認知症でも入居できる老人ホームはある?施設選びのポイントも確認

老人ホームへの入居を検討しているけれど、認知症になっている、将来的に認知症を心配しているといった方もいるでしょう。そこで気になるのが、認知症であっても老人ホームに入居できるのかについてです。
「認知症を理由に断られるのでは?」と悩んでいる方もいるはずです。
そこで、どのような施設ならば入居できるのか紹介します。この記事を読むことによって認知症でも検討しやすい施設と施設選びのポイントが分かるので、ぜひ参考にしてください。
認知症でも施設に入居できるか
認知症であっても老人ホームなどへの入居は可能です。
ただし、施設によって受け入れ条件が異なるため、認知症だと入居を断られてしまう可能性もあります。
施設のなかには、ほとんどの入居者が認知症であるようなところもあるので、認知症だからといってそれだけで入居を断られる心配はほぼありません。
認知症でも入居できる施設の種類
認知症でも入居可能な施設として、特別養護老人ホーム、グループホーム、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅などが挙げられます。それぞれどのような施設なのか確認しておきましょう。
なお、各施設の具体的な入居条件については入居を検討している施設までご確認ください。
特別養護老人ホーム
特別養護老人ホームとは、看護師が常駐している老人ホームのことをいいます。そのため、万が一なにかあったときは専門スタッフによる速やかな対応が期待できるのが特徴です。
老人ホームには公共施設と民間施設があるのですが、特別養護老人ホームは公的な施設にあたります。
入居するにあたり、初期費用(入居一時金)はかかりません。そのため、初期費用が工面できないような場合にも向いているでしょう。
ただし、要介護度や家族状況といったもので入居の順番が決まることになるので、希望してもすぐに入居できないケースがあります。
関連記事:特別養護老人ホームにはどんな人が入居している?入居条件などの詳細
グループホーム
グループホームは、民間の施設です。初期費用がかからないケースもありますが、場合によっては数百万円かかることもあり、施設によって違いが大きくなります。
どの程度の費用がかかるかは事前によく確認しておきましょう。
スタッフとして認知症ケアの専門家がいる施設もあります。また、3年以上の認知症の介護従事経験がある方で、厚生労働大臣によって定められている研修を修了したものが常勤専従しなければならないと定められています。
そもそも、グループホームとは、認知症の方を対象とした施設です。認知症対応型共同生活介護(認知症グループホーム)と呼ばれるものであり、対象となるのは急性を除く認知症の高齢者です。
少人数での共同生活を行うことで、他の方との交流や日常生活上で必要となる世話・機能訓練につなげ、能力に応じて自立した日常生活が送れるようになることを目的としています。
ユニットと呼ばれる生活空間で共同生活を送る形になり、1ユニットの定員は5人以上9人以下です。そのグループホームと同一の市区町村に住民票がある方が対象となるため、入居できれば住み慣れた地域で生活を続けられます。
なお、グループホームは認知症の方の入居を前提とした施設ではありますが、共同生活が必要であることからある程度自立できる方でなければ入居できません。認知症の症状が重度である場合は入居できないケースもあります。
有料老人ホーム
民間施設に該当する介護付き有料老人ホームや住宅型有料老人ホームの中にも、認知症の方の受け入れを行っているところがあります。
施設によってはレクリエーションに力を入れることで認知症の進行緩和につなげているところも多いです。
とくに介護付き有料老人ホームの場合は、介護に精通した職員だけではなく、看護師やリハビリ専門のスタッフも在籍しているため、幅広い支援が受けられるでしょう。
ただ、有料老人ホームのすべてで認知症の方の受け入れに対応しているわけではありません。症状の進行状況によっては受け入れを断られてしまう場合もあります。
関連記事:老人ホームの入居にかかる費用は?相場と安く抑えるポイント
サービス付き高齢者向け住宅
「サ高住」の呼び名でも知られている施設で、民間施設に該当します。バリアフリー対応の住宅であるケースが多く、日中は生活相談員が常駐しているので生活相談もしやすいです。 安否確認サービスがあるのも特徴といえます。
具体的にどのようなサービスが提供されるかは、施設によって異なります。また、入居条件も施設によって違いが大きいので、よく確認しておきましょう。
関連記事:サービス付き高齢者向け住宅とは?悪質な施設の見分け方も紹介
入居先を選定するときに行うべきこと
認知症の方が入居できる施設を選ぶときには、慎重な検討が必要です。インターネットを活用して情報収集し、地域包括支援センターにも相談しましょう。
直接入居予定の施設を見学することも欠かせません。それぞれ解説します。
インターネットを活用する
インターネットを活用して必要な情報を収集しましょう。ホームページを用意している施設が多いので、ホームページを覗くとその施設の強みや特徴などが見えてきます。
また、施設のなかには入居待ちが発生しているところもありますが、すぐに入居を検討する場合は現在住んでいるのとは異なる地域も選択肢に入れてみるとよいでしょう。
該当する施設をすべて見て回るのは、なかなか現実的な話ではありません。まずはインターネットを活用して各施設の雰囲気などを知り、気になった施設に対してより詳細な情報収集をしていくのがおすすめです。
地域包括支援センターに連絡する
地域包括支援センターとは、保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーといった人たちがチームでさまざまなサポートを行ってくれる施設です。市町村が設置主体であり、住民の健康を守ったり、生活を安定させたりするために必要な援助を行っています。
各市町村に設置されており、専門的な知識を持った方がしっかりサポートしてくれるので、相談しやすいでしょう。インターネット上などで一般的な情報は収集できるものの「自分の場合はどうなのか?」といったより踏み込んだ質問をしたい場合にもおすすめです。利用するにあたり、費用はかかりません。
施設を見学する
気になる施設が見つかったらインターネット上やパンフレット上の情報だけで申し込みを決めるのではなく、実際に見学に行きましょう。見学に行くことで施設の雰囲気やスタッフの対応など、より具体的な部分が見えてきます。
見学時に確認したいこと
入居を検討したい施設が見つかったら、見学に行きましょう。見学に行ったときは、スタッフや施設の様子などを確認することが大切です。
ここでは、老人ホームの見学時に確認しておきたいことを3つ紹介します。
スタッフの人員配置を確認する
スタッフがどのように配置されているのか確認しておきましょう。介護施設の場合、入居者3人に対して1人以上の人員を配置しなければならないと国で基準が定められています。
これは、最低限守らなければならない基準です。
一方で、介護付き有料老人ホームなど、施設によってはさらに手厚い支援ができるように整えているところもあります。人員配置で余裕がある施設は、一人ひとりに対して丁寧な対応が期待できるでしょう。
本人らしい生活を継続できるか確認する
高齢になると生活が大きく変化することに戸惑いを覚えてしまいます。認知症の方はなおさらです。
そのため、本人らしい生活を継続できるような施設を選ぶことが重要だといえるでしょう。生活環境が変化するので、多少戸惑ったり混乱したりするのは仕方がないことといえます。
ですが、たとえば慣れ親しんだ家具の持ち込みを認めていたり、日常的に行っていた趣味の活動を継続できたりする場合はその戸惑いも小さくなるはずです。
本人にとって安心できる老人ホームを選びたいので、見学に行くときは本人も連れて行きましょう。
職員や入居者の様子を確認する
施設の職員はどのように働いているか、入居者はどういった様子で生活しているかも確認しておきましょう。
職員の様子を見るときは、慌ただしく動いていないか、入居者に対して穏やかに対応しているかなどを確認する必要があります。たとえ施設の設備が充実していたとしても、職員がせわしなく動いているような施設では、安心して生活できません。
場合によっては不安を感じてしまうこともあるでしょう。なにか困ったことがあっても忙しくて適切な対応をしてもらえない可能性もあります。
また、入居者の様子を確認するときは、表情が明るいか、楽しそうに過ごせているかなどを確認してみてください。たとえば、汚れた服を着せられている、明らかに支援を必要としているのに職員が気づかないといったことがあれば要注意です。
入居者同士でコミュニケーションが取れておらず、それぞれが1人で過ごしているような場合もよい傾向とはいえません。
職員や入居者の様子を確認するタイミングとしては、食事の時間がよいとされています。食事の時間帯は忙しいので、その時間帯に職員がどのように動いているのか見ることで適切な支援が受けられそうか見えてくるでしょう。
また、食事の時間以外は自室で休んでいる入居者の方が多いので、他のタイミングで見学に行くと入居者の様子が確認できない可能性もあります。
施設に入居すると認知症は悪化してしまうのか
施設の入居を検討してはいるものの「施設に入居すると認知症が悪化する」と聞いて心配している方もいるでしょう。
ですが、症状の進行は人それぞれであり、施設に入居したからといってそれが原因ですべての人が悪化するわけではありません。施設に入居した後に症状が進行してしまうことがありますが、それと施設への入居は無関係で、自宅で家族と過ごしていても同様に進行するケースもあるでしょう。
また、認知症に関して知識のあるケアスタッフがいる施設を選んでおけば、最大限のサポートを受けることが可能です。各施設で行っているサポートが異なるので、認知症の方のためにどのような支援を用意しているのかなども確認してみるとよいでしょう。
入居する本人に合った施設を選択する必要がある
いかがだったでしょうか。認知症でも老人ホームに入居できるのか、どのように施設を選べばよいかなどについて紹介しました。
入居可能な施設の種類や、事前に確認しておきたいポイントがご理解いただけたかと思います。
本人が安心して過ごせる施設であることが重要なので、本人ともよく話し合いをして慎重に選びましょう。
どういった老人ホームがよいか分からず悩んでいるのであれば、老人ホーム探しのプロである「笑がおで介護紹介センター」にご相談ください。それぞれの状況や希望なども踏まえて適した老人ホーム・介護施設を探すお手伝いをしています。ぜひ無料相談からご利用ください。

このコラムの監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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