【徹底解説】訪問入浴の選び方|失敗しないための料金・サービス比較のポイントと注意点

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【徹底解説】訪問入浴の選び方|失敗しないための料金・サービス比較のポイントと注意点
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「自宅のお風呂に一人で入るのが難しくなってきた」「寝たきりの家族に、清潔で快適な入浴をさせてあげたい」そのようなお悩みはありませんか?訪問入浴は、ご自宅での入浴が困難な方にとって、心身の健康を保つために非常に重要な在宅介護サービスです。しかし、いざ利用しようと思っても「どんなサービスなの?」「費用はいくらかかるの?」「どの事業者を選べばいいかわからない」など、多くの疑問が浮かぶことでしょう。結論として、訪問入浴サービスを上手に選ぶためには、料金体系の明確さ、スタッフの専門性、医療的ケアへの対応範囲など、7つの比較ポイントを理解し、ご本人に最適な事業者を見つけることが重要です。この記事では、訪問入浴の基本的なサービス内容から、費用相場、失敗しないための事業所の選び方、利用する際の注意点まで、網羅的に詳しく解説します。最後までお読みいただくことで、あなたやご家族にぴったりの訪問入浴サービスを見つけ、安心して在宅での入浴ケアを始められるようになります。

訪問入浴とは?基本的なサービス内容と対象者

訪問入浴は、正式には「訪問入浴介護」と呼ばれる介護保険サービスの一つです。看護師や介護職員がご利用者のご自宅を訪問し、専用の浴槽を持ち込んで入浴の介助を行います。全身を清潔に保つだけでなく、血行促進やリラックス効果、床ずれ(褥瘡:じょくそう)の予防など、多くのメリットが期待できます。在宅での生活を継続しながら、安全で快適な入浴を実現するための心強いサポートと言えるでしょう。

訪問入浴介護のサービス内容

訪問入浴介護は、一般的に看護師1名と介護職員2名の合計3名体制でサービスを提供します。具体的なサービスの流れは以下の通りです。

訪問と準備
スタッフが専用の浴槽や必要物品を積んだ入浴車でご自宅を訪問します。ご家族に挨拶をした後、ご利用者の体調を確認し、浴槽を室内に搬入・設置します。
バイタルチェック
入浴前に、看護師が血圧、脈拍、体温などを測定し、入浴が可能かどうかを医学的な視点で判断します。体調に不安がある場合は、部分浴や体を拭くだけの清拭(せいしき)に切り替えるなど、柔軟に対応します。
入浴
介護職員2名が連携して、ご利用者をベッドから浴槽へ安全に移乗させます。洗髪、洗顔、全身の洗浄を行い、お湯の温度やご利用者の表情に常に気を配りながら、快適に入浴できるよう介助します。
入浴後のケア
入浴後は、体を拭いてからベッドへ移乗します。必要に応じて、保湿剤の塗布や着替えの手伝い、爪切りなどのケアも行います。最後に、看護師が再度バイタルチェックを行い、体調に変化がないかを確認します。
後片付けと記録
使用した浴槽や物品を片付け、室内の簡易的な清掃を行います。サービスの提供内容やご利用者の様子を記録し、ご家族やケアマネジャーに報告します。

訪問入浴を利用できる対象者

訪問入浴介護は、誰でも利用できるわけではありません。利用するには、以下の条件を満たす必要があります。

対象者
原則として、要介護1~5の認定を受けている方。
条件
心身の状況により、ご自宅の浴室での入浴が困難であり、かつ、医師が入浴を許可していること。

要支援1・2の方は「介護予防訪問入浴介護」を利用できますが、提供している市区町村が限られています。ご自身の状態や地域の制度について、まずは担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してみましょう。

訪問介護の「身体介護(入浴介助)」との違い

ご自宅での入浴をサポートするサービスには、訪問入浴の他に「訪問介護」による入浴介助もあります。この二つのサービスは混同されがちですが、目的や提供体制に大きな違いがあります。どちらのサービスが適しているかは、ご本人の身体状況やご自宅の浴室環境によって異なります。以下の比較表を参考に、違いを理解しておきましょう。

比較項目 訪問入浴介護 訪問介護(身体介護による入浴介助)
目的 ご自宅の浴室での入浴が困難な方へ、専用浴槽を持ち込み入浴を提供 ご自宅の浴室を利用して入浴の介助を行う
スタッフ体制 看護師1名+介護職員2名(計3名)が基本 介護職員1名(ホームヘルパー)が基本
使用する浴槽 事業者が持参する専用の浴槽 ご自宅の浴槽
主な対象者 ・寝たきりの方
・重度の要介護者
・感染症などで特別な配慮が必要な方
・ご自宅の浴室が狭い、または介助に適さない方
・一人での入浴に不安がある方
・一部介助があればご自宅の浴室で入浴できる方

簡単に言うと、大がかりな設備を持ち込んで寝たきりの方でも全身浴を可能にするのが「訪問入浴」、ご自宅の環境を活かして入浴のお手伝いをするのが「訪問介護の入浴介助」です。

訪問入浴の費用相場と内訳

訪問入浴を利用する上で、最も気になるのが費用ではないでしょうか。訪問入浴の費用は、主に「介護保険が適用される費用」と「介護保険適用外の費用(実費)」の2種類で構成されています。

介護保険適用の自己負担額

介護保険が適用される費用は、国が定めた「介護報酬単位数」に基づいて計算されます。1単位あたりの単価は地域によって異なり、また、ご利用者の所得に応じて自己負担割合が1割〜3割と変動します。

2024年度の介護報酬に基づくと、基本的なサービスを1回利用した場合の単位数と自己負担額の目安は以下の通りです。

サービス内容 単位数 自己負担額の目安(1割負担の場合)
全身浴 1,260単位 約1,260円
清拭・部分浴 965単位 約965円

※上記は目安です。正確な料金は、お住まいの地域の単位数単価や、事業所の体制(サービス提供体制強化加算など)によって変動します。
※別途、初回の利用時には初回加算(200単位)などが加わることがあります。
※自己負担額の計算式:「単位数 × 地域別単価(例:10.00円~11.40円)× 自己負担割合(1割~3割)」。ご自身の負担割合は、介護保険被保険者証や負担割合証で確認できます。

介護保険適用外の費用(実費負担)

介護保険の給付範囲外となるサービスについては、全額自己負担となります。どのような項目が実費負担になるかは事業者によって異なりますので、契約前に必ず確認が必要です。

交通費
事業所の所在地からご利用者のご自宅までの距離に応じて発生する費用です。事業所の通常のサービス提供エリア内であれば無料、エリア外だと有料となるケースが一般的です。
特別な消耗品費
ご利用者の希望により、特別なシャンプーや石鹸、保湿クリームなどを使用する場合にかかる費用です。基本的なシャンプー等はサービス料金に含まれていることがほとんどです。
キャンセル料
予約していたサービスを直前にキャンセルした場合に発生する費用です。「前日の17時まで」「当日の連絡」など、キャンセル料が発生するタイミングや金額は事業者ごとに規定が異なります。

費用を安く抑える方法

介護サービスの費用負担を軽減するための公的な制度があります。訪問入浴の利用においても、これらの制度を活用することで自己負担額を抑えることが可能です。

高額介護サービス費制度
同じ月に利用した介護サービスの自己負担額の合計が、所得に応じて定められた上限額を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度です。訪問入浴だけでなく、他の介護サービスも利用している方は対象になる可能性があります。
医療費控除
訪問入浴の自己負担額は、原則として医療費控除の対象にはなりません。しかし、ケアプランに基づき、医療系のサービスと併用している場合など、一部対象となるケースもあります。詳しくは税務署やケアマネジャーにご確認ください。

これらの制度は、ご自身で申請が必要な場合があります。利用できる制度がないか、担当のケアマネジャーに一度相談してみることをお勧めします。

【重要】訪問入浴事業所の選び方と比較ポイント7選

安心して訪問入浴サービスを利用するためには、事業者選びが非常に重要です。料金だけでなく、サービスの質やスタッフの対応など、複数の視点から比較検討しましょう。ここでは、失敗しないための7つのチェックポイントをご紹介します。

料金体系の明確さ

まず確認すべきは、料金体系が分かりやすいかどうかです。後々のトラブルを避けるためにも、契約前に費用に関する説明をしっかりと受け、書面で確認することが大切です。

基本料金以外の追加料金の有無

基本のサービス料金以外に、どのような場合に追加料金が発生するのかを具体的に確認しましょう。先述した交通費や消耗品費のほか、駐車料金の実費負担などを求める事業者もあります。見積書や契約書に、追加料金に関する項目が明記されているかチェックしてください。

キャンセル料の規定

急な体調変化などでサービスをキャンセルせざるを得ないことも考えられます。キャンセル料が「いつから」「いくら」発生するのか、その規定を事前に確認しておくことで、いざという時に慌てずに対処できます。

スタッフの体制と専門性

サービスの質は、現場で働くスタッフの専門性や人柄に大きく左右されます。安心して体を任せられるスタッフかどうかを見極めましょう。

看護師と介護職員の連携体制

訪問入浴は、看護師と介護職員のチームプレーで成り立っています。バイタルチェックの結果を介護職員に正確に伝え、入浴中もご利用者の状態を常に共有するなど、チーム内の連携がスムーズに行われているかが重要です。面談の際に、スタッフ間の情報共有の方法などについて質問してみると良いでしょう。

スタッフの経験や研修制度

ベテランのスタッフが多いか、認知症ケアやターミナルケア(終末期ケア)など、特定の分野に関する研修に力を入れているかどうかも、サービスの質を測る指標になります。事業所のウェブサイトを見たり、面談時に研修体制について尋ねたりして確認しましょう。

医療的ケアへの対応範囲

医療的なケアが必要な方の場合、事業者がどこまでのケアに対応できるかを確認することが不可欠です。

対応可能な医療処置の確認

胃ろうや気管カニューレ、ストーマ(人工肛門・人工膀胱)、褥瘡(じょくそう)の処置など、入浴時に特別な配慮や処置が必要な場合は、契約前に必ず対応可能かを確認してください。事業者によって対応できる医療処置の範囲は異なります。

主治医との連携方法

医療的ケアが必要な場合、サービスの提供にあたって主治医との連携が欠かせません。緊急時やご利用者の状態に変化があった際に、どのように主治医と情報共有を行うのか、その連携体制を確認しておくとより安心です。

衛生管理の徹底度

感染症予防の観点からも、衛生管理が徹底されているかは非常に重要なポイントです。特に、浴槽や使用するタオルなどの備品の管理方法に注目しましょう。

浴槽や備品の消毒・管理方法

使用後の浴槽は、どのように洗浄・消毒しているのかを確認しましょう。多くの事業所では、ご利用者ごとに消毒を行っていますが、その方法や使用する薬剤について具体的に説明を求めると、衛生管理への意識の高さがうかがえます。

感染症対策の取り組み

新型コロナウイルスやインフルエンザなど、感染症への対策も重要です。スタッフの健康管理(検温、体調確認)、マスク着用、手指消毒の徹底など、どのような対策を講じているかを確認しておきましょう。

緊急時やトラブルへの対応力

万が一の事態に備えて、事業者の緊急時対応力やリスク管理体制を確認しておくことも大切です。

ご利用者の体調急変時の対応フロー

入浴中にご利用者の体調が急変した場合、どのような手順で対応するのか、緊急時のマニュアルが整備されているかを確認しましょう。主治医や救急への連絡体制、ご家族への連絡方法などが明確になっていると安心です。

損害賠償保険への加入状況

サービス提供中に、万が一、ご利用者の身体やご自宅の物品に損害を与えてしまった場合に備えて、事業者が損害賠償責任保険に加入しているかを確認してください。保険に加入していることは、信頼できる事業者の一つの証でもあります。

ご利用者やご家族とのコミュニケーション

ご利用者本人やご家族が、安心してサービスを受けられるかどうかは、スタッフとのコミュニケーションの取りやすさも大きく影響します。

事前の説明やヒアリングの丁寧さ

契約前の面談や説明の際に、こちらの話を親身に聞いてくれるか、質問に対して分かりやすく丁寧に答えてくれるか、といった点は重要な判断材料になります。ご利用者の身体状況だけでなく、入浴に関する好みやこだわりまで、細かくヒアリングしてくれる事業者であれば、より満足度の高いサービスが期待できます。

サービス内容の柔軟性

「今日は少し長めにお湯に浸かりたい」「この保湿剤を使ってほしい」といった個別の要望に、どの程度柔軟に対応してくれるかも確認しておくと良いでしょう。マニュアル通りのサービスだけでなく、ご利用者のその日の状態や希望に合わせてくれる姿勢があるかは大切なポイントです。

ケアマネジャーや他の事業者からの評判

客観的な情報を得るために、担当のケアマネジャーに候補となっている事業者の評判を聞いてみるのも有効な方法です。ケアマネジャーは、地域の様々な事業者と連携しているため、サービスの質やスタッフの対応について実情を把握していることが多いです。

訪問入浴を利用する際の注意点

サービス利用を開始する前に、知っておきたい注意点がいくつかあります。事前に理解しておくことで、スムーズに利用を始められます。

寝たきりや入浴拒否がある場合の対応

長期間入浴していない寝たきりの方や、認知症などの影響で入浴を拒否される方もいらっしゃいます。そのような場合でも、専門のスタッフがご本人の尊厳に配慮しながら、まずは足だけお湯につかる「足浴(そくよく)」や、体を拭く「清拭(せいしき)」から始め、徐々に入浴に慣れてもらえるよう働きかけます。無理強いはせず、まずは事業者に状況を相談してみることが大切です。

ご自宅の設備や準備するもの

訪問入浴サービスを利用するにあたり、ご自宅で準備が必要なものがあります。

給湯設備と水道
専用浴槽へお湯を供給するために、給湯器と水道が必要です。お湯と水を混合して適切な温度に調整します。
電源(コンセント)
給排水のポンプなど、機材を動かすために電源が必要です。
駐車スペース
浴槽などを積んだ専用車両を駐車するスペースが必要です。ご自宅に駐車スペースがない場合は、近隣のコインパーキングを利用することになり、その料金が実費負担となる場合があります。
タオル類
バスタオルやフェイスタオルは、基本的にご利用者のご自宅のものを使用します。何枚程度必要か、事前に確認しておきましょう。
着替え
入浴後の着替え一式を準備しておきます。

ご家族の立ち会いは必要か

サービスの提供中、ご家族が必ずしも付きっきりで立ち会う必要はありません。しかし、ご利用者の体調が不安定な場合や、サービスに慣れるまでの間は、そばにいることでご本人も安心して入浴できるでしょう。何かあった際にすぐに相談できるため、可能な範囲で立ち会うことをお勧めします。

訪問入浴利用開始までの流れ

実際に訪問入浴サービスを利用したいと思ったら、どのような手順で進めればよいのでしょうか。一般的な利用開始までの流れを3つのステップで解説します。

ケアマネジャーへ相談
まずは担当のケアマネジャーに「訪問入浴を利用したい」と相談します。ケアマネジャーがご利用者の心身の状態や希望を確認し、訪問入浴の必要性があると判断すれば、サービスを盛り込んだケアプラン(居宅サービス計画書)を作成してくれます。介護保険サービスは、このケアプランに基づいて提供されます。
事業所の選定と見学・面談
ケアマネジャーからいくつかの訪問入浴事業所の候補を挙げてもらい、情報収集を行います。気になる事業所があれば、担当者と面談を行います。この際に、この記事で紹介した7つのポイントを確認し、サービス内容や料金について詳しい説明を受けましょう。
契約と利用開始
利用したい事業所が決まったら、正式に契約を結びます。契約書や重要事項説明書の内容をよく確認し、納得した上で契約しましょう。契約後、ケアプランに沿って利用する曜日や時間を決定し、サービスの利用がスタートします。

まとめ:本人に合った訪問入浴で安心な在宅介護を

今回は、訪問入浴のサービス内容から費用、事業者の選び方、利用の流れまで詳しく解説しました。

訪問入浴は、ご自宅での入浴が難しい方でも、安全かつ快適に体を清潔に保つことができる、在宅介護の強い味方です。温かいお風呂に入ることは、身体的な清潔保持だけでなく、精神的なリフレッシュにも繋がり、生活の質(QOL)を大きく向上させます。

最適な事業者を選ぶためには、以下の7つのポイントを総合的に比較検討することが重要です。

  • 料金体系の明確さ
  • スタッフの体制と専門性
  • 医療的ケアへの対応範囲
  • 衛生管理の徹底度
  • 緊急時やトラブルへの対応力
  • ご利用者やご家族とのコミュニケーション
  • ケアマネジャーや他の事業者からの評判

この記事を参考に、ご本人にとって最も合った訪問入浴サービスを見つけ、安心できる在宅介護生活を送るための一助となれば幸いです。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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