【徹底比較】介護医療院と介護老人保健施設(老健)の違いとは?費用・入居条件・サービスを解説

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【徹底比較】介護医療院と介護老人保健施設(老健)の違いとは?費用・入居条件・サービスを解説
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介護が必要になったとき、選択肢となる施設には様々な種類があります。中でも「介護医療院」と「介護老人保健施設(老健)」は、医療ケアやリハビリを受けられる点で共通していますが、その目的や役割は大きく異なります。この記事では、どちらの施設がご自身やご家族にとって最適なのかを判断できるよう、介護医療院と介護老人保健施設(老健)の根本的な違いから、入居条件、サービス内容、費用、入居期間といった具体的な項目まで、分かりやすく徹底比較します。結論として、長期的な医療や看取りを必要とする場合は「介護医療院」在宅復帰を目指した集中的なリハビリを希望する場合は「介護老人保健施設(老健)」が主な選択肢となります。この記事を読めば、それぞれの施設の特徴を深く理解し、ご自身の目的に合った施設選びができるようになります。

介護医療院と介護老人保健施設(老健)の違いが一目でわかる比較一覧表

まずは、両施設の根本的な違いを一覧表で確認しましょう。

比較項目 介護医療院 介護老人保健施設(老健)
目的・役割 長期的な医療・介護、看取り(終の棲家) 在宅復귀に向けたリハビリ(中間施設)
入居対象者 原則要介護1以上で、長期的な医療・療養が必要な方 原則要介護1以上で、病状が安定しリハビリが必要な方
入居期間 原則、終身利用が可能 原則3ヶ月~6ヶ月程度
主なサービス 日常的な医学管理、手厚い医療ケア、看取り 集中的なリハビリ、医療ケア、日常生活の介護
人員配置 医師、看護職員が手厚く配置 リハビリ専門職(理学療法士など)の配置が必須
居室タイプ 医療療養病床を転換した多床室、従来型個室など 多床室、従来型個室、ユニット型個室など
月額費用の目安 約9万円~20万円 約9万円~18万円

このように、最も大きな違いは「目的」です。介護医療院が「住まい」としての機能を持つ一方、老健は「在宅復帰を目指すための一時的な施設」という位置づけになります。この目的の違いが、サービス内容や入居期間に大きく影響しています。

そもそも何が違う?介護医療院と介護老人保健施設(老健)の目的と役割

介護医療院とは|長期的な医療と介護を提供する「住まい」

介護医療院は、2018年に創設された比較的新しい介護保険施設です。主に、急性期の治療を終えたものの、長期的に医療的なケアや介護が必要な高齢者を受け入れることを目的としています。

最大の特徴は、「医療」「介護」「住まい」の3つの機能を兼ね備えている点です。日常的な医学管理や喀痰吸引、経管栄養といった医療的ケアが必要な方や、人生の最終段階におけるケア(看取り)を希望する方が、安心して生活を送れる環境が整えられています。そのため、介護医療院は「終の棲家」としての役割を担っており、一度入居すれば長期にわたって、あるいは看取りまで利用し続けることが可能です。

介護老人保健施設(老健)とは|在宅復帰を目指す「中間施設」

介護老人保健施設(老健)は、病院での治療を終えて病状は安定したものの、すぐに自宅での生活に戻るには不安が残る、という方が利用する施設です。

その最大の目的は「在宅復帰」です。医師の管理のもと、理学療法士や作業療法士といった専門スタッフによる集中的なリハビリテーションを行い、身体機能の回復や日常生活動作の向上を目指します。あくまで自宅へ戻るための「中間施設」という位置づけのため、入居期間は原則として3ヶ月から6ヶ月程度と定められています。病院と自宅の中間的な役割を担う施設と覚えておきましょう。

【項目別】介護医療院と介護老人保健施設(老健)の6つの違いを比較

1. 入居条件の違い

どちらの施設も要介護認定を受けていることが前提となりますが、求められる心身の状態が異なります。

介護医療院の入居条件|要介護1以上で長期療養が必要な方

介護医療院に入居できるのは、原則として要介護1以上の認定を受けた方です。その上で、急性期の治療は終えたものの、以下のような理由で長期的な医療と介護が必要な方が主な対象となります。

  • 喀痰吸引(かくたんきゅういん)や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な方
  • 看取りを視野に入れたケアを希望される方
  • 重度の認知症や身体疾患により、他の介護施設での受け入れが難しい方

介護老人保健施設(老健)の入居条件|要介護1以上で在宅復帰を目指す方

老健に入居できるのも、原則として要介護1以上の認定を受けた65歳以上の方です。ただし、介護医療院とは異なり、以下の条件を満たす必要があります。

  • 病状が安定期にあること
  • 入院治療の必要がないこと
  • 在宅復帰を目指すリハビリテーションを必要としていること

2. サービス内容の違い

提供されるサービスも、それぞれの施設の目的に沿った内容になっています。

介護医療院のサービス|医療ケア・看取り・生活支援

介護医療院では、医師や看護師による手厚い医療ケアが中心となります。

医療ケア
日常的な健康管理はもちろん、喀痰吸引、経管栄養、褥瘡(じょくそう)の処置など、医療依存度の高い方に対応できます。
看取り・ターミナルケア
人生の最終段階を迎える方に対し、身体的・精神的な苦痛を和らげ、尊厳ある穏やかな暮らしを支援します。
リハビリテーション
身体機能の維持・向上を目的とした生活リハビリが中心です。
日常生活の介護
食事、入浴、排泄などの介助や、レクリエーションといった生活支援も提供されます。

介護老人保健施設(老健)のサービス|リハビリ・医療ケア・介護

老健では、在宅復帰という目標達成のため、リハビリテーションがサービスの中心となります。

リハビリテーション
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が個別の計画を作成し、集中的な訓練を実施します。在宅生活を想定したプログラムが特徴です。
医療ケア
医師や看護師が常駐し、日常的な健康管理や簡単な医療処置は可能です。
日常生活の介護
食事、入浴、排泄などの介助も提供され、リハビリで獲得した能力を生活場面で活かせるよう支援します。

3. 費用の違い

入居金などの初期費用は原則不要です。月額費用は主に「介護保険サービス費」「居住費」「食費」「日常生活費」で構成されます。所得に応じて居住費・食費の負担を軽減する「負担限度額認定」の制度が利用できる場合があります。

介護医療院の費用内訳と相場

費用は、重症者向けの「Ⅰ型」と、比較的容体が安定している方向けの「Ⅱ型」、また居室タイプによって異なります。

【介護医療院の費用目安(月額・自己負担1割の場合)】

居室タイプ Ⅰ型介護医療院 Ⅱ型介護医療院
多床室 約9万円 ~ 15万円 約9万円 ~ 14万円
従来型個室 約13万円 ~ 20万円 約12万円 ~ 19万円
※上記は目安です。その他、医療費や日常生活費が別途かかります。

介護老人保健施設(老健)の費用内訳と相場

費用は要介護度や居室タイプによって変動します。

【老健の費用目安(月額・自己負担1割の場合)】

居室タイプ 費用目安
多床室 約9万円 ~ 14万円
従来型個室 約11万円 ~ 16万円
ユニット型個室 約13万円 ~ 18万円
※上記は目安です。その他、日常生活費などが別途かかります。

4. 設備・居室の違い

介護医療院の設備|医療設備が充実

介護医療院は医療法上の「医療提供施設」に位置づけられ、診察室や処置室などの医療設備が充実しています。居室は、療養病床を活用した多床室が多い傾向にありますが、プライバシーへの配慮も進められています。

介護老人保健施設(老健)の設備|リハビリ設備が充実

老健は機能訓練室(リハビリ室)が広く確保され、各種トレーニングマシンなどが充実しています。居室は、従来からの多床室に加え、個室と共同生活空間を組み合わせた「ユニット型個室」も増えています。

5. 人員配置の違い

配置されるスタッフの職種や人数にも、それぞれの施設の特徴が表れています。

介護医療院の人員配置基準|医師や看護師が手厚い

医療ニーズの高い方を受け入れるため、医師や看護職員の配置基準が手厚く定められています。

医師 入所者48人に対し1人(Ⅰ型の場合)
看護職員 入所者6人に対し1人
介護職員 入所者5人に対し1人(Ⅰ型の場合)

介護老人保健施設(老健)の人員配置基準|リハビリ専門職の配置が必須

在宅復帰を支えるため、リハビリ専門職の配置が義務付けられています。

医師 入所者100人に対し1人
看護・介護職員 入所者3人に対し1人
リハビリ専門職
(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)
入所者100人に対し1人

6. 入居期間の違い

入居期間は両施設を分ける決定的な違いです。

介護医療院は終身利用が可能

介護医療院は「住まい」としての機能を持つため、入居期間に定めはなく、原則として終身にわたって利用し続けることが可能です。

介護老人保健施設(老健)は原則3~6ヶ月

老健は在宅復帰を目指す一時的な施設のため、入居期間は原則として3ヶ月から6ヶ月とされています。3ヶ月ごとに入退所の判定会議が開かれ、在宅復帰の可能性が検討されます。

介護医療院と介護老人保健施設(老健)のメリット・デメリット

介護医療院のメリット・デメリット

メリット

  • 医師や看護師が手厚く、医療依存度の高い方でも安心
  • 喀痰吸引や経管栄養などの医療的ケアに対応可能
  • 看取りまで対応し、「終の棲家」として利用できる

デメリット

  • 2018年創設と新しく、施設数がまだ少ない
  • レクリエーションなどが他の介護施設に比べて少ない傾向
  • 老健に比べると、リハビリは積極的ではない場合がある

介護老人保健施設(老健)のメリット・デメリット

メリット

  • 専門職による集中的なリハビリを受けられる
  • 特別養護老人ホーム(特養)などと比較して入居待ち期間が短い傾向
  • 全国に施設数が多く、比較的探しやすい

デメリット

  • 原則として終身利用はできず、3~6ヶ月で退所する必要がある
  • 退所後の生活(住まいや介護サービス)を準備しておく必要がある
  • 看取りに対応している施設は少ない

どんな人におすすめ?あなたに合うのは介護医療院?それとも老健?

介護医療院がおすすめな人

  • 持病があり、日常的に医療的なケアが必要な方
  • 喀痰吸引や経管栄養などを必要とする方
  • 将来的に看取りまで含めたケアを希望する方
  • 「終の棲家」として、一つの場所で穏やかに暮らし続けたい方

介護老人保健施設(老健)がおすすめな人

  • 骨折や脳梗塞後のリハビリを集中的に行いたい方
  • 「自宅に帰りたい」という強い意志をお持ちの方
  • 病院から退院するが、すぐに自宅での生活に戻るのは不安な方

介護医療院と老健に関するよくある質問

Q1. 介護医療院はⅠ型とⅡ型で何が違いますか?

A1. 主な違いは、想定されている入居者の状態と、それに伴う人員配置です。

  • Ⅰ型介護医療院 : 重篤な身体疾患を持つ方など、医療依存度がより高い方が対象です。医師や看護師の人員配置がⅡ型よりも手厚くなっています。
  • Ⅱ型介護医療院 : Ⅰ型に比べて容体が安定している方が対象です。
Q2. 老健で在宅復帰できなかった場合はどうなりますか?
A2. 退所が近づくと、施設の支援相談員やケアマネジャーが本人・家族と面談し、今後の方向性を一緒に考えてくれます。選択肢としては、特別養護老人ホームや介護医療院など他の施設への転居や、在宅介護サービスを調整して自宅での生活を目指す、などがあります。やむを得ない事情がある場合、短期間の延長が認められることもあります。
Q3. 介護保険施設とは具体的にどの施設を指しますか?

A3. 介護保険法に基づき指定を受けた公的な施設で、具体的には以下の3つを指します。

  • 特別養護老人ホーム(特養) : 常時介護が必要な方が入居する「終の棲家」
  • 介護老人保健施設(老健) : 在宅復帰を目指してリハビリを行う施設
  • 介護医療院: 長期的な医療と介護、看取りを提供する施設

※「介護療養型医療施設(療養病床)」も介護保険施設でしたが、2024年3月末で廃止され、主に介護医療院へ転換が進められています。

まとめ|目的を明確にして最適な施設を選びましょう

介護医療院と介護老人保健施設(老健)の最も大きな違いは、その「目的」にあります。

介護医療院
長期的な医療と介護、そして看取りまでを視野に入れた「終の棲家」
介護老人保健施設(老健)
在宅復帰を目指して集中的なリハビリを行う「中間施設」

この根本的な違いを理解した上で、「なぜ施設への入居を検討しているのか」「入居後にどのような生活を送りたいのか」という目的を明確にすることが、後悔しない施設選びの鍵となります。

施設選びに迷ったら「笑がおで介護紹介センター」へご相談ください

「自分や家族にはどちらの施設が合っているのか、専門家の意見が聞きたい」「希望するエリアにどんな介護医療院や老健があるのか知りたい」などお悩みでしたら、ぜひ「笑がおで介護紹介センター」へご相談ください。

介護業界に精通した相談員が、お一人おひとりのご状況やご希望を丁寧にお伺いし、最適な選択肢をご提案いたします。ご相談から施設見学の調整、入居まで、すべて無料でサポートさせていただきます。

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監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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