お金がなくても入れる施設・老人ホームの探し方を徹底解説

所得が少ない人にとって、自分や家族が十分な介護サービスを受けられるのかは悩みの種です。お金を一切かけずに老人ホームを利用したいと考えている方も多いことでしょう。
本記事では、お金がかからない老人ホームはあるのか、または低所得でも利用できる老人ホームはあるのかにスポットを当てていきます。さらに老人ホームの入居費用を可能な限り少なくする方法も解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
お金がなくても入れる施設はある?

結論を述べると、お金がかからない老人ホームはありません。民間の老人ホームか公的施設かを問わず、老人ホームに入居し、そこで生活をするには基本的にお金がかかります。特別養護老人ホーム(特養)やケアハウスなどの公的施設であっても、入居費や月額費用はかかってしまうのです。これから老人ホームを探す方で、できるだけ費用を抑えたいと考えている方は、まずこのことを知っておきましょう。
そして、お金がかからない老人ホームはないため、できるだけ費用を抑えて入居・生活できる老人ホーム、または現在必要としているケアが受けられる老人ホーム以外の費用が抑えられる介護サービスを探すことが重要です。
費用を抑えて入居できる施設・老人ホーム

多額のお金をかけずに利用できる老人ホームとして、以下の3つが挙げられます。
- 特別養護老人ホーム(特養)
- ケアハウス
- 介護老人保健施設(老健)
これら3つの特徴として、公的機関または自治体から補助を受けている施設であるため、民間の有料老人ホームに比べて、少ない費用で利用することができます。ただし対象者や提供サービス、活用シーンは施設によって異なるため注意が必要です。
関連記事:有料老人ホーム10種類の特徴や費用を一覧解説!違いや選び方とは
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホームは、65歳以上かつ「要介護3以上」である方を対象とした公的な介護施設です。公的施設であるため、民間では数十万円かかることもある入居金が無く、費用面での入居のハードルは低いと言えるでしょう。
また、多くの特別養護老人ホームでは看取りまで行っているため、介護度の高い方の終の棲家として選ばれることの多い施設です。
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対象者 |
65歳以上かつ要介護3以上の方 |
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サービス内容 |
入浴・排泄・食事などの介護、機能訓練、健康管理、療養上のケア |
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費用相場 |
月額5万円~15万円 |
なお入居条件については、例外もあります。要介護1~2の方も、施設が必要と判断した場合には入居を認められるケースもあるのです。これを「特例入所」と呼びます。厚生労働省が定めた特例入所が認められるケースは以下の通りです。
- 認知症の症状により意思疎通に問題があり、在宅生活が困難な状態である。
- 知的障害・精神障害の症状により意思疎通に問題があり、在宅生活が困難である。
- 家族などによる深刻な虐待が疑われる。
- 家族や地域による支援が期待できず、在宅生活が困難である。
ケアハウス
ケアハウスとは、家庭環境や住宅環境などの要因により、自宅での生活が困難を抱える高齢者に生活環境を提供し、食事その他の日常生活の便宜を図るための施設です。公的施設ではないものの、自治体から補助を受けているため公的性格が強く、比較的安価に利用することができます。
ケアハウスは居宅支援に重点が置かれている点が特徴で、自立している方や要介護1~2の比較的介護度が低い方でも利用できますが、介護サービスの有無で主に2つのタイプに分かれます。
1つは一般型(自立型)と呼ばれるタイプです。食事の提供や、洗濯・掃除などの日常生活のサポートをメインとしたサービスで、介護サービスは常設されていません。したがって、自立型で介護サービスが必要となる場合は、各自個別に外部の在宅介護サービスを契約する必要があります。
【一般型】
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対象者 |
60歳以上かつ自立しているか要介護度の低い方 |
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サービス内容 |
自立した生活が困難な方の、食事その他日常生活のサポート。介護サービスは常設されておらず、必要に応じて個別で外部サービスと契約。 |
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費用相場 |
・入居一時金:0~30万円 |
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もう1つは介護型と呼ばれるタイプです。一般型と同様のサービスの他、入浴やトイレの介助などの介護サービスが常設されているため、要介護度が低い状態から要介護度が高くなっていっても利用し続けることができる点に魅力があります。費用面では、介護サービスが提供されている分、月額の費用は自立型よりも高くなります。
【介護型】
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対象者 |
65歳以上かつ要介護1~5の方 |
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サービス内容 |
日常生活のサポートと、介護支援 |
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費用相場 |
・入居一時金:0~30万円 |
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設(老健)は、介護保険法に定められた施設で、症状が安定した退院後の要介護者などが居宅での生活を営めるように、リハビリなどにより心身機能の維持回復を支援することを目的とした施設です。
介護老人保健施設は公的施設であり、比較的安価に利用することが可能です。しかし、在宅復帰という明確な目的があるため、利用シーン・利用期間がケアハウスや特別養護老人ホームなどに比べて限定的であると言えるでしょう。入居時に3~6ヶ月で在宅復帰が期待できるようにプランが組まれるため、本来長期入居が前提とされていないのです。
しかしそういった特徴から、他の施設を探す間や、特別養護老人ホームの待機期間に利用する方もいます。
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対象者 |
65歳以上かつ要介護1~5で、症状が安定している方。 ※40~64歳の方でも、特定疾病の方は対象となる場合がある。 |
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サービス内容 |
日常生活のサポートと、介護支援を行いながら、リハビリなどによって在宅復帰を目指す。 |
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費用相場 |
・月額費用:8~20万円 |
親を介護施設に入れたいがお金がない人の3つの対処法

親を介護施設に入れたいがお金がなく、老人ホームを利用できるか不安な方は、以下の3つの対処法を試してみてはいかがでしょうか。
- 多額の費用を必要としない老人ホームに入居する
- 介護費用の軽減制度を利用する
- 保有資産を現金化する
最初のポイントとして、公的なサービス・制度を積極的に活用することが大切です。終の棲家として利用することを決めているなどの特別な事情がなければ、保有資産の現金化は万一の手段として残しておくことをおすすめします。
多額の費用を必要としない老人ホームに入居する
お金がなく、入居先に悩んでいる方は、まずは多額の費用を必要としない老人ホームを検討してみましょう。これまで説明してきた通り、入居費用を抑えるには公的施設がおすすめです。
公的施設がなぜ費用を抑えられるかというと、第一に入居金が不要であるためです。営利法人により運営される有料老人ホームでは、入居金が数十万円~数百万円かかる場合がほとんどです。そのため、お金がない人にとって有料老人ホームは非常にハードルが高いでしょう。しかし、公的施設では入居金なしで、最低限必要な月々の家賃やサービス料だけで老人ホームを利用できるのです。
また公的施設でなくとも、ケアハウスのような自治体から補助金を受けている施設でも、入居金なしで利用できるケースがあります。公的施設は費用が抑えられるため申し込みが殺到し、待機を余儀なくされることもしばしばです。そのため費用を妥協したくない方は、公的施設以外にも視野を広げつつ、ご家族の健康状態に合った施設選びをすることが重要となります。
また公的施設でなくとも、ケアハウスのような自治体から補助金を受けている施設でも、入居金なしで利用できるケースがあります。公的施設は費用が抑えられるため申し込みが殺到し、待機を余儀なくされることもしばしばです。そのため費用を妥協したくない方は、公的施設以外にも視野を広げつつ、ご家族の健康状態に合った施設選びをすることが重要となります。
介護費用の軽減制度を利用する
老人ホームは介護費用の軽減制度を利用することができます。軽減制度として代表的なものは以下の3つです。
特定入居者介護サービス費
所得・資産の段階に応じて食費や居住費の自己負担限度額を定め、それを超える分が支給される制度です。特別養護老人ホームや介護老人保健施設など公的施設の入居者が利用できる制度となっています。具体的には、所得・資産が少ないほど自己負担限度額が低く定められているため、より多くの超過分の支給が受けられる制度です。
高額介護サービス費
所得段階に応じて定められた自己負担上限額を超えた分の介護サービス費が支給される制度です。この制度は介護サービスに限定されるため、居住費や食費などは適用外となります。支給を受けるためには、市区町村に申請が必要です。
高額医療・高額介護合算療養費制度
この制度は、1年間(8月1日~翌年7月31日までの期間)において発生した医療費と介護費の自己負担額が、各所得段階で定められた上限額を超えた場合に、その超過分が支払われる制度です。
上記3つのそれぞれに、対象者・支給条件が細かく定められています。自分が対象者かどうか、どれだけの支給を受けられるのかの判断が難しい場合は、自治体の担当部署や、地域包括支援センターなどに相談するとよいでしょう。
保有資産を現金化する
入居費用をまかなうことが難しい方は、資産の売却や、各種制度を利用した保有資産の現金化も検討してみてはいかがでしょうか。具体的には以下の方法が利用できます。
リースバック
リースバック会社に自宅などを売却して現金化したあとに、売却先に賃料を支払うことでそれまでの住まいに住み続けられる仕組みです。不動産の所有権を委譲するのと同時に、リースバック会社と賃貸借契約を結ぶことによって、このような仕組みが実現できます。自宅の売却に伴う引越しがなく、精神的な負担の少ない仕組みと言えるでしょう。
リバースモーゲージ
リバースモーゲージは、リースバックと同様に自宅を現金化した後でも、そこに住み続けられる仕組みです。ただし仕組みは大きく異なります。リバースモーゲージは、自宅を担保に金融機関から生活資金を借入れし、借入人が死亡した時に担保となっていた自宅を売却することで借入金を返済する仕組みです。
ただし、いつ何時やむを得ない出費が発生するか分からないので、安易に資産の現金化を行うのは避けるべきです。公的施設の利用や、軽減制度の活用を十分に試してみて、最後の手段として残しておくようにしましょう。
5万円以下で入れる老人ホームはある?

月額5万円以下で入れる老人ホームとして、「特別養護老人ホーム」と「養護老人ホーム」が挙げられます。特別養護老人ホームの費用相場は5万円~15万円で、養護老人ホームは0万円~14万円で入居することができます。ただし、月額5万円以下で老人ホームに入居可能な所得段階は限られているため注意が必要です。
特別養護老人ホームの場合、「生活保護者等または世帯全員が老齢福祉年金受給者」かつ預貯金が1000万円以下(配偶者がいる場合2000万円以下)であれば、月額5万円程度で利用することができます。
一方で養護老人ホームの場合、前年の収入から保険料などの必要経費を差し引いた対象収入が100万円以下であれば、月額5万円以下で利用することができます。ただし養護老人ホームは社会復帰を目的とした施設であるため、要介護の方は基本的に対象外で、入居期間にも制限があります。
関連記事:月額5万円で入れる老人ホームはある?低所得者向け施設の探し方と注意点
10万円以下で入れる老人ホームはある?

予算を10万円まで広げると、利用できる老人ホームは多くなります。一例を挙げると、下記の通りです。
- 介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
- 介護老人保健施設
- ケアハウス(自立型/一般型)
- ケアハウス(介護型)
- 介護医療院(介護療養型医療施設)
- 養護老人ホーム
上記の施設は、所得や資産が少ない方は10万円以下で利用できるケースが多いです。ただし、ケアハウスは数十万円程度の入居一時金が必要な可能性があり、さらに地域によっても金額に大きなばらつきがあります。
介護医療院は要介護者の医療的ケアの生活支援を目的とした施設で、公的機関であるため少ない費用で利用することが可能です。特に要介護度が低いほど自己負担額が少なくなり、10万円以内で利用できる可能性があります。
関連記事:10万円以下で入居できる大阪の老人ホーム8選とおすすめのポイント
お金がない人の老人ホームの探し方

お金がないけど、どうしても老人ホームを利用したい方は、以下のポイントに注目して探してみましょう。
- 公的機関が運営している老人ホームを探す
- 多床室(相部屋)のある老人ホームを探す
- 入居一時金で月額費用を償却できる老人ホームを探す
- ケアマネージャーや相談員に施設探しについて相談する
これまで説明してきた通り、公的機関が運営する老人ホームは人によっては月々5万円から利用できる場合もあり、安さを重視する方はまずは検討すべき施設です。また公的施設は、費用を軽減する制度が利用できる点もメリットです。
また多床室(相部屋)タイプは、個室よりも安い傾向があります。多床室は用意されている施設とそうでない施設があるので、できるだけ費用を抑えたい方は探してみると良いでしょう。
支払い形態によっては、長期的には負担を軽減できる場合があります。つまりケアハウスや有料老人ホームでは、想定居住期間の家賃の一部(または全額)を入居時に「入居一時金」として支払うことで、月々の支払額を抑えることができるのです。
入居一時金の金額は想定居住期間や元々の月額料金を基準に算出されます。そのため施設によって、数十万円から数千万円と大きく異なります。入居一時金は確かに初期費用が高くなってしまいますが、長期的には費用を抑えられる仕組みです。終の棲家として考えている方や、退去の目処が立っていない方は入居一時金の支払いを検討してみると良いでしょう。
以上のように、自分でもお金がかからない施設を探すことはできますが、入居費用は利用者によってまちまちで、必要とする介護サービスを受けられる施設がどれかを探すのは労力のいる作業です。そこでケアマネジャーや相談員に施設探しの相談をすることをおすすめします。要介護度や所得段階などを総合的に判断して、最適な施設を提案してもらえるので、失敗の少ない施設選択が可能になります。
介護施設・老人ホーム探しは『笑がおで介護紹介センター』にお任せください

多額のお金がかからない老人ホームとして、「特別養護老人ホーム」「ケアハウス」「介護老人保健施設」を取り上げました。これらは公的施設、または自治体から補助を受けている施設であるため入居費用が少なく、さらに軽減制度も活用することで低所得の人でも少ない負担で利用することができます。
とはいえ、介護施設・老人ホームの料金システムや軽減制度は分かりづらく、自分や家族にとって最適な選択かどうかを、確信を持って手続きが進められるかを不安に感じている人も多いでしょう。
笑がおで介護紹介センターでは、介護保険サービスの利用を検討するご利用者様の要望を伺い、施設入居までの適切な流れを説明しています。介護保険申請のタイミングや、困った時の相談相手として、笑がおで介護紹介センターの相談員を頼ってみてはいかがでしょうか。

このコラムの監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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