パーキンソン病の方が施設に入るタイミングと入居する施設のチェックポイント

パーキンソン病は、脳の神経細胞が減少することで起こる進行性の病気です。
症状は徐々に悪化し、最終的には日常生活に支障をきたします。
在宅介護が難しくなった場合、施設への入居を検討する必要があります。
この記事では、パーキンソン病の方が施設に入るタイミングと、入居する施設のチェックポイントについて、より詳しく解説します。
施設に入るタイミング
パーキンソン病の方が施設に入るタイミングは、大きく2つあります。
1. 介護者の負担が大きくなったとき
介護は肉体的にも精神的にも負担が大きいため、ご家族だけで抱え込まずに、施設の助けを借りることが大切です。特に、以下のような場合は施設入居を検討しましょう。
- 介護者の体調が優れない
- 介護と仕事の両立が難しい
- 介護によるストレスが溜まっている
- 介護者と患者の関係が悪化している
介護者の負担が大きくなると、介護の質が低下したり、患者さんとの関係が悪化したりする可能性があります。早めに施設入居を検討することで、介護者の負担を軽減し、患者さんにとってより良い環境を作ることができます。
2. 患者の日常生活に支障が出始めたとき
パーキンソン病の症状が進行すると、歩行や食事、入浴などの日常生活動作が困難になります。以下のような場合は、施設入居を検討しましょう。
- 転倒やケガのリスクが高まった
- 排泄介助が必要になった
- 食事の用意や服薬管理が困難になった
- 認知機能が低下した
患者の日常生活に支障が出始めると、在宅介護が難しくなります。施設入居することで、24時間365日の介護を受けることができ、患者の安全と生活の質を向上させることができます。
入居する施設のチェックポイント
パーキンソン病の方が快適に生活できる施設を選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。
1. 24時間医療体制が整っている
パーキンソン病は、夜間でも症状が悪化する可能性があります。
そのため、24時間365日体制で医療を受けられる施設を選びましょう。
夜間や早朝に体調が悪くなった場合でも、すぐに医師の診察を受けることができるので安心です。
2. リハビリ設備が整っている
リハビリテーションは、パーキンソン病の症状を改善したり、進行を遅らせたりするのに効果的です。
そのため、リハビリ設備が充実している施設を選びましょう。
理学療法士や作業療法士などの専門スタッフによる個別指導を受けることができ、患者の機能回復をサポートします。
3. パーキンソン病に理解のあるスタッフがいる
パーキンソン病の症状やケアについて理解のあるスタッフがいる施設を選びましょう。
患者の状態やニーズに合わせた個別ケアを受けることができ、安心して生活することができます。
4. 他の入居者やスタッフとのコミュニケーションが盛ん
コミュニケーション不足は、患者の孤独感や不安感を招きます。
そのため、他の入居者やスタッフとの交流が活発な施設を選びましょう。
レクリエーションやイベントなどを通して、患者同士が交流したり、スタッフと親睦を深めたりすることができます。
5. 食事や排泄介助などの介護サービスが充実している
パーキンソン病の症状が進行すると、食事や排泄などの日常生活動作が困難になります。
そのため、食事介助や排泄介助などの介護サービスが充実している施設を選びましょう。
介護スタッフが患者の状態に合わせてサポートしてくれるので、安心して生活することができます。
6. バリアフリー設計になっている
転倒やケガを防ぐために、バリアフリー設計になっている施設を選びましょう。
段差のない廊下や滑りにくい床材など、患者の安全に配慮した設計になっている施設であれば、安心して生活することができます。
入居のための条件
パーキンソン病の方が施設に入居するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 年齢が65歳以上である
- 要介護度が1以上である
- 認知機能が比較的保たれている
ただし、これらの条件はあくまでも目安であり、施設によって異なる場合があります。詳細は、各施設にお問い合わせください。
入居する際の注意点
パーキンソン病の方が施設に入居する際には、以下の点に注意しましょう。
- 入居に適した設備やサポートが整っているか
- パーキンソン病に理解のある施設か
- 他の病気を併発しても入居が続けられるか
事前に施設を見学し、スタッフに質問するなどして、しっかりと確認しましょう。
パーキンソン病に対応した老人ホーム・介護施設をお探し方へ
記事の内容はあくまでも参考情報であり、個々の状況によって判断は異なります。
施設選びには時間がかかるため、早めに検討を始めましょう。
不安なことがあれば、入居相談の窓口、医師やケアマネジャーに相談しましょう。
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さいごに、 パーキンソン病の方が施設に入るかどうかは、介護者の負担や患者の状態などを総合的に判断する必要があります。
この記事を参考に、自分に合った施設を見つけて、快適な生活を送ってください。
この記事が、パーキンソン病の方やご家族にとって少しでも役に立てば幸いです。
監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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