老人ホームでスマホは使える?Wi-Fi/充電/紛失対策/家族の連絡ルール

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老人ホームでスマホは使える?Wi-Fi/充電/紛失対策/家族の連絡ルール

老人ホームへの入居を検討するなかで「親のスマホは施設に持ち込めるのか」「Wi-Fiや充電環境はどうなるのか」と不安を感じていませんか?施設の種類によって持ち込みのルールは異なるため、事前の確認が必要です。

この記事では、老人ホームでのスマホ利用ルールからWi-Fi環境、充電管理・紛失・破損への対策、ご家族との連絡方法までを幅広く解説します。詐欺や課金トラブルを防ぐ具体的な設定方法や、スマホが使えない場合の代替手段も紹介しています。

読み終えるころには、入居前にやるべき準備が明確になり、親御さんのスマホ環境を安心して整えられるようになるでしょう。

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老人ホームでのスマホ利用ルールと持ち込み条件

老人ホームへの入居を検討する際、スマホを持ち込めるかどうかは多くのご家族が気にするポイントです。施設の種類や運営方針によって持ち込みの可否やルールは異なるため、事前に把握しておく必要があります。

ここでは、持ち込み条件や利用時のマナーについて確認していきましょう。

多くの施設で自由なスマホの持ち込みが可能

民間が運営する老人ホームでは、スマホの持ち込みが自由にできる施設がほとんどです。サービス付き高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホーム、介護付き有料老人ホームなどは、入居者の日常生活を尊重する方針で運営されています。

LINEやメールを日頃から使い慣れている方であれば、入居後もこれまでと変わらず利用を続けられるでしょう。ただし、持ち込んだスマホの管理はすべて自己責任となります。

施設側が紛失や故障を補償してくれるわけではないため、入居前に管理ルールを確認しておきましょう。

施設の種類ごとに異なるスマホの持ち込み条件

公的機関が運営する特別養護老人ホームや介護老人保健施設では、スマホの持ち込みが制限される傾向にあります。スマホの操作や管理が難しい入居者が多い点が、制限される主な理由です。

入居当初は持ち込みが許可されていても、認知症の進行で操作が困難になった場合は施設の判断で使用が禁止されるケースもあります。施設の種類や入居者の状態によって対応は大きく異なるため、スマホの持ち込み条件を必ず事前に確認しておきましょう。

通話や動画視聴の場所・時間帯に関するマナー

スマホの持ち込みが許可されている施設でも、通話や動画視聴には場所や時間帯のルールが設けられています。多床室では同室の入居者への配慮が必要なため、施設ごとに細かな利用マナーが定められています。

代表的なマナーは、以下のとおりです。

  • マナーモードの設定と操作音の消音
  • 通話は談話室など指定された場所で行う
  • 利用は8~20時など決められた時間帯で行う
  • 消灯後は画面の光漏れに配慮する
  • 大声や長電話を控える

マナー違反が繰り返されると、施設の判断でスマホの使用が禁止になる場合もあります。入居前に施設のルールをしっかり確認し、周囲への配慮を心がけましょう。

老人ホームにスマホを持ち込むメリット

老人ホームにスマホを持ち込むと、ご家族とのつながりや日常の楽しみが大きく広がります。入居後の生活を豊かにするうえで、スマホは心強い味方になってくれるでしょう。

ここでは、具体的なメリットを3つの視点から解説します。

家族と電話やLINEで気軽に連絡が取れる

スマホがあれば、LINEのビデオ通話やFaceTimeなどの無料アプリを使ってご家族と気軽に連絡を取り合えます。感染症対策で直接の面会が制限される時期でも、画面越しに顔を見ながら安心して会話ができます。

施設に足を運ばなくても入居者の表情や体調の変化を自宅から確認できる点は、離れて暮らすご家族にとって大きな安心材料です。写真や動画を日常的に送り合えば、入居者の孤独感を和らげる効果も期待できるでしょう。

面会が難しい時期にも、ご家族とのつながりを維持できる有効な手段になります。入居前にビデオ通話の操作方法を、親御さんと一緒に練習しておきましょう。

GPSやアプリで入居者の居場所を把握できる

スマートフォンに搭載されているGPS機能や見守りアプリを活用すれば、入居者の居場所を把握できます。iPhoneの「探す」機能など、多くのスマートフォンにはGPS機能が搭載されており、設定を行うことで入居者の位置情報をご家族のスマホから確認できます。

たとえば、Life360などの見守りアプリを導入すれば、外出や帰宅の通知をご家族のスマホで受け取れるようになるでしょう。また、AirTagなどのスマートタグをカバンや上着などに入れておけば、万が一の紛失時や徘徊時に入居者の居場所を特定するのに役立ちます。

これらの機能やツールを活用することで、万が一のリスクに備えられ、ご家族の安心につながります。入居前に、スマホのGPS設定や見守りアプリ、スマートタグなどの設定を済ませておきましょう。

趣味のアプリや動画視聴で日々の楽しみが増える

スマホの趣味アプリや動画視聴は、入居者の日常に新たな楽しみをもたらしてくれます。計算問題やパズルなどの脳トレアプリにゲーム感覚で取り組めば、認知機能の維持や向上にもつながるのが利点です。

日々のできごとを写真アプリで記録したり、好きな音楽や映画を自分のペースで楽しんだりする時間は、脳への良い刺激になります。単調になりがちな施設生活のなかで、スマホを通じた趣味の時間は大きな張りを与えてくれるでしょう。

また、ヘルスケアアプリで運動量を管理するなど健康面にも役立てられます。親御さんの好みに合ったアプリを入居前に一緒にインストールしておきましょう。

老人ホームにスマホを持ち込むデメリット

スマホの持ち込みにはメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。事前にリスクを把握しておけば、適切な対策を講じたうえで安心してスマホを活用できます。

ここでは、代表的な3つのデメリットを確認していきましょう。

スマホ依存で生活リズムが乱れることがある

スマホの長時間使用は、脳疲労の蓄積による記憶力や集中力の低下を引き起こすリスクがあります。いわゆる「スマホ認知症」と呼ばれる症状で、高齢者にとっては深刻な問題です。

就寝前にスマホのブルーライトを多量に浴びると、睡眠ホルモンであるメラトニンが減少します。睡眠不足や生活リズムの乱れを招く原因になるため、使用時間のコントロールが必要です。

独居の高齢者は誰からも利用を止められないため、依存に陥りやすい傾向があります。ご家族が面会時に使用時間を確認するなど、主体的に見守る姿勢を大切にしましょう。

参考:スマホ認知症とは?|朝日生命

頻繁な電話や連絡で家族の心身の負担が増える

認知症の方は記憶障がいや強い不安から、電話をかけた事実を忘れて同じ内容を繰り返し伝えてくる場合があります。3分おきに何度も電話がかかってくるケースもあり、対応するご家族の心身に大きなストレスがかかってしまいます。

「見捨てられている」という孤独感が電話の引き金になっている場合も多いようです。そのため、電話の回数を制限するだけでは根本的な解決にはなりません。

ご家族の負担が深刻になる前に、電話の時間帯を決めたり施設スタッフに相談したりする対策が必要です。親御さんの気持ちに寄り添いながら、無理のない連絡体制を整えていきましょう。

着信音や通話中の声が入居者同士のトラブルを招く

大音量の着信音や長時間の通話は、同室や近隣の入居者にとって大きな迷惑になります。消灯後のスマホの光漏れも苦情の原因になり、入居者同士のトラブルに発展するケースも少なくありません。

周囲への配慮が不足した状態が続くと、施設側から注意を受ける場合があります。注意を繰り返しても改善が見られなければ、施設の判断でスマホの使用が禁止される可能性もあるでしょう。

トラブルを防ぐには、マナーモードの設定や通話場所のルールを守る意識が必要です。入居前に親御さんとスマホの使い方について話し合っておきましょう。

老人ホームのWi-Fi環境とスマホの通信費

老人ホームでスマホを快適に使えるかどうかは、施設のWi-Fi環境に大きく左右されます。通信費の負担にも直結するため、入居前に確認しておきたいポイントです。

ここでは、Wi-Fiの有無による通信費の違いや施設見学時のチェック項目を確認していきましょう。

Wi-Fi完備かどうかで大きく変わる毎月の通信費

施設にフリーWi-Fiが整備されていれば、スマホの通信費を大幅に抑えられます。データ通信の大半をWi-Fiでまかなえるため、povo2.0のように基本料0円で3GBトッピング(990円/30日間)を必要なときだけ追加するプランでも十分に利用できるのが利点です。

一方、Wi-Fiが未整備の施設ではモバイル回線のデータ通信量が増えるため、大容量プランの契約が必要です。ahamoの30GBプラン(月額2,970円~)やUQモバイルのコミコミプランバリュー(月額3,828円)など、毎月の通信費が大きく膨らみます。

特別養護老人ホームでは、Wi-Fiがあっても「入居者の利用は不可」としている施設が多い傾向です。施設ごとの対応を入居前にしっかり確認しておきましょう。

参考:ahamoUQモバイルpovo2.0

Wi-Fiがない場合に通信品質を左右する施設の立地

Wi-Fiが整備されていない施設では、スマホのモバイル回線に頼る必要があります。モバイル回線の通信品質は、施設の立地によって大きく左右されます。

山間部や郊外にある施設では電波が届きにくく、通話や動画の利用に支障が出る可能性があるでしょう。都市部であっても、建物の構造や階数によっては電波が弱くなる場合があります。

施設見学の際にスマホの電波状況を実際に確認しておくと安心です。電波が弱い場合はホームルーターの設置や窓際での利用など、対処法をあらかじめ検討しておきましょう。

入居前の施設見学で確認したい通信環境のポイント

老人ホームのインターネット環境には共通のルールがなく、各施設の方針に任されています。入居後に「Wi-Fiが使えない」と気づいても、すぐに対応するのは難しいのが現状です。

施設見学の際に確認しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 施設内にフリーWi-Fiが整備されているか
  • 居室でもWi-Fiの電波が届くか
  • ホームルーターの持ち込みが許可されるか
  • Wi-Fi利用に追加費用がかかるか

通信環境は入居後の生活満足度に直結するため、見学時に遠慮なく質問しておくとよいでしょう。スマホの利用を前提に施設を選ぶなら、通信環境の確認は優先度の高い項目です。

老人ホームでのスマホの充電管理と保管方法

老人ホームでスマホを使い続けるには、日々の充電管理と安全な保管が欠かせません。充電忘れやスマホの取り違えなど、施設生活ならではの課題に備えておく必要があります。

ここでは、充電を楽にする工夫や保管の注意点を確認していきましょう。

充電スタンドや卓上ホルダーで管理を楽にする

高齢者がスマホの充電を習慣づけるには、充電スタンドや卓上ホルダーの活用が効果的です。決まった場所に置くだけで充電が始まる仕組みにしておけば、充電忘れを防ぐ対策になります。

ケーブルの抜き差しが不要なワイヤレス充電対応のスタンドであれば、手先の動きに不安がある方でも簡単に扱えます。充電場所をベッドサイドなど目につく位置に固定しておけば、日常のルーティンに無理なく組み込めるでしょう。

夜間に充電する習慣をつければ、日中はバッテリーを気にせずスマホが使えます。充電器を選ぶ際は、操作が簡単なタイプを優先しましょう。

充電器や本体に名前シールを貼って区別する

施設では、複数の入居者が同じ型のスマホや充電器を使っている場合があります。取り違えを防ぐために、充電器やスマホ本体に名前シールを貼っておく対策が有効です。

スマホケースの色やデザインを個性的なものに変えるのも、見分けやすくするための良い方法です。充電ケーブルにもカラーテープやタグをつけておけば、共用スペースに置いた際にすぐ判別できます。

名前の記入やシールの貼り付けは、入居前にご家族が済ませておくとスムーズです。小さな工夫により、日々の管理負担を大きく減らせるでしょう。

私物管理は自己責任が原則であると理解する

老人ホームに持ち込んだスマホの管理は、原則としてすべて自己責任です。施設側が私物の盗難や紛失、破損を補償してくれるケースはほぼありません。

入居時に「私物の管理は自己責任」と誓約書に記載されている施設がほとんどです。共用パソコンを利用する場合も、閲覧履歴やパスワードが残らないよう使用後に削除するなど、自分自身で管理する意識が求められます。

施設にすべてを任せるのではなく、入居者とご家族が主体的に管理する姿勢が必要です。保管場所や充電ルールをご家族の間で決めておきましょう。

老人ホームでスマホの紛失・破損を防ぐ対策

老人ホームでは、スマホの紛失や破損のリスクが自宅よりも高くなります。認知症による物忘れや落下による故障など、入居後に起こりやすいトラブルへの備えが必要です。

ここでは、具体的な対策を4つの視点から確認していきましょう。

スマホの「探す」機能で紛失時の捜索に役立てる

高齢者はスマホをどこに置いたか忘れてしまい、紛失するケースが多く発生しています。iPhoneの「探す」やAndroidの「デバイスを探す」を有効にしておけば、ご家族のスマホやパソコンから紛失した端末の位置を確認できます。

ご家族が別の端末から利用できる主な機能は、以下のとおりです。

  • 地図上でスマホのおおよその位置を表示する
  • 遠隔操作でスマホから音を鳴らして場所を特定する
  • 紛失モードに切り替えて画面をロックする

事前にご家族のApple IDやGoogleアカウントと連携しておけば、紛失時にすぐ捜索を始められます。入居前に「探す」機能の設定をご家族が済ませておきましょう。

落下防止ストラップやカバーで破損を防ぐ

高齢者は、スマホを落として故障させてしまうリスクが高い傾向にあります。落下防止のストラップやスマホリングを取り付ければ、手から滑り落ちる事故を減らせるでしょう。

耐衝撃性の高いスマホカバーを装着しておけば、万が一落下しても本体へのダメージを最小限に抑えられます。画面の割れを防ぐ強化ガラスフィルムもあわせて貼っておくと安心です。

それでも故障が心配な場合は、携帯キャリアの端末補償サービスへの加入を検討するとよいでしょう。月額数百円の負担で修理や交換に対応してもらえるため、万が一の際の出費を抑えられます。

保管場所や管理方法を家族間で決めておく

スマホの紛失や破損を防ぐには、保管場所と管理方法をご家族の間であらかじめ決めておく対策が有効です。「ベッドサイドの引き出しに入れる」「充電スタンドに必ず戻す」など、具体的なルールを設定しておきます。

ルールを紙に書いてスマホの近くに貼っておけば、認知症の方でも保管場所を思い出す助けになります。ご家族が面会のたびに保管状況を確認する習慣をつけておくと、紛失の早期発見につながるでしょう。

スマホの管理は、あくまでご家族が主体的に担う意識が必要です。小さな変化に早く気づければ、トラブルを未然に防げるでしょう。

データのバックアップを定期的に取っておく

スマホが紛失や故障で使えなくなった場合、写真や連絡先などの大切なデータを失ってしまうリスクがあります。定期的にバックアップを取っておけば、新しい端末へのデータ移行・復元が可能です。

iPhoneであればiCloud、AndroidであればGoogleドライブを使い、自動でバックアップを取る設定ができます。Wi-Fi接続時に自動保存される仕組みにしておけば、手動の操作は不要です。

バックアップの初期設定は、入居前にご家族が済ませておくと安心です。面会のたびにバックアップの状態を確認する習慣をつけておきましょう。

入居後に家族と連絡を取り合う方法とルール

老人ホームへの入居後も、ご家族との連絡手段を確保しておけば安心感が大きく高まります。スマホを活用した日常的な連絡方法や、緊急時の対応について整理しておくとよいでしょう。

ここでは、スムーズな連絡体制を築くためのポイントを確認していきましょう。

LINEやビデオ通話で日常的に顔を見て話す

LINEやFaceTimeなどのビデオ通話アプリを使えば、毎日のように顔を見ながら会話ができます。無料で利用できるアプリが多く、通話料を気にせず気軽に連絡を取り合えるのが魅力です。

テキストメッセージだけのやり取りと比べて、表情や声のトーンから体調の変化にも気づけます。写真や短い動画を送り合えば、離れていても日常を共有できるでしょう。

スマホの操作に不慣れな親御さんには、よく使うアプリをホーム画面の目立つ位置に配置しておくと便利です。文字が大きく見えるよう、表示サイズの調整も入居前に済ませておきましょう。

連絡頻度や時間帯のルールを家族間で決める

入居後のご家族との連絡は、頻度や時間帯のルールを事前に決めておくとお互いの負担を減らせます。認知症の方からの頻繁な電話にご家族が疲弊してしまうケースもあるため、無理のない範囲で取り決めをしておきましょう。

「電話がつながる時間帯は10~18時まで」のように連絡可能な時間を設定しておくと、双方にとって負担が少なくなります。決まった時間にご家族から電話をかける習慣をつければ、親御さんに安心感を与えられるでしょう。

また、連絡頻度のルールは状況にあわせて柔軟に見直す姿勢も必要です。ご家族の間でルールを定期的に振り返り、親御さんの状態に合った体制を整えていきましょう。

緊急時の連絡フローを施設と共有しておく

入居者の急な体調変化や転倒などの緊急事態に備え、連絡フローを施設と共有しておく必要があります。「最初に誰に連絡するか」「連絡がつかない場合の代替先はどこか」を明確に決めておきます。

ご家族の携帯番号だけでなく、勤務先の電話番号やほかのご家族の連絡先も施設に登録しておくと安心です。夜間や休日にも対応できるよう、複数の連絡先を用意しておくのが理想的でしょう。

入居時の契約書類に緊急連絡先の記入欄が設けられている施設がほとんどです。記入した内容は定期的に見直し、変更があれば速やかに施設へ報告しておきましょう。

老人ホームで注意したいスマホのトラブル対策

老人ホームでスマホを利用する際は、詐欺や課金トラブルへの備えが必要です。判断力の低下した高齢者は悪質な勧誘や不正請求の被害に遭いやすく、ご家族のサポートが求められます。

ここでは、4つのトラブル対策を確認していきましょう。

迷惑電話や詐欺SMSのブロック機能を有効にする

高齢者を狙った詐欺や悪質な勧誘を防ぐには、スマホのブロック機能を有効にしておきましょう。電話帳に未登録の番号や非通知からの着信を自動でブロックする設定が効果的です。

設定しておきたい主な対策は、以下のとおりです。

  • 電話帳未登録番号の着信拒否設定
  • 非通知着信の自動ブロック
  • 不審なSMSの受信拒否リスト登録
  • 「あんしん電話」などの詐欺ブロックサービスの利用

フィッシング詐欺のSMSは年々巧妙になっており、高齢者が被害に遭うリスクは高まっています。入居前にご家族がブロック設定を済ませておきましょう。

アプリの課金やインストールに制限をかける

判断力が低下した高齢者が意図せず高額な課金をしてしまうトラブルを防ぐには、アプリの利用制限の設定が有効です。携帯各社が提供するフィルタリングサービスを活用すれば、不要なアプリのインストールや課金を制限できます。

発信先をご家族など決まった相手に限定する設定にしておけば、有害な情報へのアクセスも防げます。iPhoneの「スクリーンタイム」やAndroidの「ファミリーリンク」を使えば、ご家族が遠隔で利用状況を管理できるでしょう。

設定は、入居前にご家族が済ませておくと安心です。制限の内容は親御さんの状態にあわせて定期的に見直していきましょう。

不要な有料サービスやサブスクの契約を防ぐ

認知症の方は、テレビショッピングや電話勧誘販売で不要な商品を購入してしまうリスクが高くなります。迷惑メールのリンクから有料サービスに登録してしまうケースもあり、ご家族が気づかないうちに請求額が膨らむ場合もあります。

このようなトラブルを防ぐには、迷惑メールの受信設定を見直し、不審なメールを防ぐ対策が必要です。万が一、不要な契約をしてしまった場合は消費者ホットライン「188」や消費生活センターに相談しましょう。

ご本人の判断力の低下が著しい場合は、成年後見制度の利用を検討するのもひとつの方法です。ご家族だけで対応が難しいときは、専門の相談窓口を積極的に活用しましょう。

参考1:消費者ホットライン|消費者庁

参考2:成年後見制度(後見・保佐・補助)の概要を知りたい方へ|裁判所

定期的にスマホの利用状況を家族が確認する

スマホのトラブルを未然に防ぐには、ご家族が定期的に利用状況を確認する習慣が有効です。面会のたびにアプリの利用履歴や通話履歴、請求額に不審な点がないかチェックしておきましょう。

スマホの設定画面から1日の使用時間を確認し、極端に長い場合はスマホ認知症のリスクを意識する必要があります。デジタルデトックスとして、一定時間スマホを触らない時間を設けるよう促す対策も効果的です。

ご家族のチェックが、不正請求やスマホ依存の早期発見につながります。面会時のルーティンに「スマホの確認」を加えておきましょう。

スマホの操作が難しい場合に役立つ代替手段

認知症の進行や身体機能の低下により、スマホの操作が難しくなる場合もあるでしょう。しかし、スマホが使えなくてもご家族とのつながりを維持する方法は複数あります。

ここでは、スマホに代わる3つの連絡手段を確認していきましょう。

施設の固定電話を利用した家族との連絡体制

スマホの操作が困難な場合は、施設に設置された固定電話を活用する方法があります。受話器を取るだけで通話ができるため、スマホの複雑な操作が難しい方でもご家族と会話ができるのが利点です。

施設によっては各フロアに共用の電話が設置されており、入居者が自由に利用できます。ただし、通話の時間帯や利用ルールは施設ごとに異なるため、事前に確認が必要です。

ご家族側から決まった時間に電話をかける習慣をつければ、入居者に安心感を与えられるでしょう。固定電話は操作がシンプルなため、スマホの代替手段として十分に機能します。

手紙や写真の郵送を活用した気持ちの伝え方

手紙や写真の郵送は、デジタル機器を使わずに気持ちを伝えられる温かみのある連絡手段です。手書きの文字やご家族の写真は、入居者の心を穏やかにしてくれます。

孫やひ孫からの手紙や絵は、入居者にとって大きな楽しみになります。居室に飾っておけば、毎日目にするたびにご家族のぬくもりを感じられるでしょう。

返事を書く作業は手指のリハビリや脳の活性化にもつながります。デジタルに頼らない連絡手段として、手紙のやり取りをぜひ取り入れてみましょう。

定期面会とオンライン面会を組み合わせた連絡体制

直接の面会とオンライン面会を組み合わせれば、入居者との接点を増やせます。週に1回の直接面会に加え、オンライン面会を週1~2回取り入れると、連絡の頻度を無理なく保てるでしょう。

スマホの操作が難しい場合でも、施設スタッフにタブレットの操作を手伝ってもらえばオンライン面会の実施が可能です。厚生労働省もICTを活用した面会の推進を施設に呼びかけています。

代替手段を複数用意しておけば、状況に応じて柔軟に対応できます。スマホに頼れない場合に備えて、面会とオンラインの併用体制を整えておきましょう。

参考:高齢者施設等におけるオンラインでの面会の実施について|厚生労働省

老人ホームのスマホ利用でよくある質問

老人ホームでのスマホ利用について、ご家族からよく寄せられる疑問をまとめました。入居前の不安を解消するために、代表的な3つの質問に回答していきます。

認知症の入居者にスマホを持たせても大丈夫?

認知症の方にスマホをもたせる場合は、リスクを理解したうえで適切な対策が必要です。対策なしでもたせると、ご本人やご家族がトラブルに巻き込まれる可能性があります。

認知症の方がスマホを利用する際に想定されるリスクは、以下のとおりです。

  • 不安からご家族に頻繁に電話をかける
  • 操作方法を忘れて自尊心が低下する
  • 詐欺や不要な契約に巻き込まれる

親御さんの症状の進行にあわせて、利用方法を柔軟に見直していきましょう。

スマホの持ち込みを禁止する老人ホームはある?

スマホの持ち込みを完全に禁止している老人ホームは多くはありませんが、公的施設を中心に制限を設けている施設は存在します。特別養護老人ホームや介護老人保健施設は、入居者の状態やリハビリ目的の観点から持ち込みに慎重な傾向です。

持ち込みが許可されている施設でも、マナー違反が繰り返された場合や認知症の進行で使用が困難と判断された場合は、施設側が使用を禁止するケースがあるでしょう。ルールは施設ごとに異なるため、一律に判断はできません。

スマホの持ち込みを重視するなら、民間運営の有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅がおすすめです。入居前の見学時に、スマホのルールを必ず確認しておきましょう。

スマホの料金プランは入居後に見直す必要はある?

老人ホームへの入居を機に、スマホの料金プランを見直すと毎月の通信費を節約できる可能性があります。施設にWi-Fiが完備されていれば、大容量のデータプランは不要になるためです。

各携帯キャリアでは60歳以上を対象にした「シニア割」や通話かけ放題の割引オプションが用意されています。

たとえば、auのシニアバリュープランは5GBと5分かけ放題がセットで基本月額4,048円(各種割引適用時は月額2,728円)、povo2.0は基本料0円で3GBのデータトッピング(990円/30日間)を必要なときだけ追加できます。

入居後の通話頻度やデータ使用量を見極めたうえで、最適なプランに切り替えましょう。携帯ショップやオンラインの料金シミュレーションを活用すれば、無駄のないプランを見つけられます。

参考:シニアバリュープラン|au

スマホが使えるWi-Fi環境の整った施設をお探しの方へ

『笑がおで介護紹介センター』では、Wi-Fi環境が整った施設もご紹介しています。以下は、スマホを快適に使える施設の一例です。

IKOIナーシングホーム堺(大阪府堺市西区):2024年6月オープンの住宅型有料老人ホームで、Wi-Fi利用が可能です。看護師・介護士が24時間常駐しており、リハビリコーナーなど共用設備も充実しています。

まとめ

民間運営の施設を中心に、スマホの持ち込みが認められている老人ホームは数多くあります。Wi-Fi環境や充電管理、紛失対策、詐欺・課金トラブルへの備えを事前に整えておけば、入居後も安心してスマホを活用できます。

まずは入居を検討している施設に持ち込みルールと通信環境を確認するところから始めましょう。ブロック設定やバックアップなどの事前対策は、ご家族が入居前に済ませておくとスムーズです。

老人ホームでのスマホ利用について不安や疑問がある方は『笑がおで介護紹介センター』にご相談ください。Wi-Fi環境が整った施設の紹介など、プロの相談員が親御さんに合った施設選びを親身にサポートいたします。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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