介護事業所の上手な選び方と付き合い方 在宅介護サービスを最大限に活用するコツ

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介護事業所の上手な選び方と付き合い方 在宅介護サービスを最大限に活用するコツ

住み慣れた自宅で自分らしい生活を続けたいと願う方にとって、在宅介護サービスは非常に心強い味方です。しかし、「どのサービスを選べばいいの?」「事業所との関係はどう築けばいい?」といった悩みや不安を抱える方も少なくありません。在宅介護を成功させる秘訣は、ご利用者の心身の状態や生活スタイルに合った「ケアプラン」を作成し、信頼できる「介護事業所」と良好な関係を築くことです。この記事では、在宅介護の基本となるケアプランの役割から、目的別の介護サービスの種類と選び方、そして介護事業所と上手に付き合っていくための具体的なポイントまで、分かりやすく解説します。さらに、在宅介護に限界を感じたときの選択肢についても触れていきますので、これから在宅介護を始める方も、現在サービスを利用している方も、ぜひ参考にしてください。

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まずは基本から ケアプランが在宅介護の設計図

在宅で介護保険サービスを利用するためには、まず「ケアプラン」を作成する必要があります。ケアプランは、ご利用者一人ひとりの心身の状況や生活環境、そして「どのような生活を送りたいか」という希望に基づいて作成される、介護サービスの利用計画書です。いわば、在宅介護における「設計図」のようなもので、このケアプランに沿って、訪問介護やデイサービスといった具体的なサービスが提供されます。適切なケアプランがなければ、必要なサービスを十分に受けられなかったり、逆にご利用者にとって不要なサービスを利用してしまったりする可能性があります。そのため、ご自身の希望をしっかりと反映させたケアプランを作成することが、満足のいく在宅介護を実現するための第一歩となります。

ケアマネジャーと一緒に最適な介護サービスを検討する

ケアプランの作成を主に担うのが、介護の専門家である「ケアマネジャー(介護支援専門員)」です。ケアマネジャーは、ご利用者やご家族から現在の状況や要望を詳しくヒアリングし、専門的な視点からどのようなサービスがどのくらい必要かを判断します。そして、利用できるサービスの種類や介護事業所の情報を提案し、ご利用者やご家族の同意を得ながらケアプランを作成していきます。

ケアマネジャーは、単にプランを作成するだけではありません。サービス開始後も、ご利用者の状態に変化がないか、提供されているサービスが適切かなどを定期的に確認し、必要に応じてプランの見直しを行います。また、ご利用者と介護事業所との間に立って連絡や調整を行う、いわば「在宅介護の司令塔」のような存在です。信頼できるケアマネジャーと緊密に連携し、何でも相談できる関係性を築くことが、在宅介護をスムーズに進める上で非常に重要になります。

【目的別】自宅で受けられる介護サービスの選び方

在宅で受けられる介護サービスは「訪問サービス」と呼ばれ、専門のスタッフが自宅を訪問して支援を行います。ここでは、代表的な訪問サービスの種類と、それぞれの目的やサービス内容について解説します。ご利用者の目的や必要な支援に合わせて、最適なサービスを選びましょう。

日常生活の支援なら「訪問介護」

訪問介護は、ホームヘルパーがご利用者の自宅を訪問し、日常生活の支援を行うサービスです。サービス内容は、ご利用者の身体に直接触れて行う「身体介護」と、家事などを代行する「生活援助」の2つに大きく分けられます。

身体介護
食事や入浴、排泄、着替え、体位変換、ベッドへの移乗など、ご利用者の身体に直接触れて行う介助です。自力で行うことが難しい日常動作をサポートし、安全で快適な生活を送れるように支援します。
生活援助
掃除、洗濯、調理、買い物代行など、日常生活に必要な家事を支援するサービスです。ただし、ご利用者がいない部屋の掃除や、ご家族のための食事作り、庭の手入れなど、ご利用者本人以外のための行為や日常的な家事の範囲を超える行為は対象外となります。

訪問介護は、身の回りのことが一人では難しくなってきた方や、家事に不安を感じる方にとって、在宅生活を維持するための基盤となるサービスです。

医療的ケアや健康管理なら「訪問看護」

訪問看護は、看護師や准看護師、保健師などがご利用者の自宅を訪問し、主治医の指示に基づいて医療的なケアや療養上のサポートを行うサービスです。病気や障がいがあっても、住み慣れた家で安心して療養生活を送れるように支援します。

サービス内容 具体的な例
健康状態の観察 血圧、体温、脈拍などのバイタルチェック、病状の確認
医療的ケア 点滴の管理、インスリン注射、血糖値測定、褥瘡(じょくそう)の予防・処置、痰(たん)の吸引、経管栄養の管理など
服薬管理 薬の飲み忘れがないかの確認、副作用のチェック、薬の効果の確認
療養上の世話 身体の清拭、入浴介助、食事や排泄の介助
ご家族への支援 介護方法の指導、療養生活に関する相談対応、精神的なサポート

訪問介護が日常生活の支援を主目的とするのに対し、訪問看護は医療的な視点からのサポートが中心となります。退院直後で医療的な管理が必要な方や、医療機器を使用している方、終末期を自宅で過ごしたい方などにとって、不可欠なサービスです。

自宅での入浴が困難な場合は「訪問入浴介護」

訪問入浴介護は、自宅の浴槽での入浴が難しい方を対象に、専門のスタッフが専用の浴槽を自宅に持ち込んで入浴の介助を行うサービスです。看護職員1名と介護職員2名の計3名で訪問するのが一般的で、ご利用者の健康状態を確認しながら安全に入浴をサポートします。寝たきりの状態の方や、身体的な理由で座位を保つことが難しい方でも、全身浴が可能です。入浴は身体を清潔に保つだけでなく、血行を促進し、心身をリラックスさせる効果も期待できます。ご家族だけでの入浴介助は負担が大きいため、訪問入浴介護を利用することで、介護者の負担軽減にもつながります。

専門的なリハビリを受けたいなら「訪問リハビリテーション」

訪問リハビリテーションは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリの専門家がご利用者の自宅を訪問し、心身機能の維持・回復を目的としたリハビリを行うサービスです。病院や施設に通うことが困難な方でも、実際の生活の場で、より実践的な訓練を受けることができます。

理学療法士(PT)
寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行といった基本的な動作能力の回復・維持を目指します。関節の運動や筋力トレーニング、歩行訓練などを行います。
作業療法士(OT)
食事、着替え、トイレ、料理など、日常生活における応用的な動作の訓練を行います。その人らしい生活を送れるように、趣味活動や社会参加への支援も行います。
言語聴覚士(ST)
話す、聞く、食べるといったコミュニケーションや嚥下(えんげ)(飲み込み)に障がいのある方に対して、発声訓練や嚥下訓練などを行います。

訪問リハビリテーションは、脳卒中の後遺症がある方や、骨折後の回復期にある方、加齢により身体機能が低下した方などが、在宅での自立した生活を取り戻すために重要な役割を果たします。

【目的別】施設に通って受ける介護サービスの選び方

自宅に閉じこもりがちになると、心身機能の低下や社会的孤立につながる恐れがあります。施設に通って受ける「通所サービス」は、日中の活動の場を提供し、心身機能の維持向上や他者との交流を促進する目的があります。

交流やレクリエーションが目的なら「デイサービス(通所介護)」

デイサービスは、日帰りで施設に通い、食事や入浴といった日常生活上の支援や、レクリエーション、機能訓練などを受けるサービスです。同年代のご利用者やスタッフと交流することで、社会的孤立感を解消し、生きがいづくりにもつながります。また、日中にご利用者を預かってもらえるため、ご家族の介護負担を軽減する「レスパイトケア」としての役割も大きいのが特徴です。

デイサービスでは、体操やゲーム、手芸、カラオケなど、施設ごとに特色のある様々なレクリエーションが用意されています。楽しみながら身体を動かしたり、頭を使ったりすることで、心身機能の維持・向上が期待できます。友人を作りたい、日中の楽しみを見つけたい、という方におすすめのサービスです。

医療的ケアも行うリハビリなら「デイケア(通所リハビリテーション)」

デイケアは、デイサービスと同様に日帰りで施設に通うサービスですが、主な目的はリハビリテーションの提供にあります。医師の指示のもと、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といった専門スタッフによる、より専門的で計画的なリハビリを受けることができます。

デイサービスとデイケアの主な違いを以下の表にまとめました。

項目 デイサービス(通所介護) デイケア(通所リハビリテーション)
主な目的 ・社会的孤立感の解消
・心身機能の維持
・ご家族の介護負担軽減
・心身機能の維持・回復
・日常生活の自立支援
人員配置 看護職員、介護職員、機能訓練指導員など 医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など
サービス内容 食事、入浴、レクリエーション、機能訓練 食事、入浴、専門的なリハビリテーション

デイケアは、病院を退院した後の継続的なリハビリが必要な方や、身体機能の具体的な改善を目指したい方に適しています。どちらのサービスが合っているかは、ケアマネジャーや主治医とよく相談して決めましょう。

介護事業所と良好な関係を築くためのポイント

質の高い在宅介護サービスを受けるためには、介護事業所と良好な関係を築くことが不可欠です。ご利用者やご家族と、サービスを提供するスタッフがお互いに尊重し合い、信頼関係を構築するためのポイントを3つご紹介します。

希望や要望は具体的に伝える 意思疎通が大切

介護サービスは、ご利用者本人やご家族の希望を基に提供されます。そのため、「こうしてほしい」「これだけは自分でやりたい」「これはやめてほしい」といった要望は、遠慮せずに具体的に伝えることが重要です。例えば、「お風呂の温度は少しぬるめが好き」「衣類の収納場所はここに決めている」など、細かいことでも伝えることで、より満足度の高いサービスにつながります。

また、日々のやり取りには「連絡ノート」を活用するのもおすすめです。口頭では伝えにくいことや、ご家族間で情報を共有したいことなどを書き留めておくことで、スムーズな意思疎通が図れます。感謝の気持ちやスタッフへのねぎらいの言葉を添えることも、良好な関係づくりに役立ちます。

スタッフへの感謝の気持ちを忘れない

介護スタッフは、ご利用者に寄り添い、専門的な知識と技術をもって日々のケアにあたっています。その働きに対して、「ありがとう」「いつも助かります」といった感謝の言葉を伝えることは、スタッフのモチベーション向上につながり、結果としてサービスの質の向上にも結びつきます。

ただし、金品といった形での感謝は、多くの事業所の規則で禁止されているため控えましょう。大切なのは、お互いを一人の人間として尊重し、感謝の気持ちを言葉で伝えることです。気持ちの良いコミュニケーションが、信頼関係の土台となります。

トラブルや苦情がある場合の相談窓口

サービス内容に不満がある、スタッフの対応に疑問を感じるなど、トラブルや苦情が発生することもあるかもしれません。そのような場合は、一人で抱え込まずに、適切な窓口に相談することが大切です。相談する際は、感情的にならず、いつ、どこで、誰が、何をしたのかといった事実を具体的に伝えるように心がけましょう。

ステップ1:事業所の責任者に相談

まずは、利用している介護事業所のサービス提供責任者や管理者に直接相談しましょう。現場の状況を最もよく把握しているため、迅速な解決が期待できます。

ステップ2:ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談

事業所に伝えても改善されない場合や、直接言いにくい場合は、担当のケアマネジャーに相談します。ケアマネジャーは中立的な立場で、ご利用者と事業者の間に入って調整を行ってくれます。また、高齢者の総合相談窓口である「地域包括支援センター」に相談することも可能です。

ステップ3:市区町村の窓口や国民健康保険団体連合会に相談

上記の方法でも解決しない深刻なトラブルの場合は、お住まいの市区町村の介護保険担当課や、介護サービスに関する苦情を受け付けている第三者機関「国民健康保険団体連合会(国保連)」に相談することができます。国保連は、事実調査を行い、必要に応じて事業者への指導や助言を行います。

在宅介護に限界を感じたときの選択肢

一生懸命に在宅介護を続けていても、ご利用者の心身状態の変化や、介護者の高齢化・体調不良などにより、次第に限界を感じる時が来るかもしれません。無理を続けて共倒れになってしまう前に、早めに次の選択肢を検討することが大切です。

ケアプランを見直してサービスの利用回数や種類を変更する

「最近、介助の負担が増えてきた」「今のサービスだけでは不安」と感じたら、まずはケアプランの見直しを検討しましょう。ケアマネジャーに相談し、ご利用者の状態に合わせて、訪問介護の回数を増やしたり、訪問看護ショートステイ(短期入所生活介護)といった新しいサービスを組み合わせたりすることで、状況が改善される場合があります。また、要介護認定を受けてから時間が経っている場合は、心身の状態が変化している可能性もあります。区分変更の申請を行い、より適切な要介護度に見直してもらうことも一つの方法です。

ご家族の負担を減らすために介護施設への入居を検討する

様々なサービスを組み合わせても在宅での生活が困難になった場合や、ご家族の心身の負担が限界に達した場合は、介護施設への入居が現実的な選択肢となります。施設への入居は、決して在宅介護の「敗北」ではありません。24時間体制で専門的なケアを受けられる環境に移ることは、ご利用者本人にとっても、介護を担ってきたご家族にとっても、より穏やかで安心した生活を送るための前向きな選択です。特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームなど、施設には様々な種類があり、それぞれ特徴や費用が異なります。どの施設が合うのか、早めに情報収集を始めることが大切です。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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