老人ホームの電気代は別料金?個別メーター/定額/共益費の違いと確認ポイント

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老人ホームの電気代は別料金?個別メーター/定額/共益費の違いと確認ポイント

老人ホームの入居を検討する際、施設ごとに電気代の扱いが異なり戸惑っている方は多いのではないでしょうか。「管理費に含む」「実費請求」「定額制」と記載がバラバラで、どの施設がお得なのか判断しにくいと感じるのは自然です。

この記事では、老人ホームの電気代の料金体系を3つに分類し、それぞれのメリット・デメリットをわかりやすく解説します。施設見学や契約前に確認すべきポイントから、持ち込み家電と電気代の関係まで幅広く取り上げています。

読み終えるころには、電気代を含めた月額費用の全体像を把握し、施設を正しく比較できる判断軸が身につくでしょう。安心して入居先を選ぶために、ぜひ最後までお読みください。

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老人ホームの電気代は別料金?

老人ホームの電気代は、施設の種類や契約形態によって扱いが大きく異なります。月額費用にすでに含まれている施設がある一方、使った分だけ別途請求される施設もあります。

ここでは、電気代の基本的な仕組みと料金の違いが生まれる背景を確認していきましょう。

施設の種類や契約形態で異なる電気代の扱い

老人ホームの電気代の扱いは、施設の種類と契約形態によって変わります。特養や有料老人ホーム、サ高住なども、施設の形態ごとに料金の仕組みはさまざまです。

民間施設である有料老人ホームやサ高住では、法律で電気代の負担額が一律に定められていません。立地や設備の充実度、サービス内容、運営方針によって電気代を含む価格設定が施設ごとに大きく変わってきます。

同じ有料老人ホームでも、電気代が月額費用に含まれる施設と使用量に応じた実費請求の施設が混在しています。施設選びでは種類だけでなく、電気代を含む契約内容まで個別に確認するのが基本です。

月額費用に含まれるケースと別途請求のケース

電気代の支払い方法は、月額費用や管理費に含まれるケースと実費で別途請求されるケースに分かれます。パンフレットの月額費用だけで判断すると、実際の負担額を見誤るおそれがあるため注意しましょう。

月額費用に含まれている場合でも、電気代の見込み額が管理費に組み込まれているにすぎず、値上がり時に改定される可能性があります。別途請求の場合は、季節や使用量によって毎月の支払額が変動する点に注意が必要です。

入居後は電気代以外にも医療費や日用品費といった実費が加わり、請求額がパンフレット記載額より数万円高くなるケースも少なくありません。費用の全体像を把握するためにも、電気代の請求方法は入居前に確認しておくのがおすすめです。

居室と共用部分で異なる電気代の負担先

老人ホームでは、居室で使う電気代と共用部分の電気代で負担の仕組みが異なります。誰がどの部分の電気代を負担するのかを理解しておくと、料金の内訳を把握できるでしょう。

ここでは、居室と共用部分それぞれの電気代の負担先について解説します。

居室の電気代は入居者負担が基本

居室で消費される電気代は、入居者自身が負担するのが基本です。個別メーターが設置されている施設では、実際の使用量に応じた金額が毎月請求されます。

居室は個人の生活空間であり、電気の使用量は入居者ごとに大きく異なります。共用部分とは違い、エアコンやテレビの使用頻度は入居者の判断に委ねられるため、一律の負担とするのは合理的とはいえません。

テレビや冷蔵庫を持ち込む場合には「電気製品使用費」や「家電持ち込み料」として日額・月額の追加料金を求められるケースもあります。居室の電気代は月額費用と別枠で設定されている施設が多いため、入居前に費用全体の見通しを立てておきましょう。

共用部分の電気代は共益費や管理費に含まれる

廊下やロビー、食堂、エレベーターといった共用部分の電気代は、毎月の共益費や管理費に含めて徴収されるのが一般的です。入居者が共用部分の電気代を個別に支払う仕組みにはなっていません。

共用部分は入居者全員が利用する空間であり、個人ごとに使用量を計測するのは現実的に困難です。共益費と管理費は施設によって名称が異なるものの、建物全体の維持管理コストを賄う目的は共通しています。

たとえば、エレベーターの稼働や食堂の照明にかかる電力はすべて管理費のなかで処理されています。共用部分の電気代を入居者が直接意識する場面は少ないものの、管理費の内訳を把握しておくと費用全体への理解が深まるでしょう。

居室と共用部分の境界があいまいなケース

一部の施設では、居室と共用部分の電気代の境界があいまいになる場合があります。電気代を独立した項目で請求せず、すべて共益費や管理費に含めてしまう方式も少なくありません。

この方式では、居室と共用部分の電気代が区別されず、料金の内訳が外部から見えにくくなります。施設全体の電気代が上昇した際にも、管理費のどの部分が圧迫されているか入居者側では判断がつきません。

たとえば、管理費の値上げを通知された際に、居室の空調コスト増と共用設備の老朽化のどちらが原因か入居者側で区別できないケースが生じます。電気代の内訳が不透明な施設を検討する際は、契約前に料金の算定根拠を確認しておくとよいでしょう。

施設種別ごとの電気代の扱い

老人ホームの電気代は、施設の種別によって請求のルールや金額の決まり方が異なります。公的施設と民間施設、賃貸型の施設では電気代の考え方そのものに違いがあります。

ここでは、代表的な3つの施設種別ごとに電気代の扱いを見ていきましょう。

特別養護老人ホームは月額費用に含まれやすい

特養では、電気代が月額費用に含まれた形で設定されるのが一般的です。介護保険制度により居住費や食費の負担額があらかじめ決められており、電気代を別項目で請求する仕組みにはなっていません。

公的施設のため、民間施設のように施設ごとに自由な料金設計をする余地が限られているという事情があります。制度上の費用区分に沿って運営されるため、入居者にとって毎月の支出を予測できる仕組みといえるでしょう。

たとえば、特養では電気代が別項目として請求書に記載されるケースは少なく、月々の支払額が安定する傾向にあります。ただし、原則として要介護3以上が入居条件であり、入居待ちが発生する場合もある点は押さえておきましょう。

住宅型有料老人ホームは個別請求が多い

住宅型有料老人ホームでは、居室の電気代が月額費用とは別に個別請求されるケースが多くなっています。自立度の高い入居者が多い施設形態であり、居室の電気使用量を入居者ごとに計測する方式が主流です。

個別メーターによる実費精算が一般的で、使った分だけ毎月の請求額に反映されます。エアコンの使用時間が長い夏冬は、春秋に比べて電気代の大幅な変動を避けられません。

夏場にエアコンを長時間稼働させると、使用量に応じて電気代が数千円単位で増える場合があります。住宅型有料老人ホームを検討する際は、季節ごとの電気使用量を踏まえた費用シミュレーションをしておきましょう。

サ高住は賃貸契約のため実費精算が基本

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、一般の賃貸マンションに近い賃貸借契約を結ぶ施設形態です。居室で使った電気代や水道代は、個別の使用量に応じた実費精算が原則であり、定額にはなりません。

一般の賃貸住宅と同じ仕組みで生活するため、電気の契約先や料金プランを入居者自身で選べるケースもあります。電力自由化により料金の安い電力会社に切り替えれば、電気代を抑える可能性があるでしょう。

たとえば、サ高住では電力会社から入居者宛てに直接請求書が届く場合があり、施設を介さない透明性の高い仕組みが特徴です。自宅と同じ感覚で電気代を管理したい方にとって、サ高住は相性のよい施設形態です。

電気代の3つの料金体系と特徴

老人ホームの電気代の料金体系は、個別メーター制・定額制・共益費込みと大きく3つに分類でき、それぞれ請求の仕組みが異なります。

3つの料金体系の基本的な特徴を見ていきましょう。

使用量に応じて請求額が変わる個別メーター制

個別メーター制は、各居室に設置されたメーターで電力使用量を計測し、実際に使った分だけ請求される料金体系です。近年はスマートメーターの導入が進み、使用量をリアルタイムで確認する仕組みを備えた施設も増えています。

個別メーター制は、使用量と請求額が直結しているのが最大の特徴です。節電すれば費用を抑えられる反面、空調を多く使う月は請求額が大きく変動します。

たとえば、夏場にエアコンを終日稼働させた月と春秋の空調不要な月とでは、電気代に数千円の差が出るケースがあります。毎月の支払額が一定にならない点を理解したうえで、年間を通じた資金計画が必要です。

毎月の電気代が一定額に固定される定額制

定額制は、実際の電気使用量に関わらず毎月一定の金額を支払う料金体系です。介護付き有料老人ホームなど、月額費用にパッケージ料金を組み込む施設で採用されている例があります。

電気代が固定されるため、毎月の基本的な支出が安定するのが特徴です。ただし施設によっては夏冬に「季節冷暖房費」として月額2,000~4,000円の追加が発生する場合もあるでしょう。

月額3,000円の定額と定められた施設でも、季節加算が別途設定されていないか確認が必要です。定額制を検討する際は、季節加算の有無を含めた年間の費用を確認しておきましょう。

管理費や共益費に電気代が含まれる共益費込み

共益費込みは、電気代を独立した費目で請求せず、管理費や共益費のなかにすべて含める料金体系です。入居者の請求書に電気代の項目は表示されず、管理費として一括で支払う仕組みです。

施設側にとっては各居室の検針や個別精算が不要になり、事務負担を大幅に減らせます。入居者にとっても請求項目がシンプルにまとまるため、費用構造の理解に手間取る心配はありません。

たとえば、管理費5万円のなかに居室の電気代が含まれている施設でも、持ち込み家電には別途「家電持ち込み料」がかかるのが一般的です。管理費に電気代が含まれていても追加費用が発生する場合があるため、内訳をしっかり確認しておきましょう。

電気代の3つの料金体系のメリット

3つの料金体系は、生活スタイルや家計の管理方法に応じてどの方式が合うかが変わってきます。

ここでは、各方式のメリットを具体的に見ていきましょう。

個別メーター制は節約した分だけ費用を抑えられる

個別メーター制のメリットは、節電した分だけ電気代を抑えられる公平性の高さです。使った量に応じて請求されるため、入居者の努力が費用に直結します。

エアコンの設定温度をこまめに調整したり不要な照明を消したりする工夫で、実際に費用を減らせます。受益者負担の原則にもとづく方式なので、電気をあまり使わない入居者にとって不利にはなりません。

たとえば、エアコンの設定温度を28度にする、不要な照明をこまめに消すといった工夫で、月々の請求額を目に見えて減らせます。日々の節電を心がける方にとって、個別メーター制は費用を抑える力がもっとも発揮される料金体系です。

定額制は毎月の支出が安定し家計管理がしやすくなる

定額制のメリットは、毎月の電気代が固定されるため支出の見通しが立つ点にあります。電気代の変動を心配する必要がなく、月々の予算を安定して組めるでしょう。

毎月の基本的な電気代が固定されているため、季節ごとの使用量の増減に過度な心配が不要になるのがメリットです。ただし、施設によっては夏冬に季節冷暖房費が加算される場合もあるため、事前の確認は必要です。

たとえば、季節加算のない施設を選べば、猛暑日が続く8月でも電気代の大幅な変動を避けられます。月額費用の変動を抑えたいご家族にとって、定額制は安心感の大きい料金体系です。

共益費込みは電気使用量を個別に計算する手間が省ける

共益費込みの方式では、電気代が管理費に一括されているため請求項目がシンプルにまとまります。毎月届く請求書の内容を理解する負担が軽くなるでしょう。

施設側にとっても居室ごとの検針や個別精算が不要になり、事務負担を大幅に削減できるのがメリットです。事務コストの削減分をサービスの質の向上や施設の維持管理に充てられる点もプラスに働きます。

ただし、持ち込み家電には別途「家電持ち込み料」が課されるのが一般的なため、すべての電気関連費用がゼロになるわけではない点に留意しましょう。費用の項目をシンプルに保ちたい方にとって、共益費込みはわかりやすさが魅力の料金体系です。

電気代の3つの料金体系のデメリット

3つの料金体系には、メリットの反面デメリットも存在します。入居後の想定外の出費を防ぐために、あらかじめリスクを把握しておきましょう。

ここでは、各方式のデメリットを確認していきます。

個別メーター制は夏冬に電気代が大きく跳ね上がる

個別メーター制では、空調を多用する夏と冬に電気代が大きく跳ね上がるリスクがあります。請求額が想定を上回り、月々の予算を圧迫する可能性があるでしょう。

高齢になると体温調節の機能が低下し、空調を長時間稼働させる場面が増えます。エアコンの使用時間が長くなると、季節による支出の変動幅を抑えるのは容易ではありません。

たとえば、真夏にエアコンを24時間稼働させた月は、春秋と比べて電気代が数千円単位で増えるケースがあります。個別メーター制を選ぶ際は、夏冬の電気代も含めた年間の費用シミュレーションをしておくのが賢明です。

定額制は電気をあまり使わない人には割高になる

定額制は、電気の使用量が少ない入居者にとって割高になる点がデメリットです。実際に使った電気代よりも高い定額料金を支払い続ける形となり、不公平感を覚えるおそれがあります。

定額料金は平均的な使用量をもとに設定されるため、節約志向の入居者ほど損をする構造になっています。エネルギー価格が高騰した場合には、管理費の名目で実質的な値上げが実施されるリスクも否定できません。

たとえば、日中は共用スペースで過ごし居室の電気をほとんど使わない入居者でも、ほかの入居者と同じ定額料金を負担する形になります。定額制を選ぶ際は、入居予定者の生活スタイルに見合った料金設定かどうかを確認しておきましょう。

共益費込みは入居者間で使用量の不公平が生じやすくなる

共益費込みの方式では、電気を多く使う入居者とほとんど使わない入居者の間で費用負担の不公平が生まれます。基本の管理費は一律でも、持ち込み家電の追加料金で差が生じる場合があり、節電を心がける入居者は納得しにくいでしょう。

施設全体の電気代コストが上昇した場合も、管理費のどの部分が圧迫されているか外部から見えにくい構造です。透明性が低く、値上げの根拠を入居者側で検証するのが困難といえます。

たとえば、管理費が値上げされた際に「電気代の高騰が原因」と説明されても、いくら分の上昇なのか入居者側では判断がつきません。共益費込みの施設では、管理費の改定ルールや内訳の開示方針を確認しておくと安心です。

老人ホームの電気代の相場と目安

老人ホームの電気代は、料金体系や施設の設備、入居者の生活スタイルによって金額が大きく変わります。「相場はいくら」と一概にはいえないものの、目安を知っておくと施設比較の参考になるでしょう。

ここでは、電気代の目安と金額に影響を与える要因を解説します。

電気代の目安は料金体系や使用状況で大きく異なる

老人ホームの電気代は、料金体系や持ち込み家電の数によって月々の金額が大きく変わります。一律の相場を示すのが難しいため、金額に影響する要因を整理しておくとよいでしょう。

電気代の金額を左右する主な要因は、以下のとおりです。

  • 料金体系の種類(個別・定額・共益費込み)

  • 持ち込む家電の種類と台数

  • 居室の広さや空調設備の仕様

  • 施設が高圧一括受電を導入しているか

高圧一括受電を採用する施設では、一般家庭向けの電力より単価が安くなる場合もあります。入居先を比較する際は、料金体系に加えて施設の電力契約方式も確認しておくのがおすすめです。

電気代が高くなる季節と主な要因

電気代が高くなるのは、冷房が必要な夏(7~9月)と暖房が必要な冬(12~2月)です。高齢者は体温調節の機能が低下するため、長時間の空調使用が必要になり電気代の増加につながります。

施設によっては夏冬に「季節冷暖房費」や「冬季加算」として月額2,000~4,000円の追加料金が上乗せされます。定額制の施設でも季節加算だけは別途請求される場合がある点に注意が必要です。

たとえば、冬場に暖房を常時稼働させる時期は、季節冷暖房費として月額2,000~4,000円が追加される場合も少なくありません。施設見学の際には、季節ごとの追加料金の有無や金額を担当者に確認しておくのがおすすめです。

電気料金の値上がりが入居費用に与える影響

近年のエネルギー価格の高騰は、老人ホームの運営コストに直接影響を与えています。定額制や共益費込みの施設では、従来の料金設定で収支が合わなくなり管理費改定として実質的な値上げが広がっているのが現状です。

入居時点の月額費用がずっと続く保証はなく、電気料金の上昇に連動して費用が増える可能性も考えられます。「管理費に含まれているから安心」と考えていると、想定外の値上げに直面するリスクがあるでしょう。

パンフレットに記載された月額費用に実費が加わり、最終的な請求額が提示額より3~6万円程度高くなるケースも珍しくありません。施設を選ぶ際は、過去の管理費の改定履歴や値上げ時の手続きルールも確認しておくと安心です。

関連記事:老人ホームに払うお金がなくなった際にとるべき対処法とは?

老人ホームの電気代の確認ポイント

老人ホームの電気代に関するトラブルを防ぐには、入居前の段階でしっかり確認しておく必要があります。

ここでは、施設選びから契約まで、各場面でチェックすべき5つのポイントを順に見ていきましょう。

パンフレットや資料で電気代の請求方法を確認する

施設選びの初期段階では、パンフレットや案内資料で電気代の請求方法を確認しておきましょう。月額費用の数字だけで判断すると、入居後に想定外の追加費用が発生する可能性があります。

パンフレットで確認すべき電気代関連のポイントは、以下のとおりです。

  • 個別メーターによる実費負担か

  • 毎月定額の固定料金制か

  • 管理費や共益費のなかに含まれているか

  • 季節ごとの冷暖房費加算の有無

施設ごとに費用の表記方法が異なるため、電気代が「別途実費」「定額」「管理費に含む」のどれに該当するか早い段階で整理しておくとよいでしょう。複数の施設を比較する際は、電気代を含めた一覧表を作成しておくと施設選びがスムーズに進みます。

見学時に毎月の電気代の目安額を担当者に質問する

パンフレットだけでは電気代の詳細がわからないケースが多いため、施設見学の際に担当者へ直接質問しましょう。具体的な金額の目安を聞いておくと、入居後の費用イメージがつかめます。

「管理費に電気代は含まれていますか」「持ち込み家電にはいくらかかりますか」といった質問を事前に用意しておくのが効果的です。口頭の説明だけでなく、書面やパンフレットの記載とあわせて確認すると情報の精度が高まるでしょう。

たとえば「夏場の電気代は月にどのくらいですか」と尋ねると、季節変動を含めたリアルな費用感を教えてもらえる場合があります。遠慮せず具体的な数字を質問しておけば、入居後に「聞いていなかった」トラブルを未然に防げます。

重要事項説明書で電気代の条項を必ず確認する

契約時にもっとも注意すべき書類が「重要事項説明書」です。利用料金の欄に、電気代の算定根拠や支払い方法が記されており、確認は怠れません。

重要事項説明書は法令にもとづいて施設が作成する公式文書であり、記載内容が契約の根拠となります。口頭での説明と食い違いがないか照合するうえでも、丁寧に読み込む必要があるでしょう。

たとえば、入院で長期間居室を不在にする場合に、電気代が免除されるのか全額請求されるのかといった規定も記載されている場合があります。電気代に関連する条項は、見落としがないようすべて目を通しておきましょう。

参考:有料老人ホームの設置運営標準指導指針について|厚生労働省

電気料金が値上がりした際の対応方針を確認する

昨今のエネルギー価格高騰を踏まえ、電気料金が値上がりした場合の施設側の対応方針を確認しておきましょう。どのような手続きで月額費用が改定されるかを把握しておくと、将来の費用変動に備えられます。

重要事項説明書には、管理費の改定手続きに関するルールが記載されているのが一般的です。運営懇談会で入居者の意見を聞いてから改定する施設もあれば、施設側の判断で改定できる規定の施設もあるでしょう。

たとえば、過去3年間に管理費が改定されたかどうかを施設に質問すると、値上げの頻度や幅の実績を把握できます。将来の費用リスクを見極めるうえで、過去の改定履歴は有力な判断材料です。

持ち込み家電の使用ルールと追加料金を確認する

自宅から持ち込む予定の家電について、施設が定めるルールと料金を契約前に確認しておきましょう。持ち込み可能な家電の種類やワット数の制限は施設ごとに異なります。

日常的に使う家電が課金対象になっている場合、月々の支払い総額に大きく影響します。冷蔵庫やテレビといった基本的な家電でも、持ち込み料が設定されている施設は多いでしょう。

たとえば、冷蔵庫とテレビ、電気ポットの3点を持ち込んだだけで月額2,000~3,000円の固定費が上乗せされるケースがあります。どの家電が課金対象でいくらの追加料金がかかるか、入居前にリストアップしておくのがおすすめです。

入居後の持ち込み家電と電気代の注意点

入居後の電気代に大きく影響するのが、居室に持ち込む家電の種類と数です。施設ごとに持ち込みのルールや追加料金が設定されているため、事前の確認が必要です。

ここでは、持ち込み家電にまつわる3つの注意点を解説します。

施設ごとに異なる持ち込み家電の制限ルール

多くの老人ホームでは、安全確保の観点から持ち込める家電の種類やワット数に制限を設けています。漏電や火災のリスクを管理する必要があり、特に熱を発する家電は使用に施設側の許可が求められます。

コーヒーメーカーや電子レンジ、加湿器、電気毛布など日常的に使いたい家電でも、持ち込みの可否は施設によって異なるでしょう。

持ち込み可能な家電でもワット数の上限が設けられているケースがあります。入居前に制限ルールを確認し、使いたい家電が基準内に収まるか調べておきましょう。

エアコンや電気毛布など季節家電と電気代への影響

エアコンは多くの施設で居室に備え付けられていますが、電気毛布や加湿器などの季節家電を持ち込むと、夏冬の電気代が上乗せされる要因になります。施設によっては、季節限定で追加料金が発生するケースもあるでしょう。

追加料金には家電の稼働にかかる電気代に加え、火災リスクの管理コストも反映されるため、軽視はできません。品目ごとの追加料金の目安は、以下のとおりです。

  • 電気毛布・あんか:月額600円程度

  • 加湿器:月額400円程度

持ち込みたい季節家電がある場合は、品目ごとの追加料金を入居前に施設へ確認しておきましょう。想定外の出費を防ぐうえで、季節家電の追加料金の合計を試算しておくと安心です。

家電持ち込み料として別途加算されるケース

家電持ち込みには、消費電力分だけでなく安全管理コストも含んだ「家電持ち込み料」が加算されるのが一般的です。品目ごとに料金が設定されており、複数の家電を持ち込むと固定費が積み上がります。

漏電チェックの管理コストも上乗せされるため、純粋な電気代より高い金額になります。冷蔵庫は月額1,200~1,500円、テレビは月額200~500円、電気ポットは月額800~1,000円が目安です。

たとえば、冷蔵庫とテレビ、電気ポットの3点を持ち込むと家電持ち込み料だけで月額2,000~3,000円になります。入居前に持ち込む家電リストを作成し、施設に合計の追加料金を確認しておくとよいでしょう。

老人ホームの電気代でよくある質問

老人ホームの電気代について、入居を検討するなかで多く寄せられる質問をまとめました。疑問点を解消しておくと、安心して施設選びを進められるでしょう。

ここでは、老人ホームの電気代に関するよくある3つの質問にお答えします。

老人ホームの居室で毎月かかる電気代の目安は?

老人ホームの居室でかかる電気代は、料金体系や持ち込み家電の種類と数によって大きく変わります。一律の金額を示すのは難しいものの、参考となる目安を知っておくと施設比較に役立ちます。

代表的な電気代の内訳と金額の目安は、以下のとおりです。

  • 持ち込み家電4点の定額料金:月額約3,000円

  • 季節冷暖房費の加算:月額2,000~4,000円

  • 個別メーター制(サ高住等):自宅と同程度

サ高住のような個別メーター制の施設では、一般の自宅生活と変わらない水準の電気代が発生する場合も少なくありません。入居先の料金体系に合わせて、持ち込む家電の品目と季節変動を加味した月額を試算しておくのがおすすめです。

電気の使いすぎを施設から注意されることはある?

定額制や共益費込みの施設では、個人の過剰な電気使用への配慮が求められる場合があります。施設全体の電気コストに影響するため、入居者への節電の呼びかけが実施されるケースもあるでしょう。

施設側が節電の取り組みとして「エアコンの設定温度は28度程度にする」「こまめに消す」といったポイントを案内している場合があります。無理のない範囲での協力を求められる程度であり、過度な制約はかかりません。

電気の使い方についてのルールや対応方針は施設ごとに異なるため、入居前に確認しておくのがおすすめです。体調管理に必要な空調利用の範囲も含め、施設の担当者に具体的な方針を聞いておくと安心です。

持ち込み家電に追加料金がかかることはある?

多くの老人ホームでは、家電を持ち込む際に「家電持ち込み料」や「電気製品使用費」の名目で追加料金が発生します。消費電力分の電気代に加え、漏電チェックなどの安全管理コストも含まれています。

品目別の追加料金の目安は、以下のとおりです。

  • 冷蔵庫:日額30~50円(月額1,200~1,500円)

  • テレビ:日額10~40円(月額200~500円)

  • 電気ポット:日額30~40円(月額800~1,000円)

持ち込む家電が増えるほど月々の固定費も上がるため、入居前に品目ごとの料金表を入手しておくと安心です。合計金額を把握しておくと、月額費用全体の見通しが立つでしょう。

電気代の仕組みが明確な施設をお探しの方へ

『笑がおで介護紹介センター』では、電気代の料金体系がわかりやすい施設も紹介しています。以下は、個別メーター制を採用し電気代の仕組みがはっきりした施設の一例です。

ベストライフ枚方(大阪府枚方市):電気代は個別メーターによる実費精算を採用した住宅型有料老人ホームです。全室個室でプライバシーが保たれ、訪問診療医との連携による安心の医療体制が整っています。

ココファン阿倍野(大阪府大阪市阿倍野区):電気代は戸別メーターで別途精算されるサービス付き高齢者向け住宅です。天王寺駅から徒歩5分の好立地で、居室にはエアコンやミニキッチンが備え付けられており、24時間365日介護スタッフが常駐しています。

まとめ

老人ホームの電気代は、個別メーター制・定額制・共益費込みの3つの料金体系があり、施設の種類や契約内容によって扱いが異なります。どの方式にもメリットとデメリットがあるため、入居者の生活スタイルに合った料金体系を見極める必要があります。

まずはパンフレットで電気代の請求方法を確認し、施設見学時に具体的な金額の目安を担当者に質問してみましょう。契約前には重要事項説明書で電気代の条項を丁寧に確認し、持ち込み家電の追加料金も含めた月額費用の総額を把握しておくと安心です。

電気代を含めた費用の比較や施設選びに不安がある場合は『笑がおで介護紹介センター』にご相談ください。介護施設の専門スタッフが、あなたの状況に合った施設探しを無料でサポートいたします。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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