要介護2とは?認定基準や受けられるサービス、費用、入れる施設をわかりやすく解説

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ご自身やご家族が「要介護2」と認定されたとき、「具体的にどんな状態なの?」「どんなサービスが利用できて、費用はどのくらいかかるの?」といった疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか。要介護2は、自力での立ち上がりや歩行に支えが必要になるなど、日常生活において部分的な介護を必要とする段階です。この記事では、要介護2の認定基準や心身の状態から、利用できる介護保険サービスの種類、在宅介護と施設介護それぞれの費用、そして入居可能な施設までを、図や表を交えながら網羅的に解説します。要介護2について正しく理解し、ご本人に合った安心な暮らしを実現するための一助となれば幸いです。

要介護2とは?基本的な状態と認定基準

要介護2は、食事や排泄などは部分的に自立しているものの、立ち上がりや歩行といった基本的な動作に不安定さが見られ、生活全般において見守りや手助けが必要となる状態です。在宅サービスを利用しながら生活を続ける方も多いですが、部分的な介護が恒常的に必要となるため、介護するご家族の負担も増え始める段階といえます。

要介護2の心身の状態の目安

要介護2の心身の状態について、身体的な状態と認知機能の状態に分けて、具体的な目安を解説します。

身体的な状態

立ち上がり・歩行
自力での立ち上がりや歩行が不安定で、杖や手すり、歩行器などの支えが必要になります。
入浴・排泄
身体を洗ったり、トイレで衣服の着脱をしたりする際に、見守りや一部介助が必要な場合があります。
身の回りのこと
爪切りや着替え、服薬管理、簡単な調理などで手助けが必要になります。

認知機能の状態

理解力・記憶力
物忘れや新しいことへの理解力の低下が見られることがあります。例えば、薬を飲み忘れたり、食事をしたことを忘れてしまったりすることがあります。
問題行動
人によっては、徘徊や物盗られ妄想といった、認知症に伴う行動・心理症状(BPSD)が見られ始めることもあります。

要介護認定の基準と「要介護認定等基準時間」

要介護認定は、「介護の手間」を客観的な指標で示すために、時間に換算した「要介護認定等基準時間」を基に判定されます。これは実際に介護にかかる時間そのものではなく、全国の介護施設のデータから統計的に推計された時間です。要介護2は、この基準時間が「50分以上70分未満」に該当する場合とされています。

要介護認定等基準時間

介護にかかる時間を推計したもので、以下の5つの行為に必要な時間の合計から算出されます。

  • 直接生活介助(入浴、排泄、食事など)
  • 間接生活介助(洗濯、掃除など)
  • BPSD関連行為(徘徊への対応など)
  • 機能訓練関連行為(歩行訓練など)
  • 医療関連行為(輸液の管理など)

要介護認定者における要介護2の割合

厚生労働省の「令和4年度 介護保険事業状況報告(年報)」によると、2023年3月末時点での要介護(要支援)認定者数は約694万人です。そのうち、要介護2と認定された方は約116万人で、全体の約16.7%を占めています。これは、要介護1(約144万人、20.8%)に次いで2番目に多い割合です。

要介護1・要介護3との違いを比較

要介護2は、軽度の介護が必要な「要介護1」と、中程度の介護が必要な「要介護3」の間に位置します。隣接する要介護度との状態の違いを理解することで、状態の変化に気づきやすくなり、適切なサービス利用につながります。

【一覧表】要介護1・2・3の主な違い

  要介護1 要介護2 要介護3
状態の目安 基本的な日常生活はほぼ自立。立ち上がりや歩行に不安定さが見られる。 日常生活の動作に部分的な介助が必要。立ち上がりや歩行に支えが必要。 日常生活全般で介助が必要。立ち上がりや歩行が自力では困難。
要介護認定等基準時間 32分以上50分未満 50分以上70分未満 70分以上90分未満
食事 ほぼ自立 見守りや手助けが必要な場合がある 一部または全面的な介助が必要
排泄・入浴 一部介助が必要な場合がある 見守りや一部介助が必要 全面的な介助が必要
認知機能 理解力の低下が見られることがある 物忘れや理解力の低下が見られる 認知症による問題行動が見られることがある
福祉用具レンタル 手すり、歩行器、歩行補助つえ等 要介護1の品目に加え、車いす、特殊寝台などが対象に 要介護2と同じ

要介護1との違い

要介護1は、食事や排泄といった基本的な動作はほとんど自力で行えますが、立ち上がりや歩行時にふらつくなど、部分的に見守りや支えが必要な状態です。一方、要介護2になると、立ち上がりや歩行に杖や歩行器などの支えが恒常的に必要となり、入浴や着替え、爪切りといった身の回りの動作全般で介助が必要な場面が増える点が大きな違いです。

要介護3との違い

要介護3になると、立ち上がりや歩行が自力では困難になり、食事、排泄、入浴、着替えなど日常生活のほぼすべての場面で全面的な介助が必要となります。要介護2では部分的な介助や見守りで対応できていた動作が、要介護3では全面的に必要になるなど、介護の必要性が大きく高まります。思考力の低下や問題行動がより顕著になるケースも増えます。

要介護2で利用できる介護保険サービス一覧

要介護2の方は、在宅生活を支えるサービスから施設入居まで、幅広い介護保険サービスを利用することができます。どのようなサービスがあるかを知り、ご本人の状態やご家族の状況に合わせて組み合わせることが大切です。

在宅で利用できるサービス

住み慣れた自宅で生活を続けながら利用できるサービスです。

訪問サービス

訪問介護(ホームヘルプ)
ホームヘルパーが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの「身体介護」や、掃除、洗濯、調理などの「生活援助」を行います。
訪問看護
看護師などが自宅を訪問し、主治医の指示に基づき、健康状態の確認や医療的ケア、療養上の相談・指導などを行います。
訪問リハビリテーション
理学療法士や作業療法士などが自宅を訪問し、心身機能の維持・回復のための専門的なリハビリテーションを行います。
訪問入浴介護
自宅の浴槽での入浴が困難な場合に、専門のスタッフが専用の浴槽を自宅に持ち込んで入浴の介助を行います。

通所サービス

通所介護(デイサービス)
日帰りで施設に通い、食事や入浴などの介護、機能訓練、レクリエーションなどを受けられるサービスです。他者との交流を通じて社会的な孤立を防ぐ目的もあります。
通所リハビリテーション(デイケア)
医療機関や介護老人保健施設などに通い、医師の指示のもとで理学療法士などによる、より専門的なリハビリテーションを受けられます。

短期入所サービス(ショートステイ)

短期入所生活介護/短期入所療養介護
介護老人福祉施設(特養)などに短期間宿泊し、食事や入浴などの日常生活上の介護や機能訓練を受けるサービスです。ご家族の介護負担軽減(レスパイトケア)や、冠婚葬祭などで一時的に介護ができない場合に利用されます。

その他の在宅向けサービス

地域密着型サービス
原則として、施設のある市区町村の住民が利用できるサービスです。少人数で利用できるため、きめ細やかなケアが期待できます。夜間対応型訪問介護や、認知症対応型通所介護などがあります。
居宅療養管理指導
医師、歯科医師、薬剤師、管理栄養士などが自宅を訪問し、療養上の管理や専門的な指導を行います。

施設で利用できるサービス(施設入居)

自宅での生活が困難になった場合に、施設に入居して24時間体制の介護を受けるサービスです。特別養護老人ホームや有料老人ホームなど、様々な種類の施設があります。(詳しくは後述します)

要介護2でかかる費用の目安と区分支給限度額

介護保険サービスを利用する際の費用は、要介護度ごとに定められた「区分支給限度額」の範囲内であれば、所得に応じて原則1割(一定以上の所得者は2割または3割)の自己負担で済みます。

介護保険の区分支給限度額と自己負担割合

区分支給限度額
在宅サービスで介護保険が適用される上限額のことです。令和6年度(2024年度)の介護報酬改定により、要介護2の場合は1ヶ月あたり197,050円(19,705単位)と定められています。この金額の範囲内でサービスを組み合わせることになります。限度額を超えてサービスを利用した場合、超えた分は全額自己負担となります。
※1単位の単価は地域によって異なりますが、ここでは10円で計算しています。
自己負担割合
自己負担の割合は、前年の所得に応じて1割・2割・3割のいずれかに決まります。負担割合証に記載されているので確認しましょう。
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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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