【相談事例】認知症に伴う生活の困りごとを解消。施設入居で取り戻した落ち着いた日々:北摂担当 濵﨑相談員 vol.2

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【相談事例】認知症に伴う生活の困りごとを解消。施設入居で取り戻した落ち着いた日々:北摂担当 濵﨑相談員 vol.2
相談員濱崎

認知症により施設入居を拒否する資産家の男性に対し、粘り強い対話と調整でご本人のこだわりを満たす施設入居を支援し、ご本人とご家族に安心な日常を取り戻した事例です。

認知症に伴う生活課題を解決!安心して生活する、当たり前の日常を取り戻すまで

認知症で一人での生活が困難になり、ご家族が心配する中でも施設入居を頑なに拒否するご本人様。資産家ならではのこだわりがある中、粘り強い対応でご本人とご家族に安心をお届けしました。

ご相談の背景

相談員濱崎

認知症の80代後半男性が施設入居を拒否する中で、ご自宅の状況悪化と生活困難に直面していました。ご家族は関わりが薄く、ケアマネジャーが当センターへご相談されました。

ご入居者

  • 80代後半の男性。
  • 要介護2。
  • 3割負担。
  • 大阪府内でおひとり暮らし。
  • 元々、社会的な地位のある方で、ご自身でお金や資産を管理していました。
  • 認知症がまだらに出ており、ご自宅は「ゴミ屋敷」状態でしたが片付けることを拒否。
  • 足腰が弱っていましたが、ご本人は「自分はまだ普通」だと言われ、介護サービスも拒否していました。

ご相談者

  • 担当ケアマネジャー。
  • 自宅の状況悪化と認知症の状況から、施設入居を検討する段階だと判断していました。

相談時の状況

  • ご本人には2人の息子様がいらっしゃいましたが、身の回りの最低限のことを次男様の奥様が対応する程度で、深い関わりはありませんでした。
  • そのような状況のなかご本人様が心を許していた方がおり、毎週のように食事に行き、その方の言うことには素直に耳を傾けるご様子でした。ただ、息子様たちはその関係性を懸念し、可能ならば解消したいと思っていました。しかし、ご本人は施設入居を頑なに拒否し、ご家族からの説得にも耳を貸さない状況でした。

ご要望・条件

  • ご本人が安全で衛生的な環境で生活できること。
  • 認知症による拒否や問題行動に対応できる施設。
  • ご本人のこだわり(景色の良い場所、食事が美味しい場所など)を満たした施設。
  • 予算は全て込みで月額30万円程度。※介護保険の負担割合は3割。
  • 息子様たちが通いやすい、北摂周辺の地域にある施設。

ご本人の意思に寄り添う、粘り強い対話と調整

相談員濱崎

ご本人の施設入居拒否に対し、無理強いせず、関係構築と「ついで見学」を実施。体調不良での入院を機に、病院と連携し、ご本人のこだわりに対応できる施設への入居を実現しました。

ご相談を受け、私はまず信頼関係の構築から始めました。ご本人は話し好きで、一人暮らしの寂しさを抱えていることが分かったため、定期的に訪問し世間話をする中で親しくなっていきました。

親しくなっていくなかで私は、息子様たちがご本人と食事に行く際に『ついで』という感覚で、ご本人様が抵抗なく施設見学ができる機会を設けようと考えました。ご本人は頑なに施設入居を拒否し続けていましたが「元気なうちは無理強いしない」という共通認識をご家族やケアマネジャーと共有し『いざ』という時のために事前準備を進めることにしました。

景色の良い場所や食事が美味しい施設など、ご本人の好みをあらかじめ伺い、ご本人様が納得できる候補を絞り込みました。そしてお食事の『ついで』に見学。ご本人様も施設は気に入られました。ただ「まだ、わたしには早いわ」と予想通りの返答。しかしこの見学がその後の入居に大きく繋がる事になります。

その後、ご本人が体調を崩し入院。病院での生活に強い苦痛を感じて退院を望んでいましたが、自宅に戻れる状態ではありませんでした。このタイミングで病院のソーシャルワーカーと私、そしてご本人とで話しをし「退院はできるがご自宅ではなく施設に入居する必要がある」という事を丁寧に説明し、納得していただきました。

また、ご本人は非常にこだわりが強く、協調性という部分では難しい面があり、入居にあたって条件(例えば部屋で食事をしたい)を出してこられました。事前にその条件を以前に見学した施設の施設長に伝え、ご理解と協力を得ることが重要でした。結果的に、食堂の隣の部屋であれば配膳が可能という妥協点を見つけ、ご本人のこだわりに対応できる施設への入居を確定させました。

施設生活がもたらした、ご本人とご家族の穏やかな日々

相談員濱崎

ご本人は見学した施設に入居後、徐々に落ち着きを取り戻し、認知症の薬も適切に管理されるようになりました。ご家族との関係性も改善され、穏やかな日々を送れるようになっています。

ご本人は、最終的に『ついで』に見学した施設にご入居されました。ご入居当初は、食堂の音に不満を漏らすなど、こだわりからくる言動はまだ見られましたが、施設長はその都度丁寧に対応してくださいました。わたしも入居後2ヶ月間は定期的に訪問して状況を確認しました。

施設での生活が続くにつれ、ご本人は驚くほど落ち着かれました。自宅では飲んでいなかった認知症の薬も、施設で診療内科のサポートを受けながら適切に管理されるようになり、ご状態が安定しました。食事管理も行き届き、お身体の状態も楽になったご様子です。

息子様たちとの関係性については、以前のような過度な心配や衝突が減り、精神的な負担が大幅に軽減されたと息子様方は感じていらっしゃいます。ご本人が施設に入ったことで、息子様たちは安心して関わることができ、穏やかな関係性が築かれ始めています。ご本人は現在の施設の生活に満足しており、問題は解消されました。

この事例から見えた、複雑な状況における相談員の支援の価値

相談員濱崎

本事例から、ご本人の拒否に対する長期的なアプローチ、複雑な家族関係における第三者の役割、そして個別の要望への対応が相談員の支援において重要であることを強く感じました。

今回のケースは、ご本人の強い拒否、認知症によるデリケートな問題、そして家族関係が絡む、非常にデリケートで困難な課題が複合した事例でした。この経験を通して、私が提供できるサポートの価値は以下の点にあると強く感じています。

頑なに拒否をされる方への長期的なアプローチ

ご本人の「まだ施設は早い」という拒否に対し、無理強いせず、地道な関係構築と『ついでに』見学を促すなど、柔軟なアプローチで信頼を築きます。将来の緊急事態に備え、ご本人の意向を尊重した事前準備を行い、いざという時にスムーズな入居を可能にします。

複雑な家族関係における「第三者」の役割

疎遠なご家族や、家族間での調整が難しい場合に、中立的な立場である私が間に入り、緩衝材となります。ご家族の負担を理解し、ご本人の意向を最大限に尊重しながら、関係者全員が納得できる解決策を模索し、入居までを円滑に進めます。

個別の要望とデリケートな問題への対応力

様々なこだわり(景色の良い場所、食事の好み)や、認知症によるデリケートな問題(排泄の問題・衛生的な問題)など、一見すると困難に見える個別具体的な要望に対し、施設との事前交渉や条件調整を行うことで、受け入れ可能な場所を見つけ出します。

担当相談員 濵﨑より、施設探しでお悩みのあなたに

相談員濱崎

介護施設探しはご本人やご家族の状況でアプローチが異なります。当センターは単なる紹介だけでなく、深い理解に基づいた調整や手配を代行し、負担を軽減します。諦める前にぜひご相談ください。

「親が施設に入るのを頑なに拒否している」「ご家族の関わりが難しく、介護が一人で抱えきれない」「認知症でデリケートな問題を抱えており、施設探しが難しい」――。

このようなお悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?

介護施設の探し方には、ご本人の性格やご家族の関係性、抱える問題の種類によって、そのアプローチは多岐にわたります。特に、ご本人の強い拒否や、家族だけでは解決が難しい複雑な状況の場合、途方に暮れてしまうことも少なくありません。

私たち「笑がおで介護紹介センター」は、ただ施設をご紹介するだけではありません。今回の事例のように、直接ご本人やご家族と向き合い、それぞれの背景を深く理解した上で、多岐にわたる調整や手配を代行し、皆様の負担を最大限軽減いたします。

ホームページには載っていない「生の情報」や長年の経験から培った交渉力、柔軟な発想であなたのお悩みに寄り添います。

「もう無理だ」と諦める前に、まずは一度、「笑がおで介護紹介センター」にご相談ください。あなたの「正解」を一緒に見つけるお手伝いをさせていただきます。

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この相談事例の担当相談員

相談員濱崎

笑がおで介護紹介センター/北摂エリア担当
相談員濵﨑(はまさき)

相談員として、ご本人様とご家族様の間に立ち、双方の気持ちに寄り添いながら、最適な施設探しをサポートしています。特に、ご本人様が施設入居に難色を示す場合でも、焦らず信頼関係を築き、納得して次のステップに進めるよう努めています。本事例のように複雑な状況でも、多角的な視点から解決策を探り、安心して新しい生活を始められるよう尽力いたします。

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