老人ホームでの追加費用とは?月額以外にかかる費用|医療費・日用品・レク費・理美容など

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老人ホームでの追加費用とは?月額以外にかかる費用|医療費・日用品・レク費・理美容など

親御さんの老人ホーム入居を検討するなかで、月額料金以外にどのような費用がかかるのか不安に感じていませんか?パンフレットの金額だけで予算を組むと、入居後に想定外の出費に悩まされるおそれがあります。

この記事では、老人ホームの追加費用の種類と相場を項目別にわかりやすく解説します。また、施設タイプごとの違いや費用を抑える公的制度、見学・契約時の確認ポイントまで幅広く取り上げました。

読み終えるころには、追加費用を含めた月々の総支出額を見通せるようになり、安心して施設選びを進めるための判断基準が身につくでしょう。

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老人ホームの追加費用とは

老人ホームの月額料金は基本サービスの対価にすぎず、入居後にはパンフレットに載っていない追加費用が発生します。追加費用の内訳を把握しておかないと、毎月の支出が想定を大きく上回る可能性があります。

月額料金と追加費用がどう区分されているのか、費用が発生するタイミングとあわせて見ていきましょう。

パンフレットに載る月額料金と追加費用の区分

パンフレットに記載される月額料金は、家賃相当額・管理費・食費が基本です。定額制の施設では介護保険の自己負担分も含まれますが、住宅型やサ高住では含まれていません。

追加費用の代表例は、日用品費・医療費・理美容代・レクリエーション参加費・オプションサービス費などです。おむつ代は民間施設では自己負担ですが、特養や老健などの公的施設では施設サービス費に含まれます。

たとえば、水道光熱費が管理費に含まれる施設もあれば実費請求の施設もあります。月額料金の内訳と追加費用の項目をパンフレットの段階で整理しておきましょう。

入居後に追加費用が発生するタイミングと頻度

入居後の老人ホームの追加費用は、発生するタイミングや頻度が一律ではありません。大きく分けると、毎月定期的にかかるもの・利用した都度かかるもの・突発的に発生するものの3種類です。

毎月の費用としては、日用品費やおむつ代(民間施設の場合)、リネンレンタル料が挙げられます。理美容代やレクリエーション参加費、指定日以外の買い物代行費は、利用するたびに加算されるでしょう。

急な体調変化で外部医療機関を受診すると、通院費やスタッフの付き添い費が上乗せされる場合があります。ただし、協力医療機関への送迎・付き添いが無料の施設もあるため、施設ごとの対応を事前に確認しておきましょう。

老人ホームで月額以外にかかる追加費用の種類

月額料金以外に発生する老人ホームの追加費用は、医療費・おむつ代・レクリエーション費・理美容代・被服費など多岐にわたります。施設の種類や入居者の状態によって金額が変わるため、項目ごとの相場を把握しておくと安心です。

ここでは、主な追加費用の項目と目安金額を確認していきましょう。

医療費や薬代など施設タイプで異なる自己負担

老人ホームの医療費や薬代は、原則として医療保険の自己負担(1~3割)で入居者が負担します。定期的な訪問診療の窓口負担や薬剤費、調剤薬局の居宅療養管理指導費などは施設の負担に含まれません。

ただし介護老人保健施設(老健)では、施設の医師が認めた医療行為や薬代を施設側が負担します。老健に入居中は施設医師が認めた範囲の医療費は原則発生しませんが、施設外の医療機関を受診した場合は自己負担です。

民間の有料老人ホームでは、訪問診療のたびに窓口での支払いが発生します。施設タイプごとに医療費の扱いは大きく変わるため、入居前に確認しておきましょう。

参考:厚生労働省告示第108号|厚生労働省

おむつ代・日用品費は民間施設では全額自己負担

おむつ代や日用品費の負担は、施設が公的か民間かで扱いが大きく変わります。民間施設では全額自己負担となる一方、公的施設ではおむつ代が介護保険の施設サービス費に含まれています。

以下の公的施設では、おむつ代は自己負担になりません。

  • 特別養護老人ホーム(特養)

  • 介護老人保健施設(老健)

  • 介護医療院

民間の有料老人ホームやサ高住では、おむつ代だけで月額1~2万円の出費になります。日用品費も、月額5,000~15,000円ほど必要になるため軽視できません。

ただし、医師の「おむつ使用証明書」がある場合は医療費控除の対象になる場合があります。入居先を比較する際は、負担額の差を確認しておきましょう。

参考:通所介護等における日常生活に要する費用の取扱いについて|厚生労働省

参考:医療費控除の対象となる医療費|国税庁

レクリエーションや季節行事にかかる参加費

施設の日常的な体操などは管理費に含まれる場合が多いですが、特別なプログラムには別途参加費が必要です。外部講師を招く習字や絵画教室、材料を使った手芸は、1回数百~2,000円程度の費用がかかります。

日帰り旅行や外食ツアーなどの外出イベントでは、交通費・入館料・食事代が実費で請求され、1回あたり2,000~10,000円程度の追加負担が生じます。

たとえば月に2回の外出イベントに参加すると、レクリエーション費だけで月額4,000~20,000円の負担です。参加は任意のため、頻度を調整して費用をコントロールしましょう。

訪問理美容サービスの利用料金と利用頻度の目安

施設内で利用する理美容サービスの費用は、全額入居者の実費負担です。施設に定期訪問する理美容師によるサービスが主流で、散髪(カット)のみなら1回2,000~4,000円程度が相場となっています。

パーマやヘアカラー、顔剃りなどを追加すると、1回5,000~10,000円程度の料金です。清潔感を保つために月1回程度の利用が一般的で、固定的な追加支出として毎月の予算に見込む必要があります。

たとえばカットのみを毎月利用した場合、年間で約2~5万円の出費です。メニューや利用頻度で金額は大きく変わるため、入居前に施設の料金表を確認しておきましょう。

被服費・クリーニング代など衣類関連の費用

日常の洗濯費用は、施設によって管理費に含まれる場合と別途請求される場合に分かれます。「洗濯代行サービス」として月額3,000~6,000円程度を徴収する施設も少なくありません。

ドライクリーニングが必要な衣類は外部業者への委託となり、実費が追加されます。寝具のシーツ交換は、月額2,000~4,000円の「リネン代」として定額設定されている場合が多く見られます。

洗濯代とリネン代をあわせると毎月5,000~10,000円の出費となるため、入居時に洗濯費用の仕組みとリネン代の有無を確認しておきましょう。

介護付き有料老人ホーム特有の上乗せ介護費

介護付き有料老人ホームのなかには、介護保険法の基準(入居者3名に対しスタッフ1名)を超える手厚い人員配置を提供する施設があります。

基準を上回るスタッフの人件費は介護保険の給付対象外となるため「上乗せ介護費」として全額自己負担で徴収されます。

「2.5対1」や「2対1」の配置を採用する施設では、上乗せ介護費が月額3~10万円程度です。金額は毎月定額で請求される場合と、入居一時金に組み込まれる場合があります。

手厚いケアを受けられる施設では安心感がある反面、月々の負担が数万円単位で増えます。上乗せ介護費の有無と金額を、契約前に確認しておきましょう。

参考:指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準|厚生労働省

参考:有料老人ホームの設置運営標準指導指針について|厚生労働省

介護保険外のオプションサービスの料金

基本サービスに含まれない個別の要望には、介護保険外のオプションサービスとして費用が発生します。料金は都度払いや時間単位での設定が多く、利用頻度に応じて月々の負担が変わります。

代表的なオプションサービスの例は、以下のとおりです。

  • 個別の買い物代行(30分1,000円前後)

  • 協力医療機関以外への通院同行

  • 規定回数を超える入浴介助

  • 居室への配膳・下膳サービス

利用するサービスが増えるほど、月々の追加費用も積み上がります。オプションサービスの料金表を入居前に取り寄せ、必要なものと不要なものを見極めて費用を管理しましょう。

施設タイプ別で異なる老人ホームの追加費用

老人ホームの追加費用は、施設の種類によって発生する項目や金額の傾向が大きく異なります。公的施設と民間施設、介護付きと住宅型では費用構造がまったく違うため、タイプごとの特徴を理解しておく必要があります。

ここでは、4つの施設タイプについて追加費用の傾向を見ていきましょう。

介護付き有料老人ホームで発生しやすい追加費用

介護付き有料老人ホームは民間施設のため、おむつ代や日用品費が原則自己負担です。人員配置が手厚い施設を選ぶと「上乗せ介護費」が毎月加算されます。

レクリエーションやイベントが充実した施設では、参加費や材料費がかさむ傾向があります。訪問理美容代や外部医療機関への通院時の付き添いオプション費なども見落とせません。

おむつ代・理美容代・レクリエーション費・上乗せ介護費をあわせると、月額数万円~十数万円の追加負担になるケースもあります。入居検討時に追加費用の内訳をしっかり確認しておきましょう。

住宅型有料老人ホーム・サ高住で発生しやすい追加費用

住宅型有料老人ホームやサ高住では、介護サービスを外部事業者から利用する「従量制」が基本です。必要なサービスを使った分だけ、介護保険の自己負担額が増えます。

ケアプランに含まれない突発的な介助は、全額自己負担のオプション費用として請求されることがあります。サ高住では「生活支援サービス費」が管理費とは別に徴収される場合も少なくありません。

たとえば失禁に伴う急な排泄介助がプラン外の場合、想定外の請求につながるおそれがあります。介護頻度が高い状態であれば、定額制の介護付きへの住み替えも含めて検討しましょう。

特養で発生しやすい追加費用と保険給付の範囲

特別養護老人ホーム(特養)は公的施設のため、おむつ代が介護保険の施設サービス費に含まれています。おむつ代の自己負担はなく、月額以外にかかるのは医療費・薬代・理美容代・日用品費などの実費です。

手厚いケア体制を採用している特養では、各種「介護サービス加算」が発生します。個別機能訓練加算や夜勤職員配置加算、看取り介護加算など、その1~3割が自己負担として基本料金に上乗せされる仕組みです。

たとえば看取り期に入ると看取り介護加算が新たに適用され、月々の負担額が増加します。加算の内容と金額は、入居前に重要事項説明書で確認しておきましょう。

グループホームで発生しやすい追加費用と注意点

グループホームは民間施設のため、おむつ代・日用品費・理美容代・行事費が原則自己負担となります。特養や老健のように、おむつ代が施設サービス費に含まれていないため注意しましょう。

また、看護師の常勤配置が義務付けられていない施設が多いため、医療ケアが必要になると外部の訪問看護を利用する場合があります。その際は、別途医療費や訪問看護の利用料が追加で必要です。

看取りに対応するグループホームでは「看取り介護加算」が上乗せされるケースもあります。入居前に施設の医療体制と追加費用の見通しを確認しておきましょう。

老人ホームの追加費用が高くなるケース

老人ホームの追加費用は、入居者の状態や利用するサービスによって大きく変動します。要介護度の上昇や医療ニーズの増加により、月々の負担が当初の想定を超える場合もあるでしょう。

ここでは、追加費用が高くなる代表的な3つのケースを見ていきましょう。

介護付きは定額制でも要介護度で段階的に上がる

介護付き有料老人ホームの介護サービス費は定額制ですが、定額の金額は要介護度に応じて段階的に設定されています。要介護度が上がるほど介護サービス費が高くなる仕組みのため、入居時の金額がずっと続くわけではありません。

要介護度の上昇に加えて、特別な医療的ケアや看取りが必要になれば各種加算も発生します。夜間看護体制加算や看取り介護加算が積み重なると、月々の費用がさらに増加するでしょう。

たとえば要介護1から要介護5に変わると、1割負担の場合で月額約8,000円の差が生じます。2割・3割負担の方は差額がさらに大きくなるため、将来の要介護度の変化を見据えた資金計画を立てておきましょう。

参考:特定施設入居者生活介護|厚生労働省

住宅型・サ高住は従量制で限度額超過分が全額負担になる

住宅型有料老人ホームやサ高住では、外部の居宅介護サービスを利用した分だけ支払う「従量制」が基本です。要介護度が上がり利用頻度が増えると、介護保険の支給限度額を超過する可能性があります。

支給限度額を超えた分のサービス費用は全額(10割)自己負担となり、費用が急増します。定額制の介護付きとは異なり、上限なく費用が膨らむリスクは避けられません。

たとえば訪問介護や訪問看護の回数が増え、限度額を月3万円超過した場合、その分がまるごと自己負担になる計算です。従量制のリスクを踏まえ、将来の費用見通しを立てておきましょう。

参考:サービスにかかる利用料|厚生労働省

医療依存度が高いと通院・往診費が増える

持病の悪化などで医療依存度が高まると、訪問診療の回数が増えます。医療費や薬代の自己負担も上昇するでしょう。

施設内で対応できない専門治療が必要な場合は、外部医療機関への通院にスタッフの付き添い費(30分1,500円程度)や介護タクシーの運賃がかかります。通院回数が月に数回になると、付き添い費だけで数千~1万円を超える可能性もあります。

たとえば月に3回の通院で付き添い費とタクシー代が1回3,000円かかると、月額9,000円の追加負担です。医療依存度が高い方は、協力医療機関が充実した施設を選ぶのがポイントになります。

老人ホームの追加費用を抑える方法

老人ホームの追加費用は、公的制度の活用や事前の確認によって負担を軽減できる場合があります。制度の利用条件や施設ごとのルールを知っておくと、無理のない資金計画につながります。

ここでは、追加費用を抑えるための6つの方法を見ていきましょう。

高額介護サービス費制度で自己負担を軽減する

1か月に支払った介護保険サービスの自己負担額が所得に応じた上限額を超えた場合、超過分が払い戻される制度です。上限額は月額15,000~140,100円で、世帯や個人の所得区分に応じて一律ではありません。

ただし、対象は介護保険適用サービスのみです。食費・居住費・日用品費・上乗せ介護費・オプションサービス費などは対象に含まれません。

1割負担で低所得の方は、上限額が月額15,000円に設定されています。上限を超えた分は申請後に返還されるため、介護保険の自己負担が高額になった月は活用を検討しましょう。

参考:サービスにかかる利用料|厚生労働省

高額医療・高額介護合算療養費制度で年間負担を抑える

同じ医療保険に加入する世帯で、1年間の医療費と介護費の自己負担合計が基準額を超えた場合に超過分が払い戻される制度です。計算期間は毎年8月1日から翌年7月末までとなっています。

医療と介護の両方で出費がかさむ世帯にとって、特に見逃せない仕組みです。2つの自己負担を合算して判定するため、個別の制度では上限に届かない場合でも返還を受けられます。

たとえば介護費が年間40万円、医療費が年間30万円の場合、合計70万円から基準額を超えた分が戻ります。ご家族の年間の医療費と介護費を合算し、条件に当てはまるか確認しておきましょう。

参考:サービスにかかる利用料|厚生労働省

医療費控除や高額療養費制度で負担を減らす

年間の医療費が10万円を超えた場合、確定申告で「医療費控除」を受けられます。総所得金額等が200万円未満の方は総所得の5%を超えた金額から控除対象となるため、10万円以下でも申請可能です。

老健や介護医療院では施設サービス費・食費・居住費の全額が控除対象ですが、特養では支払額の2分の1のみが対象となります。民間施設では施設への支払いは原則対象外ですが、外部の診療費や医師の証明があるおむつ代は控除対象です。

たとえば有料老人ホームに入居しながら通院費やおむつ代が年間10万円を超える場合、確定申告での控除が可能です。月々の医療費が高額な場合は「高額療養費制度」の払い戻しもあわせて活用しましょう。

参考:医療費を支払ったとき(医療費控除)|国税庁

参考:医療費控除の対象となる介護保険制度下での施設サービスの対価|国税庁

参考:高額な外来診療を受ける皆さまへ|厚生労働省

補足給付は介護保険施設のみ対象のため事前に確認する

所得や預貯金が一定以下の方を対象に、食費と居住費の負担限度額が設定される「特定入所者介護サービス費(補足給付)」制度があります。超過分は介護保険から給付され、食費や居住費の自己負担が軽減されます。

ただし、対象は特養・老健・介護医療院などの「介護保険施設」とショートステイのみです。有料老人ホーム・サ高住・グループホームなどの民間施設が対象外となるのは、制度の適用範囲が公的施設に限定されているからです。

民間施設への入居を検討している場合、補足給付を前提にした資金計画は成り立ちません。入居先が制度の対象になるかどうか、早い段階で確認しておきましょう。

参考:サービスにかかる利用料|厚生労働省

おむつ等の持ち込みは施設に可否を確認する

施設が用意するおむつは割高な場合が多く、安価な店舗で購入して持ち込めば月額数千~1万円以上の節約が期待できます。ただし、施設によっては感染症対策や廃棄物処理の観点から持ち込みを制限・禁止しているケースもあります。

持ち込みが認められていても、別途「おむつ廃棄手数料」を徴収する場合も少なくありません。節約の効果を正しく判断するには、持ち込みの可否と条件をセットで確認が必要です。

たとえば持ち込み可能でも廃棄手数料が月額2,000円かかる場合、節約効果はその分だけ小さくなります。入居前に施設のルールを詳しく聞いておきましょう。

入居契約の前に追加費用の内訳と条件を確認する

想定外の費用負担を避けるには、パンフレットの基本料金だけでなく追加費用の内訳まで把握する必要があります。管理費に含まれるサービスと実費で請求される項目の境界を、契約前に確認しておくのがポイントです。

重要事項説明書や契約書に記載された上乗せ介護費の有無やオプション料金、日用品費の目安なども見逃せません。月額費用に対して20~30%の変動費を上乗せしたシミュレーションを作成しておくとよいでしょう。

たとえば月額15万円の施設であれば、追加費用を含めて月18~20万円を見込んでおく計算です。余裕をもった資金計画が、入居後の安心につながります。

老人ホームの追加費用でよくあるトラブルと対策

老人ホームの追加費用に関するトラブルは、入居前の確認不足から起きる場合がほとんどです。基本サービスとオプションの区分があいまいなまま契約すると、入居後に想定外の請求を受けてしまいます。

ここでは、代表的なトラブル事例と対策を3つ確認していきましょう。

月額に含まれると思っていたサービスが別料金だった

管理費に含まれていると認識していたサービスが別料金で請求されるトラブルは多く報告されています。施設ごとに管理費に含まれるサービスの範囲が異なることや、入居者側の事前確認不足が主な原因です。

水道光熱費が個別の実費請求だったり、指定日以外の買い物代行に追加料金がかかったりするケースがあります。対策としては、契約前に重要事項説明書を読み込み、不明点を施設側に質問して解消しておく必要があります。

たとえば「水道光熱費は管理費に含まれますか」「通院の付き添いに追加料金はかかりますか」と具体的に質問しましょう。あいまいな説明のまま契約を進めないのが、トラブル回避の基本です。

住宅型・サ高住でケアプラン外の請求が発生した

住宅型やサ高住でケアプランに含まれていない介助を依頼すると、全額自己負担のオプション費用として請求される場合があります。1回あたり数百~数千円程度ですが、頻度が高いと積み重なり想定外の出費になるでしょう。

たとえば失禁した際の突発的な排泄介助が、プラン外として請求されるケースが報告されています。介護頻度が高い場合は、定額制の「介護付き有料老人ホーム」への住み替えも検討しましょう。

ケアマネジャーと相談し、頻度の高い介助をケアプランに組み込む対策も有効です。追加請求のルールを、契約前に確認しておきましょう。

トラブル時は介護関連の相談窓口に相談する

費用に関して施設との認識のずれやトラブルが生じた場合は、まず施設の担当者やケアマネジャーに内訳や請求根拠の説明を求めましょう。冷静に事実関係を整理するのが解決への近道です。

施設側とのやり取りで解決しない場合は、自治体の介護保険担当窓口に相談しましょう。消費生活センターや国民生活センターなど、第三者の視点を入れられる専門の相談先も選択肢に入ります。

退去時に過大な原状回復費用を請求された場合は、消費生活センターへの相談が適しています。一人で抱え込まず、早めに専門窓口を活用して対処しましょう。

施設選びで老人ホームの追加費用を確認するコツ

老人ホームの追加費用に関するトラブルを防ぐには、施設選びの段階から費用面の丁寧な確認が必要です。見学・契約のタイミングで、チェックすべきポイントがあります。

ここでは、施設選びで押さえておきたい3つの確認ポイントを見ていきましょう。

見学時に追加費用として確認したい項目リスト

施設見学の際は、追加費用が発生する項目をひとつずつ具体的に質問するのがポイントです。パンフレットには載らない費用が多いため、口頭で確認しないと正確に把握できません。

以下のリストを参考に、漏れなく確認しておきましょう。

  • 上乗せ介護費の有無と月額金額

  • 通院付き添い費・買い物代行費の単価

  • 洗濯代・リネン代の請求方法と金額

  • おむつ代の体系と持ち込みの可否

  • 理美容代・レクリエーション参加費の目安

項目ごとに金額の目安まで聞いておくと、月々の追加費用の具体的な見積もりが可能です。複数施設の比較表を作成して年間総額で比較すると、費用面の判断材料が整うでしょう。

月額と追加費用を合算した年間総額の比較方法

パンフレットの月額利用料に介護保険の自己負担分が含まれているかどうかを確認したうえで、日用品費・医療費・オプション料を加算した月額トータルコストを計算しましょう。

定額制の施設ではパンフレットに自己負担分が組み込まれている場合が多いため、二重に足しあわせないよう注意が必要です。

月額トータルコストを12か月分にすれば、年間総額が算出可能です。将来要介護度が上がった場合や看取り期に入った場合の最大料金もシミュレーションしておくとよいでしょう。

たとえば現在の月額が15万円で追加費用が月5万円なら、年間総額は240万円の計算です。複数施設の年間総額を並べて比較すると、費用面の違いが見えてきます。

重要事項説明書でチェックする費用関連の記載

重要事項説明書には施設の運営に関する詳細な情報が記載されており、費用に関する最も正確な情報源です。入居前に必ず取り寄せて、内容を精読する必要があります。

費用面では、以下の項目を重点的にチェックしましょう。

  • 介護報酬の加算項目の一覧と自己負担額

  • 入居一時金の初期償却割合と償却期間

  • 退去時の返還金の算出方法と原状回復費用

  • 月額利用料の改定条件と値上げの可能性

全員に一律で適用される加算と選択可能な加算を見極めると、不要な費用負担を避けられます。不明点は施設の担当者に質問し、すべて納得したうえで契約を進めましょう。

老人ホームの追加費用でよくある質問

老人ホームの追加費用について、入居を検討する方から寄せられる疑問をまとめました。

ここでは、追加費等に関するよくある4つの質問にお答えします。

老人ホームの追加費用は月額でどれくらいある?

入居者の状態や利用サービスによって異なりますが、パンフレットの月額とは別に月額3~10万円程度の追加費用が発生するケースが多く見られます。日用品費・医療費・理美容代・オプション費など、複数の項目が積み重なるからです。

ただし特養や老健などの公的施設ではおむつ代が施設サービス費に含まれ、老健では医療費も施設負担のため発生しません。民間施設ではおむつ代(月1~2万円)や日用品費(5,000~15,000円)が別途かかるため、施設タイプで総額は大きく変わります。

月額料金だけで判断せず、追加費用を含めた総額で施設を比較しましょう。入居前に施設から目安額を提示してもらうのが確実です。

入居前に追加費用の総額を見積もる方法はある?

入居前に追加費用の総額を見積もるには、現在の生活にかかっている費用をベースに施設の料金体系を当てはめるのが効果的です。以下の手順で、具体的に試算しましょう。

  • 自宅でかかっている医療費・日用品費・おむつ代の月額を把握

  • 重要事項説明書に記載のオプション単価を確認

  • 各項目の想定利用回数を掛けて月額の追加費用を算出

  • 要介護度が上がった場合の最大負担額も試算

施設側に具体的なシミュレーションを依頼すると、より正確な見積もりが得られます。看取りや急な入院が必要になった場合の最大負担額も、あわせて確認しておきましょう。

追加費用に使える補助金や助成制度はある?

おむつ代や介護費の負担を軽減する公的制度は、いくつか用意されています。制度ごとに対象者の条件が異なるため、利用可能な制度を早めに確認しておくと安心です。

代表的な制度は、以下のとおりです。

  • 高齢者紙おむつ給付・助成制度(市区町村)

  • 特定入所者介護サービス費(補足給付)※特養・老健・介護医療院のみ対象

  • 高額介護サービス費制度

  • 医療費控除

補足給付は公的施設とショートステイのみが対象で、有料老人ホーム・サ高住・グループホームなどの民間施設は対象外です。制度ごとに申請方法が異なるため、お住まいの自治体や担当のケアマネジャーに相談しましょう。

老人ホームの追加費用が払えなくなったらどうなる?

費用の支払いが難しくなっても、すぐに退去を求められるわけではありません。多くの施設では、1~2か月程度の猶予期間が設けられているのが一般的です。その間に対策を講じる時間があります。

ただし滞納が3か月~半年程度と長引くと、身元保証人(連帯保証人)に請求が移ります。保証人でも支払えない場合は、最終的に退去を求められる可能性があるでしょう。

支払いが厳しくなった段階で、施設のスタッフやケアマネジャーに早めに相談するのが得策です。より費用の安い施設への住み替えや世帯分離の検討、生活保護の申請など、状況に応じた対策を講じましょう。

関連記事:老人ホームに払うお金がなくなった際にとるべき対処法とは?

追加費用を含めた施設選びをお考えの方へ

『笑がおで介護紹介センター』では、費用面の不安に寄り添いながら、ご希望に合った老人ホームを紹介しています。以下は、追加費用の見通しを立てやすい施設の一例です。

ベストライフ枚方(大阪府枚方市):全室個室の住宅型有料老人ホームで、月額費用は14.4~15.4万円です。訪問診療医との連携体制が整っており、レクリエーションや季節行事も充実しています。

まとめ

老人ホームの追加費用は、医療費・おむつ代・日用品費・理美容代・レクリエーション費・オプションサービス費など多岐にわたります。月額料金と追加費用の区分を正しく理解するのが、後悔しない施設選びのポイントです。

まずは、パンフレットで追加費用の内訳を確認しましょう。見学時には具体的な目安金額を施設の担当者に質問するのがおすすめです。

高額介護サービス費や医療費控除など公的制度の活用も、負担の軽減に役立ちます。追加費用を含めた資金計画や施設選びに不安がある場合は『笑がおで介護紹介センター』にご相談ください。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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