家族が泊まれる老人ホームはある?宿泊・付き添い可能な施設の探し方

親御さんの施設入居を考え始めたものの「離れて暮らすのが不安」「寂しい思いをさせたくない」とお悩みではないですか?もしものときにそばにいられる安心感は、何にも代えがたいものです。
本記事では、ご家族が泊まれる老人ホームの実情や、宿泊するメリット・デメリット、希望に合う施設の探し方までをわかりやすく解説します。
この記事を読めば、泊まれる条件や費用などの疑問が解消され、入居後も親御さんとの絆を深められる施設選びができるようになりますので、ぜひご覧ください。
ご家族が泊まれる老人ホームの実情
親御さんの入居後も、今までのようにそばに寄り添いたいと願う方は多くいます。しかし、実際にご家族が泊まれる老人ホームはどのくらいあるのでしょうか。
ここでは、宿泊に関するルールや実際の対応について詳しく解説します。まずは、どのような場合に宿泊が許可されるのかをみていきましょう。
原則は不可だが条件付きで可能
老人ホームでは基本的にご家族の宿泊は認められていません。しかし、特別な事情があるときは相談にのってもらえる場合があります。
たとえば、病状が悪化して看取りの時期が近いときや、遠くから面会に来て帰るのがむずかしいときは許可されるケースがみられます。また、認知症の症状を落ち着かせるためにご家族の付き添いが求められる場合もあるでしょう。
ただし、あまり長く滞在すると、ご家族が帰ったあとに親御さんが寂しい思いをしてしまう可能性があります。
友人や知人の宿泊は断られることがほとんどなので、あくまでご家族が短期間だけ泊まれるものと考えておきましょう。
ゲストルーム利用か居室宿泊か
宿泊が許可された場合の寝る場所は、親御さんが暮らす部屋か施設が用意した専用の部屋のどちらかになります。
個室の広さや設備の有無によって対応がわかれますが、主な宿泊のパターンは以下のとおりです。
- 同じ個室に簡易ベッドを入れる
- 専用のゲストルームを利用する
- 食事は実費で用意してもらう
ゲストルームはキッチンやシャワーがついていることがあり、ホテルのように快適に過ごせます。費用はかかりますが、移動の手間が省けるのは大きなメリットでしょう。
施設によって設備や料金がちがうため、見学のときにしっかりと確認しておきましょう。
宿泊可能な施設は少ない
ゲストルームのような宿泊設備が整っている老人ホームは、残念ながらあまり多くありません。
部屋を維持したり管理したりするには大きなお金がかかります。そのため、大規模な施設や費用の高い高級なホームに限られてしまうのが現状です。
宿泊できることを絶対の条件にして探すと、選べる施設が極端に少なくなってしまいます。どうしても見つからないときは、近くにあるホテルに泊まることも検討してみましょう。
ご家族が帰ったあとの親御さんのケアも含めて、施設の方針を事前によく話し合っておくのがおすすめです。
ご家族が施設に泊まるメリット
ご家族が泊まれる老人ホームには、単に便利というだけでなく、精神的な安心感や思い出作りといった大きなメリットがあります。入居者にとってもご家族にとっても、かけがえのない時間を過ごせるでしょう。
ここでは、具体的なメリットを4つに分けて紹介します。
看取り期に最期まで寄り添える
ご家族が施設に泊まるもっとも大きなメリットは、親御さんの最期の瞬間に立ち会えることです。
回復がむずかしくなったとき、少しでも長くそばにいたいと願うのは自然な感情です。普段は宿泊できない施設でも、看取りの時期には特別に許可してくれるケースがあります。手や体をさすったり、耳元で声をかけたりすることで、親御さんも安心して旅立てるはずです。
後悔なくお別れをするために、事前に宿泊できるかどうか確認しておきましょう。
関連記事:老人ホームの看取りとは?ケア内容や流れ・注意点について解説
夜間のケア体制を確認できる
老人ホームに宿泊することで、夜間のスタッフの働きぶりや施設の雰囲気をあなたの目で確かめられます。
夜中にナースコールを押したときの対応の速さなどは、日中では確認できません。痛みや不安に対するケアがどのように行われているかを知ることで、より安心感が高まるでしょう。
実際のケア体制を知ることで、離れて暮らすご家族の不安解消につながります。
遠方のご家族も時間を気にせず面会できる
遠くに住んでいるご家族でも、時間や費用の心配をせずにゆっくりと面会できます。
施設に泊まれば移動の疲れが減り、ホテルを探す手間もかからないため、心に余裕が生まれます。1泊2,000円から5,000円ほどで利用できることが多く、ホテルよりも安価です。
時間を気にせずゆっくりと語り合うことで、親子の絆を深めるよい機会になるでしょう。
ご家族旅行のような時間を過ごせる
設備の整ったゲストルームがあれば、まるでご家族旅行に来たかのような気分を味わえます。
ホテルライクな内装で設備が充実している施設もあり、病気や介護の緊張感を忘れてリラックスできるでしょう。高級な老人ホームなどのゲストルームには、以下のような設備が整っている場合があります。
- キッチンや冷蔵庫が完備されている
- 専用のシャワー室や洗面台がある
- 希望すれば食事を用意してもらえる
親御さんも普段の生活を忘れて、ご家族との楽しい思い出を作れるでしょう。
ご家族が施設に泊まるデメリット
ご家族が泊まれることは大きな魅力ですが、一方で自宅とはちがう不便さや気疲れを感じることもあります。老人ホームは、あくまで共同生活の場だからです。
ここでは、事前に知っておきたい3つのデメリットを解説します。
他の入居者や職員に気を遣う
老人ホームは多くの人が共同で暮らす場所なので、まわりへの配慮が必要です。ほかの入居者もそれぞれの生活リズムで暮らしているため、ご家族がいることで迷惑をかけないか気になってしまうでしょう。
看取りなどの特別な事情で泊まる場合でも、スタッフの業務の邪魔にならないようにと気疲れしてしまうかもしれません。多床室の場合は、同室の方への配慮から宿泊自体がむずかしい場合もあります。
自分たちが部外者であることを意識しすぎて、精神的に疲れてしまうこともあるでしょう。
慣れない環境で疲れが溜まる
施設に泊まり込むことは、入居者にとってもご家族にとっても、想像以上に負担となる場合があります。
慣れない環境で寝泊まりすることで、ご家族自身の心身が十分に休まらないためです。また、ご家族が帰ったあとに親御さんが「自分も一緒に帰りたい」「ひとりで寂しい」と感じてしまい、かえって精神的に不安定になるケースもみられます。
看取りの時期は心労が重なりやすく、慣れない場所での宿泊が疲労につながりやすい点にも注意が必要です。無理のない範囲で宿泊の判断をしましょう。
プライバシーを確保しにくくなる
老人ホームはホテルではないため、完全にプライベートな空間を確保するのはむずかしいのが現実です。
スタッフが安否確認やケアのために部屋に出入りすることが多く、落ち着かないと感じることがあるためです。ゲストルームがある施設でも、利用できるのはご家族のみに限定されることがほとんどで、友人が気軽に泊まることはできません。
個室に一緒に泊まる場合は、スタッフの視線を常に感じる可能性があることを理解しておきましょう。
ご家族が泊まれる老人ホームの探し方
希望条件を満たし、ご家族が宿泊できる老人ホームを探すのは容易ではありません。施設ごとに細かなルールが異なるため、インターネット上の情報だけでは判断がむずかしいのが実情です。
ここでは、失敗しないための施設の探し方や、見学に行ったときにチェックすべきポイントについて解説します。
条件が細かくネット検索はむずかしい
インターネットの検索だけで、希望どおりに宿泊できる施設を見つけ出すのは非常に困難です。
そもそも宿泊に対応している施設が少なく、対応の方針も施設ごとに異なります。部屋に一緒に泊まれるのか、ゲストルームがあるのか、それとも原則禁止なのかは事前の確認が欠かせません。
とくに、ゲストルームは高級なホームに限られることが多く「絶対に泊まれるところ」と条件を絞りすぎると候補がなくなってしまいます。
どうしても見つからないときは近くのホテルを利用することも考えて、最初から条件を決めつけすぎずに幅広く探すのがよいでしょう。
紹介センターを活用すべき理由
効率よく探すなら、老人ホーム紹介センターを活用するのがもっとも確実な方法です。
プロの相談員は、ネットには載っていない詳しい内部情報や過去の実績をもっています。「選択肢が多すぎて選べない」という場合でも、無料で相談にのってくれます。
何千件もの施設の中から、予算や地域だけでなく「看取りの時期に泊まれるか」といった細かい希望に合わせて、あなたにぴったりの施設を提案してくれるでしょう。
膨大な情報から自力で探すのは大変ですが、プロに頼れば手間も時間も節約でき、安心して任せられる施設に出会えます。
見学時に必ず確認したいポイント
契約する前に、必ず見学や説明会に参加して、宿泊のルールを細かく質問しておきましょう。
いざ泊まろうとしたときに「予約が取れない」「食事が頼めない」といったトラブルが発生する可能性があります。パンフレットだけではわからない具体的な内容について、以下のポイントを確認してみてください。
- 泊まる場所は個室か専用の部屋か
- 宿泊費や食事代はいくらかかるか
- ご家族が帰宅後のケアはあるか
また、ご家族以外でも泊まれるのか、看取りのときだけは特別に対応してくれるのかも聞いておくと安心です。疑問点をなくし、ご家族も納得できる施設を選びましょう。
宿泊利用時の注意点とマナー

ご家族が泊まれる老人ホームは便利ですが、あくまで集団生活の場であることを忘れてはいけません。ホテルとはちがい、多くの高齢者が暮らしているため、ちょっとした行動が迷惑になることもあります。
ここでは、気持ちよく利用するために守るべきマナーや注意点について解説します。
共有スペースでの振る舞いに注意
宿泊中は、廊下や食堂などの共有スペースでの行動に配慮しましょう。
老人ホームは旅行先の宿泊施設ではなく、多くの高齢者が日常生活を送る場所です。大きな声での会話や深夜の出入りは、ほかの入居者の睡眠や生活リズムを乱す原因になります。
また、長期間の宿泊は、ご家族が帰ったあとに親御さんが強い寂しさを感じ、不安定になる可能性もあります。
宿泊はあくまで一時的なものと考え、節度ある行動を心がけましょう。
感染症対策による制限を守る
施設が決めた感染症対策のルールは、どのような事情があっても必ず守らなければなりません。
高齢者は免疫力が低下している方が多く、感染症が広がると重篤な事態になりかねません。宿泊や面会時には、以下の対策を徹底しましょう。
- マスクの着用と手指の消毒をする
- 検温をして発熱がないか確かめる
- 体調が悪いときは宿泊を控える
看取りの時期であっても、感染症対策が免除されるわけではありません。親御さんとほかの入居者を守るためにも、施設の指示には必ず従いましょう。
宿泊に関するよくある質問
宿泊を検討するにあたって、イレギュラーなケースや細かいルールについて疑問をもつ方も多いでしょう。
ここでは、感染症の流行時やお孫さん・ペットの同伴など、よくある3つの質問にお答えします。ご家族が泊まれる老人ホームをスムーズに利用するために、事前に確認しておきましょう。
感染症流行時でも宿泊できますか?
感染症が流行している時期は、宿泊や面会が厳しく制限される可能性があります。
高齢者は免疫力が低く重症化しやすいため、施設側は入居者の命と健康を守ることを最優先に考えています。
通常は宿泊ができる施設であっても、流行状況に合わせて「面会禁止」や「時間短縮」といった特別なルールが設けられることもあるでしょう。看取りなどの緊急時であれば特例が認められる可能性もありますが、判断は施設によって異なります。
最新の対応状況は日々変化しますので、自己判断せずに必ず事前に電話などで問い合わせてみましょう。
孫やひ孫も一緒に泊まれますか?
お孫さんやひ孫さんが泊まれるかどうかは、施設ごとの「ご家族」の定義やルールによって異なります。
老人ホームの宿泊は基本的に「入居者のご家族」に限定されていますが、どこまでの範囲をご家族とするかは施設によって判断が分かれます。お孫さんなら可能とする施設もあれば、人数や部屋の広さの関係で断られるケースもあるでしょう。
友人や知人は原則として断られることが多いため、親族であっても事前の確認が欠かせません。
「誰が」「何人で」泊まりたいのかを伝え、許可がおりるかどうかを必ず問い合わせておきましょう。
まとめ
本記事では、ご家族が泊まれる老人ホームの実情や、宿泊するメリット・デメリットについて解説しました。
原則として宿泊はむずかしいものの、看取りの時期やゲストルームのある施設なら、親御さんのそばで大切な時間を過ごせる可能性があります。しかし、細かい条件に合う施設を自分たちだけで探すのは大変ですし、入居後のルールも施設ごとに異なります。
もし「希望のエリアで宿泊可能な施設が見つからない」「看取りの対応実績があるホームを知りたい」とお悩みなら『笑がおで介護紹介センター』へご相談ください。ご家族の想いや親御さんの状況を丁寧に伺い、安心して任せられる最適な施設をご提案します。

監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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