認知症検査にかかる費用はいくら?検査の種類や治療費、利用できる支援制度まで徹底解説

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認知症検査にかかる費用はいくら?検査の種類や治療費、利用できる支援制度まで徹底解説

「もしかして認知症かもしれない」と不安に思ったとき、まず気になるのが検査にかかる費用ではないでしょうか。認知症の検査費用は、基本的に健康保険が適用されるため、自己負担額は数千円から2万円程度に収まることがほとんどです。しかし、診断後の治療や介護には継続的な費用がかかるため、全体像を把握しておくことが大切です。この記事では、認知症の検査費用の詳細な内訳から、診断後の治療費・介護費、そして負担を軽減するために利用できる公的な支援制度までを網羅的に解説します。結論として、公的保険や支援制度をうまく活用することで、認知症に関する経済的な負担を大きく軽減することが可能です。この記事が、費用に関する不安を解消し、早期受診への一歩を踏み出すきっかけとなれば幸いです。

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認知症の検査にかかる費用と内訳

認知症の診断は、一度の検査で完了するわけではなく、問診、心理検査、画像検査などを組み合わせて総合的に行われます。ここでは、それぞれの検査にかかる費用の目安と、保険適用の有無について解説します。

認知症検査の費用は保険適用される

認知症が疑われる場合に行われる基本的な検査の多くは、公的医療保険の適用対象です。そのため、窓口での自己負担は原則として1割〜3割となります。年齢や所得によって自己負担割合は異なります。

年齢 所得区分 自己負担割合
75歳以上 現役並み所得者 3割
一定以上の所得がある方 2割
上記以外 1割
70歳~74歳 現役並み所得者 3割
上記以外 2割
6歳~69歳 - 3割

ただし、研究段階にある最新の検査や、診断目的ではない遺伝子検査などは保険適用外(自費診療)となる場合がありますので、事前に医療機関に確認することをおすすめします。

検査の種類別の費用相場

認知症の検査はいくつかの種類があり、それぞれ費用が異なります。以下に、主な検査の種類と自己負担額(3割負担の場合)の目安をまとめました。

問診・神経心理学検査の費用

医師がご利用者やご家族から症状や生活状況を詳しく聞き取る「問診」と、記憶力や判断力などを評価する「神経心理学検査」が行われます。

内容
長谷川式認知症スケール(HDS-R)ミニメンタルステート検査(MMSE)といった質問形式の簡易的な検査です。医師との対話を通じて、認知機能の状態を把握します。
費用の目安(3割負担)
約800円~1,500円程度(検査料のみ。初診料・再診料が別途かかります)

脳画像検査(CT・MRI)の費用

脳の萎縮(いしゅく)の程度や、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍など、認知症以外の病気の有無を調べるために行われます。

内容
CT(コンピュータ断層撮影)MRI(磁気共鳴画像)を使って、脳の断面図を撮影します。これにより、アルツハイマー型認知症に特徴的な海馬の萎縮などを確認できます。
費用の目安(3割負担)
CT検査:約5,000円~8,000円
MRI検査:約8,000円~15,000円

脳血流SPECT・PET検査の費用

脳の血流や代謝の状態を調べることで、脳のどの部分の機能が低下しているかを評価する、より専門的な検査です。

内容
SPECT(単一光子放射断層撮影)PET(陽電子放射断層撮影)は、微量の放射性薬剤を注射し、脳の活動状態を画像化する検査です。特に、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症の早期診断に有用とされています。
費用の目安(3割負担)
脳血流SPECT検査:約15,000円~30,000円
アミロイドPET検査:早期アルツハイマー病治療薬の適応を判断する場合など、特定の条件下で保険適用となります。それ以外は自費診療となり、20万円~40万円程度かかることもあります。

血液検査の費用

認知症と似た症状を引き起こす他の病気(甲状腺機能低下症やビタミンB12欠乏症など)の可能性を排除するために行われます。

内容
一般的な健康診断で行うような採血です。近年では、アルツハイマー型認知症の原因物質とされるアミロイドベータの蓄積度合いを調べる新しい血液検査も登場していますが、まだ一部の医療機関でのみ実施されており、保険適用外の場合もあります。
費用の目安(3割負担)
約1,000円~3,000円程度

遺伝子検査の費用

アルツハイマー型認知症の発症リスクを高める遺伝子(APOE4)を持っているかどうかを調べる検査です。

内容
採血によって行われます。ただし、この遺伝子を持っていても必ず発症するわけではなく、あくまで「リスク診断」です。そのため、診断目的ではないとされ、健康保険は適用されません
費用の目安
全額自己負担で20,000円~30,000円程度

認知症の検査はどこで受ける?

「物忘れが気になる」と感じたら、まずはかかりつけの医師に相談するのが第一歩です。その上で、専門的な検査や診断が必要な場合は、以下の専門の医療機関を紹介してもらうのが一般的です。

物忘れ外来
老年科
精神科・心療内科
神経内科

認知症と診断された後にかかる費用

認知症と診断された後は、病気の進行を遅らせるための治療や、日常生活を支えるための介護に費用がかかり始めます。

認知症の治療にかかる費用

認知症の治療は、薬で症状をコントロールする「薬物療法」と、リハビリなどを通じて心身の機能を維持・向上させる「非薬物療法」が中心となります。

薬物療法にかかる費用

認知症の進行を緩やかにしたり、周辺症状(BPSD)を緩和したりするための薬にかかる費用です。

費用の目安(3割負担)
月額1,500円~5,000円程度(薬代のみ)
これに加えて、定期的な通院のための診察料が月額2,000円~5,000円程度かかります。

非薬物療法(リハビリなど)にかかる費用

認知機能の維持・改善や、心身の活性化を目的としたリハビリテーションです。

内容
回想法、音楽療法、運動療法、作業療法など様々な種類があります。医療機関で行う場合は医療保険、デイサービスなど介護保険施設で行う場合は介護保険が適用されます。
費用の目安
利用するサービスや頻度によって大きく異なりますが、介護保険を利用した場合、自己負担額は月額数千円から2万円程度が一般的です。

認知症の介護にかかる費用

認知症の介護には、公的な介護保険サービスを利用できます。要介護認定を受けることで、所得に応じて1割〜3割の自己負担でサービスを利用できます。

在宅介護にかかる費用

住み慣れた自宅で生活しながら、必要な介護サービスを利用する場合の費用です。

内容
訪問介護(ホームヘルプ)通所介護(デイサービス)短期入所生活介護(ショートステイ)などの介護保険サービス費のほか、おむつ代や福祉用具のレンタル・購入費などがかかります。
費用の目安
介護保険サービスの自己負担額は、要介護度によって定められた支給限度額の範囲内であれば、月額15,000円~35,000円程度が一般的です。これに加えて、医療費や日用品費などがかかります。

施設介護にかかる費用

特別養護老人ホームや有料老人ホームなどに入居する場合の費用です。

内容
月々の利用料には、居住費、食費、介護サービス費、管理費などが含まれます。施設の種類や設備、提供されるサービスによって費用は大きく異なります。
費用の目安
公的な施設(特別養護老人ホームなど)で月額8万円~15万円程度、民間施設(有料老人ホームなど)では月額15万円~30万円以上が一般的です。多くの場合、これとは別に入居一時金が必要になります。

認知症の診断や介護で利用できる費用援助制度

認知症の治療や介護には長期的に費用がかかりますが、経済的な負担を軽減するための公的な制度が用意されています。

医療費を軽減する制度

高額療養費制度

1ヶ月の医療費の自己負担額が上限額を超えた場合に、その超えた金額が払い戻される制度です。上限額は年齢や所得によって決まっています。

自立支援医療(精神通院医療)

認知症の治療で精神科へ継続的に通院する場合、医療費の自己負担割合が通常3割から1割に軽減される制度です。所得に応じてさらに月額自己負担上限額が設定されます。

介護費を軽減する制度

高額介護サービス費

1ヶ月の介護保険サービスの自己負担額が上限額を超えた場合に、その超えた金額が払い戻される制度です。

高額医療・介護合算制度

1年間の医療保険と介護保険の自己負担額の合計が、設定された上限額を超えた場合に、その超えた分が払い戻される制度です。

特定入所者介護サービス費

所得や資産が一定以下の人を対象に、介護保険施設に入所した際の食費や居住費の負担を軽減する制度です。

その他の経済的支援制度

傷病手当金・障害年金

若年性認知症などで就労が困難になった場合、健康保険から傷病手当金が支給されたり、障害の程度に応じて障害年金を受給できる場合があります。

住宅ローン特約

住宅ローンの契約内容によっては、特定の病気(認知症を含む場合がある)と診断された場合に、ローンの残債が免除される特約が付いていることがあります。

認知症に備えるための保険

公的制度に加えて、民間の保険に加入することで、将来の認知症に備えることもできます。

認知症保険とは

認知症と診断されたり、所定の要介護状態になったりしたときに、一時金や年金が受け取れる保険です。受け取った保険金は、治療費や介護費、生活費などに自由に使うことができます。

個人賠償責任保険とは

認知症の方が誤って他人にケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまったりした場合に、損害賠償を補償してくれる保険です。自動車保険や火災保険の特約として付帯できることが多いです。

認知症に対応した老人ホーム・施設の種類

認知症の方を受け入れている施設には様々な種類があり、それぞれ特徴や費用が異なります。

グループホーム
認知症の方を対象とした少人数制(5~9人)の共同住居です。家庭的な雰囲気の中で、専門スタッフの支援を受けながら共同生活を送ります。
介護付き有料老人ホーム
24時間体制で介護スタッフが常駐し、食事、入浴、排泄などの身体介護や生活支援、リハビリテーションなどのサービスを受けられる施設です。
住宅型有料老人ホーム
比較的自立した方向けの施設で、生活支援サービスが中心です。介護が必要になった場合は、外部の訪問介護やデイサービスなどを個別に契約して利用します。
サービス付き高齢者向け住宅
バリアフリー設計の賃貸住宅で、安否確認や生活相談サービスが付いています。介護サービスの自由度が高いのが特徴です。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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