介護難民とは?増加する原因と今からできる7つの対策をわかりやすく解説

  カテゴリー:
介護難民とは?増加する原因と今からできる7つの対策をわかりやすく解説
24時間受付中!
施設探しのプロに無料で相談する
0120-177-250 無料相談

「介護が必要になったのに、頼れるサービスも入れる施設もない…」そんな深刻な事態に陥ってしまう「介護難民」。メディアで耳にする機会も増えましたが、どこか他人事のように感じてはいないでしょうか。しかし、急速な高齢化が進む日本において、介護難民は誰の身にも起こりうる非常に身近な社会問題です。特に、日本の人口構造が大きく変わる「2025年問題」が目前に迫り、そのリスクはますます高まっています。この記事では、介護難民とは何か、なぜ増加しているのかという原因から、私たち一人ひとりが今からできる7つの具体的な対策まで、分かりやすく解説します。将来の安心のために、そして大切なご家族のために、問題を正しく理解し、今からできる備えを始めましょう。

他人事ではない「介護難民」とは?

介護サービスを受けたくても受けられない高齢者のこと

介護難民」とは、介護を必要とする状態であるにもかかわらず、公的な介護保険サービスや施設サービスを十分に受けられず、行き場を失ってしまっている高齢者の方などを指す言葉です。法律で明確に定義された用語ではありませんが、深刻な社会問題を表す言葉として広く使われています。

具体的には、以下のような状況が挙げられます。

  • 特別養護老人ホーム(特養)に入りたくても、空きがなく何年も待機している。
  • 在宅介護を希望しても、近隣に訪問介護の事業所がない、または介護人材の不足でサービスを利用できない。
  • 経済的な余裕がなく、有料老人ホームなどの民間施設を利用することができない。

こうした状況は、ご本人の生活の質を著しく低下させるだけでなく、介護を担うご家族にも大きな精神的・身体的・経済的負担を強いることになります。

目前に迫る2025年問題と介護難民の増加予測

介護難民の問題を語る上で避けて通れないのが、「2025年問題」です。これは、戦後の第1次ベビーブームに生まれた「団塊の世代」の方々が2025年までに全員75歳以上の後期高齢者となることで、日本の人口構成が大きく変わる問題を指します。

内閣府の統計によると、2025年には75歳以上人口が総人口の約18%を占め、国民の約5.5人に1人が後期高齢者になると推計されています。後期高齢者の方が急増することで医療や介護のニーズが爆発的に増大すると予測されており、現在の供給体制のままでは需要に追いつかず、介護サービスを受けられない「介護難民」がさらに増加するのではないかと、深刻な懸念が示されています。

なぜ介護難民は増えるのか?3つの大きな原因

介護難民は、単一の原因ではなく、複数の社会的な要因が複雑に絡み合って発生しています。主な3つの原因を見ていきましょう。

原因1:高齢者人口の急増と介護ニーズの多様化

日本の高齢化は世界でも類を見ないスピードで進行しています。総務省の人口推計によると、日本の総人口が減少する一方で65歳以上の高齢者人口は増え続け、特に75歳以上の後期高齢者の方の割合が急増しています。

高齢者の方が増えれば、当然ながら介護を必要とする人も増加します。また、認知症高齢者の方の増加など、より専門的で手厚いケアを必要とするケースも増えており、介護ニーズが量と質の両面で増大・多様化しているのが現状です。

原因2:深刻な介護人材不足と施設の不足

増え続ける介護ニーズに対し、サービスの担い手である介護人材の確保が追いついていません。厚生労働省の推計では、2025年度には約32万人、2040年度には約69万人の介護職員が不足すると見込まれています(※2022年公表値)。

介護職は、仕事内容に比べて賃金が低いといった処遇の問題や身体的な負担などから、慢性的な人手不足に陥っています。介護職員がいなければ、たとえ施設に空きがあっても安全管理上、入居者を受け入れることはできず、在宅サービスも十分に提供できません。

特に都市部で顕著な特別養護老人ホームの待機者問題

介護施設の不足、特に費用が比較的安価な公的施設である「特別養護老人ホーム(特養)」の不足は深刻です。人気が集中するため入所待ちの待機者が多く、厚生労働省の2022年の調査では、全国に約27.5万人いることが報告されています。

2015年の制度改正で入所条件が原則「要介護3以上」に厳格化されましたが、依然として多くの待機者が存在します。特に、土地代が高く施設の建設が難しい都市部では、待機者問題がより顕著になる傾向があります。

原因3:経済的な問題による介護費用の捻出困難

経済的な理由で必要な介護サービスを受けられないケースも少なくありません。公的年金だけでは介護費用を賄うことが難しく、十分な貯蓄がないために、費用負担の大きい民間の有料老人ホームなどへの入居を諦めざるを得ない方がいます。その結果、入居待ちの期間が長いと分かっていても、費用の安い特養に申し込むしか選択肢がなく、結果的に介護難民になってしまうという悪循環が生まれています。

介護難民にならないために!今日から始められる7つの対策

深刻な介護難民問題ですが、ただ不安に思うだけでなく、私たち一人ひとりが今からできる対策もあります。将来のリスクを減らすために、元気なうちから意識して取り組んでいきましょう。

対策1:健康寿命を延ばす意識と介護予防に取り組む

最も基本的で重要な対策は、できるだけ長く健康で自立した生活を送ること、つまり「健康寿命」を延ばすことです。介護が必要になる時期を遅らせることができれば、それだけ介護難民になるリスクを減らせます。適度な運動習慣、バランスの取れた食事、社会活動への参加などを心掛け、介護予防に積極的に取り組みましょう。

対策2:早い段階から介護資金の準備を始める

介護にはお金がかかります。生命保険文化センターの調査(2021年度)では、介護にかかる費用は、住宅改修や介護用ベッドの購入など一時的な費用の合計が平均で74万円、月々の費用が平均で8.3万円というデータがあります。老後の生活費とは別に、介護費用としてまとまった資金を準備しておくことが安心につながります。早いうちから計画的に貯蓄や資産形成(iDeCo、NISA、民間介護保険など)を始めることが大切です。

対策3:家族間で介護の方針について話し合っておく

ご自身やご家族が元気なうちに、将来の介護について話し合っておくことも重要です。「どこで」「誰に」「どのような介護を受けたいか」という希望を確認し、兄弟姉妹間でも誰がどのように関わるのか、費用負担や役割分担などを話し合っておきましょう。いざという時に慌てず、スムーズに協力体制を築くことができます。

対策4:介護保険制度や地域のサポート体制を把握する

介護が必要になった時にどのような公的サービスが使えるのか、事前に知っておくだけでも安心感が違います。介護保険で利用できるサービスの種類や、お住まいの地域にある「地域包括支援センター」が介護の総合相談窓口であることなどを把握しておきましょう。

対策5:元気なうちから介護に関する情報を集める

介護が必要になってから慌てて情報を集め始めると、心身ともに余裕がなくなり、冷静な判断が難しくなります。元気なうちに、介護施設にはどんな種類があるのか、費用はどのくらいかかるのかなど、基本的な情報を集めておきましょう。インターネットで調べたり、施設のパンフレットを取り寄せたりするだけでも、いざという時の備えになります。

対策6:地方への移住も選択肢に入れる

介護施設の待機者問題は、都市部で特に深刻です。もし現在の居住地にこだわりがなければ、比較的施設に入りやすい地方へ移住することも一つの選択肢です。自治体によっては、高齢者の移住支援制度を設けている場合もあります。親子で地方に移り住む「呼び寄せ移住」も考えられるでしょう。

対策7:公的施設だけでなく民間施設の利用も検討する

「介護施設=特養」と思い込まず、視野を広げて民間の介護施設も検討することが、介護難民を回避する上で非常に重要です。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、民間施設は種類が豊富で、比較的入居しやすいのが特徴です。費用は特養より高くなる傾向がありますが、その分、多様なニーズに応える質の高いサービスが提供されています。

入居待ちを回避!選択肢を広げる民間介護施設の種類

特養の入居待ちが続く中で、選択肢を広げる鍵となるのが民間介護施設です。主な種類と特徴を知っておきましょう。

介護付き有料老人ホーム
施設の介護スタッフが24時間体制で、食事、入浴、排せつなどの介護サービスを提供します。「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、介護度が重くなっても住み続けられる「終の棲家」としての安心感が特徴です。看護師が日中常駐している施設も多く、医療的なケアにも対応可能です。
住宅型有料老人ホーム
食事サービスや見守りなどの生活支援を受けながら、自室での自由な暮らしができます。介護が必要な場合は、外部の訪問介護やデイサービスなどを自分で選んで利用するスタイルです。比較的お元気な方向けですが、要介護度が上がっても住み続けられる施設も増えています。
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
高齢者向けのバリアフリー賃貸住宅で、安否確認と生活相談サービスが必ず付いています。住宅型有料老人ホームと同様に、介護サービスは外部から利用します。施設よりも「住まい」としての性格が強く、自由度の高い生活を望む方に適しています。
認知症対応型共同生活介護(グループホーム)
認知症の診断を受けた方が、5~9人の少人数で共同生活を送る施設です。家庭的な雰囲気の中、専門スタッフのサポートを受けながら、食事の準備や掃除などを分担して行い、認知症の進行緩和や自立した生活を目指します。

介護難民問題に対する国や自治体の取り組み

深刻化する介護難民問題に対し、国や自治体も様々な対策を進めています。

介護人材の確保と処遇改善

介護人材を確保するため、介護職員の給与水準を引き上げる「介護職員処遇改善加算」の仕組みを拡充しています。また、未経験者が介護業界に参入しやすくするための資格取得支援や、外国人材の受け入れ拡大など、多角的な取り組みが行われています。

介護施設の整備促進

増え続ける施設ニーズに応えるため、「地域医療介護総合確保基金」などを活用し、特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの整備を促進しています。特に、待機者の多い都市部での整備に力が入れられています。

介護ロボットやICTの導入支援

介護現場の負担を軽減し、業務を効率化するために、介護ロボットやICT(情報通信技術)の導入を支援する補助金制度などが設けられています。見守りセンサーや移乗支援ロボット、介護記録ソフトなどが導入されることで、介護職員がより質の高いケアに集中できる環境づくりが進められています。

まとめ:介護難民は他人事ではない!早めの準備と情報収集がカギ

介護難民は、超高齢社会の日本が抱える深刻な問題であり、2025年問題を目前に誰にとっても他人事ではありません。高齢者人口の増加と介護人材・施設の不足という構造的な問題をすぐに解決するのは難しいのが実情です。

しかし、私たち一人ひとりがこの問題を正しく理解し、元気なうちから「健康寿命を延ばす」「介護資金を準備する」「家族と話し合う」「介護の情報を集める」といった対策を始めることで、将来の「もしも」に備えることができます。特に、公的施設に固執せず、民間の介護施設も視野に入れて選択肢を広げておくことが、介護難民にならないための最も有効な手段の一つと言えるでしょう。

介護施設探しで介護難民を回避!お困りなら「笑がおで介護紹介センター」へご相談を

「いざという時のために、どんな施設があるか知っておきたい」「特養の待機が長くて困っている」など、介護施設探しは介護難民を回避するための重要なステップです。

「笑がおで介護紹介センター」では、介護の専門知識が豊富な相談員が、皆様のお悩みやご希望を丁寧にお伺いし、数ある選択肢の中から最適な介護施設をご提案いたします。関西エリア(大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、三重)の施設情報に精通しておりますので、ご相談から見学の調整、ご入居まで無料でサポートします。どうぞお気軽にご相談ください。

24時間受付中!
施設探しのプロに無料で相談する
0120-177-250 無料相談

このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

無料で簡単診断

老人ホーム・介護施設を探す

都道府県をクリックすることで選択したエリアの市区町村や駅・路線などから老人ホームを探すことができます。

スタッフ満足初めての老人ホームの選び方