。どこを保険で、どこを自費でまかなうかは、ケアマネジャーや事業者と相談しながら決めると、むだのない付き添いを計画できます。
介護保険の通院介助でよくある質問
通院介助を使ううえでは、細かな疑問も出てきます。最後に、ご家族からよく寄せられる質問をまとめて押さえておきましょう。
ここでは、特に相談の多い3つの質問にお答えします。
通院介助は1日に何回でも使える?
通院介助を使える回数に、一律の上限はありません。ただし、介護保険には1か月に使えるサービス量の上限(区分支給限度基準額)があり、その範囲内でケアプランに組み込むのが基本です。
限度額は要介護度ごとに決まっており、通院介助もほかの介護サービスと同じ枠の中で使います。デイサービスや訪問介護などと同じ枠を分け合うため、枠を超えた分は全額自己負担です。
そのため、通院の回数が多い親御さんは、ほかのサービスとのバランスを考えて計画する必要があります。何回くらい通院介助を組み込めるかは、ケアマネジャーと相談しながら調整しましょう。
家族が同乗しても介護保険は使える?
介護タクシーなどにご家族が同乗できるかどうかは、事業者や状況によって対応がわかれます。介護保険で対象になるのは、あくまでヘルパーが行う介助の部分だけです。ご家族の同乗そのものは、保険の対象には含まれません。
ご家族が付き添いたい場合でも、ヘルパーの介助が必要と認められれば、通院介助そのものは利用できます。ただし、車への同乗の可否や座席の空きなどは、事業者ごとに扱いが異なります。
ご家族も一緒に通院に付き添いたいときは、あらかじめケアマネジャーや事業者に相談しておくと安心です。同乗できるか、追加の料金がかかるかも含めて、事前に聞いておきましょう。
通院先を変えても利用し続けられる?
通院先を変えても、ケアプランに組み込まれていれば通院介助は続けて使えます。かかりつけの病院が変わったときや、別の診療科を受診するときも対応の対象です。転院や病院の追加があっても、慌てずに相談できます。
2021年度の介護報酬改定では、複数の病院への移送も一定の条件で認められるようになりました。自宅を出発点または到着点として同じ事業者が担う場合は、病院から別の病院への移動介助も対象になります。
ただし、こうした使い方ができるかどうかは、ケアプランの内容や事業者の体制次第です。通院先が変わりそうなときや、複数の病院にかかるときは、早めにケアマネジャーへ伝えておきましょう。
まとめ
介護保険の通院介助は、要介護1~5の認定を受け、ケアプランに組み込めば利用できるサービスです。院内での付き添いは原則対象外ですが、条件を満たせば例外的に認められ、足りない部分は自費で補えます。
まずは親御さんの要介護度と、通院で困っている場面を整理してみましょう。そのうえで担当のケアマネジャーに相談すれば、使える範囲や費用の見通しが立てられます。
通院の付き添いや施設選びで迷ったときは『笑がおで介護紹介センター』へご相談ください。
参考サイト

このコラムの監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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