高齢者世帯の家計見直し術|無理なく節約して老人ホーム費用に備える

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高齢者世帯の家計見直し術|無理なく節約して老人ホーム費用に備える

年金生活に入り、収入が限られてくる中で「この先の生活費は大丈夫だろうか」「将来、老人ホームに入るための費用をどう準備すればいいか」といった不安をお持ちの方は少なくないでしょう。しかし、日々の家計を少し見直すだけで、無理なく将来に備えることは可能です。

この記事では、まず高齢者世帯の平均的な収入と支出の現状をデータで確認し、家計のどこに負担がかかりやすいのかを明らかにします。その上で、今日からすぐに始められる家計の見直しポイントを7つに絞って具体的に解説します。

固定費の削減から日々の買い物の工夫まで、実践しやすい節約術を取り上げ、それによって生まれた余裕を将来の老人ホーム費用として計画的に準備する方法までご紹介します。この記事を参考に、楽しみながら家計を見直し、安心で豊かな老後への第一歩を踏み出しましょう。

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高齢者世帯の家計の現状 収入と支出の平均は

高齢者(無職世帯)の平均的な収入と支出の内訳

家計を見直す第一歩は、一般的な高齢者世帯がどのような収支状況にあるのかを知ることです。客観的なデータとご自身の家計を比べることで、見直すべきポイントが見えてきます。

総務省統計局の「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)」によると、65歳以上の無職世帯の1ヶ月あたりの平均的な収支は以下のようになっています。

65歳以上の無職世帯の1ヶ月の家計収支(2023年)

  夫婦のみの世帯 単身世帯
実収入 244,570円 129,209円
(うち社会保障給付) 220,135円 115,005円
支出合計 281,750円 155,656円
不足額 -37,180円 -26,447円

※支出合計は、消費支出(生活費)と非消費支出(税金・社会保険料)を合わせたもの。
※社会保障給付は、公的年金などを指します。

このデータから、夫婦のみの世帯では毎月約3.7万円、単身世帯では約2.6万円が不足し、貯蓄などを取り崩して生活していることがわかります。年金などの収入だけで生活を維持するのは簡単なことではなく、計画的な家計管理が重要であることがうかがえます。

家計で負担になりがちな支出項目とは

では、どのような支出が家計の負担になりやすいのでしょうか。同調査の消費支出の内訳を見ると、特に割合が大きい項目がわかります。

高齢者(夫婦のみ無職世帯)の消費支出の内訳(月額・2023年)

費目 金額
食料 67,823円
その他の消費支出(交際費など) 60,940円
交通・通信 28,143円
光熱・水道 23,267円
教養娯楽 21,348円
保健医療 16,381円

食費が最も大きな割合を占めているほか、交際費や冠婚葬祭費などが含まれる「その他の消費支出」も大きな負担となっています。また、光熱・水道費や通信費といった毎月必ずかかる固定費も、合計すると決して小さくない金額になります。これらの項目をいかに見直していくかが、家計改善のカギとなります。

今日から始める家計の見直し7つのポイント

家計の現状を把握したら、次はいよいよ具体的な見直しに着手します。ここでは、誰でも今日から始められる7つのポイントをご紹介します。すべてを一度に行う必要はありません。ご自身ができそうなことから一つずつ試してみてください。

ポイント1:まずは家計簿で毎月の収支を把握する

節約の基本は、お金の流れを「見える化」することです。まずは1〜2ヶ月でもよいので、家計簿をつけてみましょう。最近はスマートフォンのアプリでレシートを撮影するだけで簡単につけられるものもありますし、ノートに書き出すだけでも構いません。

何にいくら使っているのかを正確に把握することで、「思ったより交際費を使っていた」「コンビニでの支払いが積み重なっている」など、無駄遣いの原因を発見できます。この「気づき」が、家計見直しの最も重要なステップです。

ポイント2:固定費(居住費・水道光熱費)をチェック

家計の見直しで最も効果が出やすいのが「固定費」の削減です。固定費は一度見直せば、その効果がずっと続くため、無理なく節約を続けることができます。

住み替えで居住費を抑える選択肢

持ち家の場合、固定資産税や修繕費がかかります。賃貸の場合は家賃が毎月発生します。もし、子どもが独立して夫婦二人だけになった、あるいは一人暮らしになったことで、現在の住まいが広すぎると感じているなら、よりコンパクトで管理しやすい住まいへの住み替えも有効な選択肢です。

バリアフリーの物件や、高齢者向けの見守りサービスが付いた住宅に住み替えることで、居住費を抑えつつ、将来の安心も手に入れることができます。

電力・ガス会社のプラン変更

2016年からの電力自由化、2017年からのガス自由化により、私たちは自由に電力会社やガス会社を選べるようになりました。現在の契約プランがご自身の生活スタイルに合っているか確認してみましょう。

例えば、日中は外出が多く夜間に電気をよく使う方は、夜間の電気料金が割安になるプランに変更するだけで、電気代を節約できる可能性があります。多くの会社がインターネットで簡単に料金シミュレーションを行っているので、一度試してみることをお勧めします。

ポイント3:保険料は保障内容が合っているか確認

生命保険や医療保険は、万が一の時に備える大切なものですが、ライフステージの変化に合わせて定期的に見直すことが重要です。子どもが独立した場合、大きな死亡保障は必要なくなるかもしれません。

また、公的医療保険には「高額療養費制度」があり、医療費の自己負担には上限が設けられています。現在の保険の保障内容が過剰になっていないか、今の自分に本当に必要な保障は何かを確認してみましょう。保険の契約内容を見直すだけで、毎月の固定費を大きく削減できるケースは少なくありません。

ポイント4:通信費の料金プランを見直す

スマートフォンや固定電話、インターネットなどの通信費も、見直しやすい固定費の一つです。契約した時のまま、料金プランを何年も変更していないということはありませんか?

スマートフォンの見直し
大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、月々の料金を数千円単位で節約できる可能性があります。また、通話はほとんどせず、インターネット利用が中心であれば、データ通信量に合わせた最適なプランに変更することも有効です。
固定電話の見直し
スマートフォンや携帯電話の普及により、固定電話をほとんど使わなくなったという方も多いでしょう。本当に必要か検討し、不要であれば解約するのも一つの手です。

ポイント5:車の維持費と必要性を考える

車を所有していると、自動車税、保険料、駐車場代、ガソリン代、車検費用など、多くの維持費がかかります。公共交通機関が発達している地域にお住まいで、車の利用頻度が低い場合は、思い切って手放すことを検討してみてはいかがでしょうか。

必要な時だけタクシーやカーシェアリング、レンタカーを利用する方が、年間のトータルコストを大幅に抑えられる場合があります。運転免許の返納を考えるタイミングで、車のない生活をシミュレーションしてみるのも良いでしょう。

ポイント6:交際費や娯楽費の予算を決める

友人との食事や趣味、旅行などは、生活に潤いを与えてくれる大切な時間です。これらを無理に切り詰める必要はありませんが、無計画に使うと家計を圧迫する原因になります。

そこで、「交際費・娯楽費は月に〇〇円まで」と、あらかじめ予算を決めておくことをお勧めします。予算内でやりくりする意識を持つことで、お金の使い方にメリハリがつき、満足度を下げずに支出をコントロールしやすくなります。

ポイント7:衝動買いや無駄な買い物をなくす工夫

「特売だから」「限定品だから」といった理由で、つい予定になかったものを買ってしまうことは誰にでもあるものです。こうした衝動買いを防ぐための、簡単な工夫をご紹介します。

買い物リストを作成する
買い物に行く前に、必要なものをリストアップしておきましょう。リストにないものは買わないと決めるだけで、無駄な出費を効果的に防げます。
空腹時の買い物は避ける
お腹が空いていると、必要以上にお惣菜やお菓子などを買い込んでしまいがちです。できるだけ食後に買い物に行くように心がけましょう。
現金で支払う習慣をつける
クレジットカードやキャッシュレス決済は便利ですが、お金を使っている感覚が薄れがちです。週に一度、決まった額だけを財布に入れ、その範囲でやりくりするなど、現金のやり取りを意識すると、無駄遣いが減る効果が期待できます。

家計の見直しで将来の老人ホーム・介護施設の費用に備える

家計を見直して支出を減らす最終的な目的は、ただ切り詰めることではありません。節約によって生まれたお金を、将来の安心のために有効活用することが大切です。特に、老後で最も大きな支出となりうる老人ホーム・介護施設の費用に備えることは、安心して老後を迎えるために不可欠です。

節約したお金を将来の介護費用として計画的に準備

毎月の家計見直しで、例えば1万円でも2万円でもお金が浮いたら、それを「将来の介護費用」として別の口座に移すなど、明確に分けて管理することをお勧めします。

先取り貯蓄」として、年金などが振り込まれたらすぐに一定額を介護費用口座に移す仕組みを作ると、無理なく計画的に資金を準備できます。目標額を設定し、通帳の残高が増えていくのを見ることで、日々の節約のモチベーションにも繋がります。

老人ホームの費用は「入居一時金」と「月額利用料」

将来に備えるためには、老人ホームにどのくらいの費用がかかるのかを把握しておくことが重要です。老人ホームの費用は、主に以下の2つで構成されています。

入居一時金
入居時に支払うまとまった費用のことです。施設の利用権を得るための費用や、家賃の前払いといった性格を持ちます。金額は0円から数千万円以上と施設によって大きく異なります。
月額利用料
毎月支払う費用で、家賃、管理費、食費、水道光熱費などが含まれます。これに加えて、介護サービス費の自己負担分や医療費、日用品費などが別途必要になります。施設の種類や地域によって差がありますが、一般的には15万円~35万円程度が相場とされています。

これらの費用を念頭に置き、家計の見直しで生まれた資金を計画的に貯蓄していくことが、将来の選択肢を広げることに繋がります。

無理なく楽しんで節約を続けるコツ

節約は、我慢の連続では長続きしません。日々の生活を楽しみながら、無理なく続けるためのコツをご紹介します。

食費など健康に関わる費用は削りすぎない

節約を意識するあまり、食費を極端に切り詰めてしまうと、栄養バランスが偏り、健康を損なってしまう可能性があります。医療費がかさむことになれば、元も子もありません。

食材を無駄なく使い切る、旬の安価な食材を取り入れるといった工夫は大切ですが、健康維持に必要な食費は「コスト」ではなく「投資」と考え、過度に削りすぎないようにしましょう。

節約効果の大きい固定費から優先的に見直す

日々の食費や雑費を100円、200円と切り詰めるよりも、通信費や保険料といった固定費を一度見直す方が、はるかに大きな節約効果が期待でき、精神的な負担も少なくて済みます。まずは効果が大きく、一度手をつければ効果が持続する固定費から優先的に見直すのが、節約を成功させるセオリーです。

目標設定や節約仲間でモチベーションを維持する

「1年間で〇〇万円貯めて、夫婦で温泉旅行に行く」「将来の安心のために、〇歳までに〇〇万円貯める」など、具体的で楽しい目標を設定すると、節約がゲーム感覚になり、モチベーションを維持しやすくなります。

また、同じように節約を頑張っている友人やご家族と情報交換をするのもお勧めです。有益な情報交換ができるだけでなく、お互いに励まし合うことで、一人で抱え込まずに楽しく節約を続けることができます。

まとめ

高齢者世帯の家計の見直しは、将来の不安を解消し、安心して豊かな老後を送るための大切なステップです。

  • まずは収支の現状把握から:家計簿などを活用し、お金の流れを「見える化」することが第一歩です。
  • 効果が大きい「固定費」から見直す:居住費、水道光熱費、保険料、通信費など、一度見直せば節約効果が続く項目から優先的に着手しましょう。
  • 日々の無駄遣いをなくす工夫を:買い物リストの活用や予算設定など、小さな習慣が大きな差を生みます。
  • 節約したお金は将来の安心のために:浮いたお金は、老人ホーム費用など、具体的な目的のために計画的に貯蓄・管理しましょう。
  • 無理なく楽しむことが継続の秘訣:健康を害するような過度な節約は禁物です。楽しみながら、ご自身のペースで続けることが最も重要です。

家計の状況はご家庭ごとに異なります。今回ご紹介したポイントを参考に、ご自身のライフスタイルに合った見直し方法を見つけて、将来への備えを始めてみてはいかがでしょうか。

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監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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