介護の悩みは一人で抱えないで よくあるトラブルの原因と解決策を徹底解説

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介護の悩みは一人で抱えないで よくあるトラブルの原因と解決策を徹底解説

親御さんや配偶者の介護は、多くの人にとっていつか直面する可能性のある身近なテーマです。しかし、いざ介護が始まると、お金の問題、ご家族との人間関係、仕事との両立など、想像以上に多くの悩みやトラブルに直面し、一人で抱え込んでしまうケースが少なくありません。特に、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる「2025年問題」を目前に控え、介護はもはや個人のご家庭内だけの問題ではなく、社会全体で向き合うべき大きな課題となっています。この記事では、介護を取り巻く社会的な背景から、ご家庭内で起こりがちな具体的なトラブル、そしてそれらを乗り越えるための解決策までを網羅的に解説します。結論として、介護という長い道のりを乗り越えるために最も大切なことは、「介護の悩みを決して一人で抱え込まず、利用できる公的サービスや制度、専門家を最大限に活用すること」です。あなたとあなたの大切なご家族が、介護によって共倒れしてしまう前に、ぜひこの記事を道しるべとしてください。

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日本が直面する介護の社会問題|2025年問題とは

現在、日本の介護が大きな転換期を迎えている背景には「2025年問題」があります。これは、戦後の第一次ベビーブームに生まれた「団塊の世代」の方々が75歳以上の後期高齢者となり、国民の約5人に1人が後期高齢者という、世界でも類を見ない超高齢社会が到来する問題です。

後期高齢者が急増することで、介護や医療を必要とする方の数が爆発的に増加し、介護サービスの需要と供給のバランスが崩れたり、社会保障費が増大したりすることが懸念されています。この大きな社会の変化が、私たちの身近な介護現場にも様々な問題として現れています。

高齢者が高齢者を介護する「老老介護」

「老老介護」とは、65歳以上の高齢の方が、同じく65歳以上の高齢の方を介護している状態を指します。厚生労働省の2022年の調査では、在宅介護を行っている世帯の63.5%がこの老老介護に該当します。介護する側も高齢であるため、体力的な負担が大きく、無理がたたって介護者自身が体調を崩し、共倒れになってしまうリスクが高いという深刻な課題を抱えています。

認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」

老老介護の中でも特に深刻なのが、認知症の方が認知症の方を介護する「認認介護」です。介護者ご自身も認知症であるため、薬の管理ができなかったり、食事の準備を忘れてしまったり、徘徊するお相手を探しに行き自分も道に迷ってしまうなど、適切な介護を行うことが極めて困難になります。火の不始末や緊急時の対応の遅れなど、命に関わる事故につながる危険性も非常に高い状態です。

育児と介護が同時にのしかかる「ダブルケア」

「ダブルケア」とは、子育て世代が、ご自身のお子さんの育児と、親御さんや義理の親御さんの介護を同時に担う状態のことです。特に40代から50代の働き盛りの世代に多く、仕事、育児、介護という3つの役割に追われ、時間的にも、経済的にも、そして精神的にも極度の負担がかかります。ご自身の時間を全く持てず、誰にも相談できないまま孤立してしまう「ダブルケアラー」の存在が社会問題となっています。

希望する介護サービスが受けられない「介護難民」

介護が必要になっても、特別養護老人ホームなどの介護施設が満床で入れなかったり、在宅介護を支えるヘルパーの数が足りなかったりと、必要な介護サービスを十分に受けられない方々を「介護難民」と呼ぶことがあります。2025年問題により介護ニーズがさらに高まることで、このような状況はますます深刻化すると予測されており、在宅での介護が限界に達しても行き場がないという、非常に厳しい状況が懸念されています。

ご家族間・個人で起こりやすい介護トラブル

このような社会的な背景は、私たちのご家庭内に、より具体的で深刻なトラブルを引き起こす原因となります。

【お金の問題】介護費用と老後破産

介護とお金は、切っても切れない関係にあります。費用の問題は、ご家族関係に亀裂を入れるだけでなく、生活そのものを脅かすことにもなりかねません。

親御さんの介護費用は誰が払うのか

介護費用は、まず親御さんご自身の年金や貯蓄で賄うのが基本です。しかし、それで足りない場合、お子さんたちがどのように分担するのかという問題が発生します。兄弟姉妹間の経済格差や、介護への関与度の違いから、「自分ばかりが負担している」といった不公平感が生まれ、深刻なトラブルに発展するケースは後を絶ちません。

介護と相続問題の関連性

親御さんの介護費用を特定のお子さんが立て替えている場合、その負担が相続の際に考慮されず、他の兄弟姉妹と法定相続分通りに遺産を分けることになると、大きな不満が残ります。介護に大きく貢献した相続人が、その分多くの遺産を受け取れる可能性のある「寄与分」という制度もありますが、これを主張するには介護の記録などをきちんと残しておく必要があり、話し合いがまとまらなければ家庭裁判所での調停や審判が必要になることもあります。

【心身の問題】介護疲れとセルフネグレクト

介護は終わりが見えにくい長期戦です。介護者の心と体には、徐々に、しかし確実に疲労が蓄積していきます。

終わりの見えない介護による身体的・精神的負担

24時間365日、気が休まる時がない生活は、慢性的な睡眠不足や腰痛などの身体的な不調を引き起こします。それ以上に深刻なのが精神的な負担です。「いつまで続くのだろう」という不安や、「なぜ自分だけが」という孤独感から、いわゆる「介護うつ」と呼ばれる抑うつ状態に陥ってしまうことも少なくありません。

介護者がご自身を追い詰めてしまう

「親御さんの面倒は自分が見なければ」という強い責任感から、介護者はご自身の食事や睡眠、健康管理を後回しにしがちです。その結果、介護者ご自身が心身の健康を損ない、社会的に孤立してしまう「セルフネグレクト(自己放任)」の状態に陥る危険性があります。

【生活の問題】仕事と介護の両立の難しさ

働きながら介護を行うことは、多くの人にとって大きな課題です。親御さんの通院の付き添いや急な体調不良への対応などで、仕事を早退したり休んだりすることが増え、職場に居づらさを感じることもあります。キャリアアップを諦めたり、働き方を変えざるを得なくなったりするだけでなく、最終的には退職を選ぶ「介護離職」に至るケースも、年間約10万人にのぼります。介護離職は、収入の道を絶たれ、経済的な困窮に直結する深刻な問題です。

【人権の問題】高齢者虐待の危険性

介護者が追い詰められ、ストレスや疲労、孤立感から逃れられない状況になると、その矛先が要介護者である高齢の方に向かってしまうことがあります。厚生労働省の調査でも、養護者による高齢者虐待の相談・通報件数は依然として高い水準で推移しており、その加害者の多くは息子や夫、娘といった介護者です。虐待は決して許されることではありませんが、それは特別な誰かが行うのではなく、追い詰められた介護者が誰でも加害者になりうる危険性をはらんでいるのです。

介護トラブルを回避・軽減するための対策

多岐にわたる介護の悩みですが、決して打つ手がないわけではありません。公的なサービスや制度を正しく知り、活用することが、トラブルを回避・軽減するための鍵となります。

介護の負担を軽くする介護保険サービスの活用

介護の負担を一人で背負わないために、介護保険サービスは絶対に活用すべき制度です。

在宅介護と施設介護のそれぞれの特徴

介護の形は一つではありません。住み慣れた家で暮らす「在宅介護」と、専門スタッフのケアを受けられる「施設介護」、それぞれの特徴を理解し、ご本人やご家族の状況に合わせて最適な形を選ぶことが大切です。

  在宅介護 施設介護
メリット ・住み慣れた環境で生活できる
・生活の自由度が高い
・費用を比較的抑えられる場合がある
・24時間体制で専門的なケアを受けられる
・介護者の身体的・精神的負担が大幅に軽減される
・他の入居者との交流が生まれる
デメリット ・介護者の負担が大きい
・夜間や緊急時の対応が不安
・住宅改修が必要になる場合がある
・費用が高額になる場合がある
・集団生活になじむ必要がある
・入居待ちが発生することがある

ケアマネジャーに相談して最適なケアプランを作成

介護保険サービスを利用するためには、まず担当のケアマネジャー(介護支援専門員)を決める必要があります。ケアマネジャーは、ご本人やご家族の希望を聞きながら、利用できる様々なサービスを組み合わせて最適なケアプランを作成してくれる、介護の頼れる伴走者です。介護で何から手をつけていいかわからない時、最初に相談すべき専門家です。

仕事と介護を両立させるための会社の制度

介護離職を防ぐため、法律で定められた会社の制度を知っておきましょう。

介護休業や介護休暇の利用を検討する

「育児・介護休業法」では、労働者が要介護状態のご家族を介護するために、仕事を休む権利が保障されています。

介護休業
対象家族1人につき、通算93日まで取得できる休業制度です。原則として3回まで分割取得が可能です。雇用保険から介護休業給付金が支給される場合があります。
介護休暇
対象家族の通院の付き添いや手続きなどのために、年5日(対象家族が2人以上の場合は年10日)まで、1日または時間単位で取得できる休暇制度です。

これらの制度は正社員だけでなく、パートや契約社員など、一定の条件を満たす全ての労働者が利用できます。

経済的な負担を減らすための公的制度

介護費用の負担を少しでも軽くするために、以下のような公的制度も活用しましょう。

高額介護サービス費制度
1ヶ月の介護保険サービスの自己負担額が上限を超えた場合に、超えた分が払い戻される制度。
医療費控除
介護保険サービスの一部の自己負担額やおむつ代などが、確定申告で医療費控除の対象になる場合があります。
世帯分離
親御さんと世帯を分けることで、親御さん世帯の所得が下がり、介護保険の自己負担割合や利用料が軽減される場合があります。

悩みを抱え込まないための相談窓口

介護の悩みは、専門的な知識を持つ第三者に相談することで、解決の糸口が見えることがよくあります。

地域包括支援センターや自治体の窓口を活用する

「地域包括支援センター」は、市区町村が設置する高齢の方のための総合相談窓口です。保健師、社会福祉士、主任ケアマネジャーなどの専門家が、介護に関するあらゆる相談に無料で対応してくれます。どこに相談していいかわからない時の「最初の窓口」として、ぜひ覚えておいてください。

在宅介護や施設探しのお悩みは「笑がおで介護紹介センター」にご相談を

ここまで見てきたように、介護の悩みは、お金、心身の健康、仕事、ご家族関係など、人生のあらゆる側面に深く関わってきます。これらの複雑に絡み合った問題を、ご家族だけで解決しようとすることは、時としてご家族関係を悪化させ、共倒れという最悪の事態を招きかねません。

特に、在宅での介護に限界を感じ始めたとき、介護施設への入居は、ご本人とご家族の双方にとって、生活の質を保つための非常に有効な選択肢となります。

私たち「笑がおで介護紹介センター」は、 大阪、兵庫、京都、奈良、和歌山、滋賀、三重の関西エリア を中心に、老人ホーム・介護施設探しを無料でお手伝いしています。介護の悩みに疲れ果ててしまう前に、ぜひ一度、私たち専門の相談員にお話をお聞かせください。ご家族それぞれの状況に寄り添い、最適な解決策を一緒に見つけるお手伝いをさせていただきます。

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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