【認知症の診断方法】何科へ行く?検査内容・費用・流れを解説

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【認知症の診断方法】何科へ行く?検査内容・費用・流れを解説
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「最近、もの忘れが増えた」「もしかして、家族が認知症かもしれない」。そんな不安を感じたとき、まず頭に浮かぶのは「病院に行くべきか」「何科に行けばいいのか」という疑問ではないでしょうか。認知症の診断は、ご本人にとってもご家族にとっても、大きな一歩であり、多くの不安が伴うものです。

しかし、認知症は早期に診断を受け、適切な対応を始めることが非常に重要です。正しい診断は、今後の治療方針を決め、ご本人やご家族が安心して生活していくための準備を始めるための、大切な第一歩となります。

この記事では、認知症の診断に関する具体的な疑問にお答えします。どの診療科を受診すればよいのか、どのような検査が行われるのか、費用はどのくらいかかるのか、そして診断後の流れまで、分かりやすく丁寧に解説していきます。

この記事が、認知症診断への不安を和らげ、勇気を持って次の一歩を踏み出すための手助けとなれば幸いです。

認知症の早期診断・早期発見が重要な理由

「認知症かもしれない」という事実と向き合うのは辛いことですが、早期に診断を受けることには、それを上回る大きなメリットがあります。

治療により進行を緩やかにできる可能性がある

認知症の原因となる病気の中には、アルツハイマー型認知症のように、薬物療法によって症状の進行を緩やかにできるものがあります。早期から治療を開始することで、ご本人が自分らしく穏やかに過ごせる時間をより長く保つことが期待できます。

また、正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫など、原因によっては手術などの治療で症状が改善する「治る認知症」の可能性もあるため、早期の鑑別診断が重要です。

本人や家族が今後の生活に備えられる

診断を受け、認知症の原因や今後の見通しが立つことで、漠然とした不安が具体的な備えへと変わります。ご本人の意思がはっきりしているうちに、今後の生活や介護、財産管理などについて話し合い、準備を進めることができます。これは、ご本人の意思を尊重した将来設計をする上で非常に重要です。

利用できる介護サービスや公的支援がある

認知症と診断されると、介護保険サービスを利用するための「要介護認定」の申請ができます。デイサービスや訪問介護、ショートステイといったサービスを利用することで、ご本人の社会参加の機会を維持し、ご家族の介護負担を軽減することにつながります。また、医療費の助成制度など、様々な公的支援を受ける道も開かれます。

認知症の診断は何科を受診?相談できる医療機関

「認知症の診断」と一言で言っても、どこに行けばよいか迷う方は少なくありません。いくつかの選択肢がありますので、状況に合わせて選びましょう。

まずは身近なかかりつけ医に相談

最もハードルが低いのが、日頃から通院している内科や整形外科などの「かかりつけ医」に相談することです。ご本人の既往歴や普段の様子をよく知っているため、変化に気づいてもらいやすく、話もしやすいでしょう。かかりつけ医の判断で、必要に応じて専門の医療機関を紹介してもらえます。

もの忘れ外来・認知症疾患医療センターなどの専門機関

認知症の診断を専門的に行う医療機関として、以下のようなものがあります。

もの忘れ外来
その名の通り、もの忘れや認知症を専門的に診断・治療する外来です。精神科や神経内科、老年科などの医師が担当していることが多く、認知症に関するあらゆる相談に対応してくれます。
認知症疾患医療センター
都道府県や指定都市が指定する、地域における認知症医療の拠点病院です。専門的な鑑別診断や治療方針の決定、身体合併症への対応、地域の医療機関や介護サービス事業者との連携調整など、中心的な役割を担っています。どこに相談すればよいか分からない場合、まずはこちらに問い合わせてみるのも良いでしょう。

精神科・神経内科などでも受診可能

上記の専門外来のほか、以下の診療科でも認知症の診断を行っています。

精神科・心療内科
抑うつや妄想、幻覚といった心の症状が強い場合に適しています。うつ病など、認知症と間違えやすい他の精神疾患との鑑別も専門としています。
神経内科(脳神経内科)
脳や脊髄、神経、筋肉の病気を専門とする診療科です。脳の画像検査や神経学的な診察を通じて、認知症の原因を詳しく調べます。

認知症診断の流れと主な検査内容

医療機関では、一度の検査だけで診断を下すのではなく、複数の検査を組み合わせて総合的に判断します。

ステップ1:問診で本人や家族から状況を聞き取り

診断の第一歩は、医師による詳しい問診です。ご本人だけでなく、普段の様子をよく知るご家族からの情報が非常に重要になります。

<問診で聞かれる内容の例>

  • いつ頃から、どのような症状が気になり始めたか
  • 日常生活で困っていることは何か
  • 既往歴や現在治療中の病気、服用中の薬について
  • ご本人の学歴や職歴、生活の様子

事前に気になる症状や変化をメモにまとめておくと、スムーズに伝えることができます。

ステップ2:神経心理学的検査で認知機能を評価

簡単な質問に答えたり、図形を描いたりすることで、記憶力や見当識(時間や場所の認識)、計算能力といった認知機能の状態を客観的に評価する検査です。

改訂 長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)

日本で広く用いられている検査で、9つの質問項目から構成されています。口頭での質疑応答のみで行われ、所要時間は10~15分程度です。

(質問例:「お年はいくつですか?」「今日の日付を教えてください」「100から7を順番に引いていってください」など)

ミニメンタルステート検査(MMSE)

世界的に広く使われている検査です。言語能力や、指示された図形を書き写す視空間認知能力をみる項目が含まれているのが特徴です。

(質問例:「ここがどこか分かりますか?」「今から言う3つの言葉を覚えて、後でまた教えてください」など)

ステップ3:脳の画像検査で脳の状態を確認

脳の形態や血流の状態を画像で見ることで、認知症の原因となっている病気の手がかりを探します。

CT・MRI検査
CT(コンピュータ断層撮影)やMRI(磁気共鳴画像)検査では、脳の断層画像を撮影します。これにより、アルツハイマー型認知症などで見られる脳の萎縮の有無やその部位、程度を確認するほか、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など、他の病気が隠れていないかを調べます。
SPECT・PET検査
SPECT(単一光子放射断層撮影)やPET(陽電子放射断層撮影)は、微量の放射性薬剤を用いて脳の血流や代謝の状態を調べる検査です。アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症に特徴的な血流低下のパターンを捉えることができ、早期診断や種類の特定に役立ちます。

ステップ4:血液検査などで他の病気の可能性を調べる

甲状腺機能低下症やビタミン欠乏症など、認知症と似た症状を引き起こす体の病気がないかを確認するために、血液検査や尿検査などが行われます。

自宅でできる認知症の簡易診断テスト(セルフチェック)

インターネット上には、自分で認知機能を確認できるチェックリストが数多く公開されています。ご家族の様子が気になるけれど、すぐに病院に連れて行くのは難しい、という場合に参考になるかもしれません。

ただし、これらのセルフチェックは医学的な診断に代わるものではありません。結果が悪かったからといって必ずしも認知症であるとは限りませんし、逆に結果が良くても認知症が隠れている可能性もあります。セルフチェックの結果に関わらず、ご本人やご家族が「何かおかしい」と感じるサインがあれば、自己判断せずに必ず専門の医療機関を受診してください。

認知症の診断・検査にかかる費用の目安

認知症の診断のために行われる問診、神経心理学的検査、血液検査、画像検査などは、原則として医療保険の適用対象となります。そのため、自己負担は年齢や所得に応じて1割~3割です。

おおよその費用の目安は以下の通りです。

検査内容 自己負担額(3割負担の場合)の目安
初診・問診・神経心理学的検査 3,000円 ~ 8,000円程度
上記に加え、CTまたはMRI検査 8,000円 ~ 15,000円程度
SPECT検査などの精密検査 20,000円 ~ 40,000円程度(高額療養費制度の対象となる場合あり)
※上記はあくまで目安であり、医療機関や検査の詳細によって費用は変動します。
※PET検査は、認知症の診断目的では基本的に保険適用外となるため、より高額になる場合があります。

認知症と診断されたら|本人・家族の対応と心構え

診断はゴールではなく、新たなスタートです。診断を受けた後、ご本人とご家族がどう向き合っていくかが大切になります。

本人への告知はタイミングや伝え方を配慮する

医師からご本人へ病名を伝えるかどうかは、慎重に判断されます。告知はご本人に大きなショックを与える可能性があるため、ご本人の性格や病状、家族のサポート体制などを考慮し、タイミングや言葉を選んで行われます。

セカンドオピニオンも選択肢のひとつ

診断内容に疑問や不安がある場合は、別の医療機関で専門家の意見を聞く「セカンドオピニオン」も有効な選択肢です。複数の専門家の意見を聞くことで、納得して治療に進むことができます。

介護保険サービスの利用を検討する

認知症と診断されたら、お住まいの市区町村の窓口(介護保険担当課など)で要介護認定の申請を行いましょう。認定を受けることで、デイサービスやヘルパーの利用など、様々な介護サービスを1~3割の自己負担で利用できるようになります。

家族だけで抱え込まず周囲や専門機関に相談する

認知症の介護は、家族だけで抱え込むと心身ともに疲弊してしまいがちです。地域の「地域包括支援センター」は、保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門職が配置された高齢者の暮らしに関する総合相談窓口です。介護の悩みや利用できるサービスについてなど、何でも相談に乗ってくれますので、ぜひ頼りにしてください。

本人が病院の受診を拒否する場合の対処法

ご本人が「自分は病気ではない」と考え、受診を嫌がるケースは少なくありません。無理強いはせず、工夫することが大切です。

「認知症の検査に行こう」とストレートに伝えると、反発を招くことがあります。「最近、忘れっぽくなったのが心配だから、一度安心のために調べてもらおうよ」「健康診断の一環で、脳の検査も一緒に受けてみない?」など、ご本人のプライドを傷つけないような誘い方をしてみましょう。

どうしてもご本人が受診に応じない場合は、一人で悩まずに、かかりつけ医や地域包括支援センターに相談しましょう。専門家から受診を勧められたり、専門職が自宅を訪問して相談に乗ってくれたりすることで、ご本人の気持ちが動くきっかけになることがあります。

認知症と間違えやすい病気や症状

「もの忘れ=認知症」ではありません。認知症と似た症状を示す他の病気もあるため、専門医による鑑別診断が重要です。

加齢による「もの忘れ」との違い

項目 加齢による「もの忘れ」 認知症の「記憶障害」
忘れる範囲 体験の一部(例:会食で何を食べたか忘れる) 体験したこと自体(例:会食に行ったこと自体を忘れる)
自覚 もの忘れの自覚がある 忘れたことの自覚がないことが多い
進行 ほとんど進行しない 徐々に進行する

鑑別が必要な他の病気

せん妄
薬の影響や脱水、手術後、環境の変化などが原因で、一時的に意識が混濁し、幻覚や興奮などが現れる状態です。原因を取り除けば改善します。
うつ病
気分の落ち込みや意欲の低下が「認知症による無気力」と間違われることがあります。「仮性認知症」とも呼ばれ、うつ病の治療で改善が見込めます。
正常圧水頭症
脳の周りを循環している脳脊髄液がたまり、脳を圧迫する病気です。「歩行障害」「認知機能障害」「尿失禁」が特徴で、手術によって改善する可能性があります。

認知症の方の住まいの選択肢|老人ホーム・介護施設

診断後、在宅での生活が難しくなってきた場合、専門的なケアが受けられる施設への入居も選択肢となります。

認知症ケアに特化したグループホーム

認知症の診断を受けた方が、5~9人の少人数(1ユニット)で共同生活を送る施設です。家庭的な雰囲気の中で、専門スタッフのサポートを受けながら、料理や掃除などの役割を持って、残っている能力を活かして生活することを目指します。

介護付き有料老人ホームなど手厚い介護体制の施設

介護付き有料老人ホームは、24時間体制で介護スタッフが常駐し、手厚いケアを受けられるのが特徴です。看護師が日中常駐している施設も多く、医療的ケアが必要な方や、認知症が進行し常時見守りが必要な方でも安心して暮らせます。

認知症の診断や介護のお悩みは「笑がおで介護紹介センター」へ

認知症の診断を受け、これからの生活に大きな不安を感じていらっしゃるかもしれません。「どんな介護サービスがあるの?」「うちの親に合う施設はどこだろう?」そんな時は、ぜひ私たちにご相談ください。

専門の相談員が無料でサポート

「笑がおで介護紹介センター」では、介護施設選びのプロである専門の相談員が、無料で皆様のお悩みをお伺いします。診断後のことから、具体的な施設探しまで、何でもご相談いただけます。

ご状況に合わせた老人ホームをご提案

関西エリア(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、三重)の豊富な施設情報の中から、ご本人の認知症の症状や心身の状態、ご家族のご希望などを丁寧にお伺いし、最適な老人ホーム・介護施設を一緒にお探しします。どうぞ一人で抱え込まず、お気軽にご連絡ください。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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