【高齢者・介護に必須】かかりつけ医とは?役割とメリット、信頼できる医師の探し方・選び方

「最近、体調のことで気になることがあるけど、何科に行けばいいのか分からない」「親の介護が始まったけれど、医療のことは誰に相談すれば…」そんな不安をお持ちではありませんか?この記事では、高齢期や介護において非常に重要な存在となる「かかりつけ医」について、その役割からメリット、信頼できる医師の探し方・選び方までを分かりやすく解説します。
かかりつけ医とは、日頃の健康管理から病気の初期対応、専門医への紹介、介護サービスとの連携まで、あなたの健康を総合的にサポートしてくれる身近な医師のことです。信頼できるかかりつけ医を持つことは、ご自身やご家族が安心して健やかな生活を送るための第一歩です。ぜひ、この記事を参考にかかりつけ医への理解を深め、あなたにぴったりのパートナーを見つけてください。
かかりつけ医とは?身近で頼れる健康相談パートナー
健康に関わることを何でも相談できる身近な医師
かかりつけ医の定義
かかりつけ医に、国が定めた明確な定義や資格があるわけではありません。日本医師会や厚生労働省は、「健康に関することを何でも相談でき、最新の医療情報を熟知して、必要な時には専門医や専門医療機関を紹介してくれる、身近にいて頼りになる医師」を、かかりつけ医の姿として示しています。
特定の病気や臓器だけを診る専門医とは異なり、患者さん本人やその家族の健康状態を日常的に把握し、健康に関するあらゆる相談に総合的に対応する医師を指します。風邪や腹痛といった日常的な病気の治療はもちろん、生活習慣病の管理、健康診断の結果の相談、予防接種など、幅広く対応してくれます。
医療の入り口となる「最初の相談窓口」
かかりつけ医の特徴
かかりつけ医の大きな特徴は、「何科を受診すればよいか分からない」といった場合でも、まず最初に相談できる点にあります。例えば、原因がはっきりしない体調不良や、複数の症状が重なっている場合でも、気軽に相談することが可能です。
かかりつけ医は、患者さんの話をじっくりと聞き、必要な診察や検査を行います。その上で、より専門的な診断や治療が必要だと判断した場合には、適切な専門医や医療機関を紹介してくれます。その際に作成する紹介状(診療情報提供書)により、スムーズに次の医療へとつなげることができます。このように、かかりつけ医は医療の入り口として、患者さんを適切な場所へ導く水先案内人の役割も担っています。
なぜ必要?高齢者・介護におけるかかりつけ医の重要な役割
高齢になると、複数の病気を抱えたり、体調の変化が起こりやすくなったりするため、かかりつけ医の存在はますます重要になります。特に介護が必要な方にとっては、医療と介護をつなぐ要として不可欠なパートナーです。
継続的な健康状態の把握と病気の早期発見
かかりつけ医は、定期的な診察を通じて患者さんの平時からの健康状態を把握しています。そのため、普段と違うわずかな変化にも気づきやすく、病気の早期発見・早期治療につながります。
高齢者の場合、自覚症状が出にくい病気や、加齢によるものと勘違いしやすい症状も少なくありません。継続的に診てくれる医師がいることで、過去の病歴や服用している薬、体質の変化などをすべて踏まえた上で、的確な診断が期待できます。これは、病気の重症化を防ぎ、健康寿命を延ばす上で非常に大きなメリットです。
専門医療機関への「紹介状」を作成する窓口役
詳しい検査や手術など、専門的な医療が必要になった場合、かかりつけ医は適切な専門医や高度医療機関への「紹介状(診療情報提供書)」を作成してくれます。
紹介状には、これまでの病歴や治療経過、検査結果などが詳しく記載されているため、紹介先の医師は患者さんの状態を迅速かつ正確に把握できます。これにより、紹介先での診察や検査がスムーズに進み、二重検査などを防ぐことにもつながります。また、紹介状なしで大病院(病床数200床以上)を受診すると、初診時に「選定療養費」として別途追加の費用がかかるため、医療費の面でもメリットがあります。
在宅医療や介護サービスにおける連携の中心役
在宅医療や介護サービスを利用する上で、かかりつけ医は多職種連携の中心的な役割を担います。ケアマネジャー(介護支援専門員)や訪問看護師、薬剤師、リハビリ専門職などと密に連携し、患者さんの情報を共有します。
例えば、ケアマネジャーが作成するケアプラン(介護サービス計画書)に医療的な視点から助言を行ったり、訪問看護師からの報告を受けて薬の調整を行ったりします。このように、かかりつけ医が中心となって各専門職と連携することで、患者さんは自宅にいながら、医療と介護の両面から一体的で質の高いサービスを受けることができるのです。
かかりつけ医を持つ6つのメリット|いない場合のデメリットも
かかりつけ医を持つことには、多くのメリットがあります。ここでは具体的なメリットを6つご紹介します。逆にかかりつけ医がいない場合に起こりうるデメリットについても考えてみましょう。
メリット1:病歴や体質を理解した上で診察してもらえる
継続的に同じ医師に診てもらうことで、これまでの病歴やアレルギーの有無、服用中の薬、生活環境などを深く理解してもらえます。これにより、一人ひとりの体質に合わせたきめ細やかな医療が期待でき、薬の重複や飲み合わせのリスクも減らすことができます。
メリット2:介護サービスに必要な「主治医意見書」を作成してくれる
介護保険のサービスを利用するために必要な「要介護認定」を申請する際には、申請者の心身の状態について医師が記した「主治医意見書」が原則として必要です。日頃から診察を受けているかかりつけ医であれば、普段の様子をよく理解しているため、より実態に即した意見書をスムーズに作成してもらうことができます。
メリット3:ケアマネジャーや訪問看護師とスムーズに連携できる
在宅での介護が始まると、ケアマネジャー(介護支援専門員)や訪問看護師など多くの専門職が関わります。かかりつけ医は、これらの専門職との連携の要となります。日頃から患者さんの状態を把握しているため、情報共有が円滑に進み、チームとして一貫したサポートを提供しやすくなります。
メリット4:専門的な治療が必要な際に適切な病院を紹介してもらえる
体調不良の原因がわからない場合や、より高度な医療が必要と判断された場合に、症状に応じて最適な専門医や医療機関を紹介してもらえます。自分で病院を探す手間が省けるだけでなく、紹介状によってこれまでの治療経過が正確に伝わるため、紹介先での診療もスムーズです。
メリット5:在宅医療や看取りの相談ができる
将来的に通院が困難になった場合の在宅医療(訪問診療)についても、まずはかかりつけ医に相談するのが第一歩です。また、人生の最終段階における医療やケア(看取り)について、本人の意思を尊重しながら家族と共に考えていく上でも、信頼できるかかりつけ医の存在は大きな心の支えとなります。
メリット6:家族の健康状態もまとめて相談できる
自分自身のことはもちろん、同居する家族の健康について相談できるのも、かかりつけ医を持つメリットの一つです。例えば、「親の物忘れが気になる」「子どもの予防接種について知りたい」といった相談にも応じてもらえます。家族ぐるみで健康管理を任せられる頼もしい存在です。
かかりつけ医がいない場合のデメリットとは?
かかりつけ医がいない場合、上記のようなメリットが受けられないだけでなく、いくつかのデメリットが生じる可能性があります。
- 体調が悪くなるたびに違う病院を探す必要がある
- その都度、症状に合わせて自分で医療機関を判断し、探さなければなりません。
- 診察のたびに、自分の病歴や体質を最初から説明する必要がある
- 医師が患者の情報を十分に把握できず、検査や薬の重複などが起こる可能性があります。
- 緊急時にどこに相談すればよいか分からず、不安になる
- 夜間や休日に急な体調変化があった場合、すぐに相談できる場所がなく、救急外来に頼らざるを得ない状況が増えるかもしれません。
- 要介護認定に必要な「主治医意見書」の作成を依頼できる医師がいない
- 急に介護が必要になった際、意見書を書いてくれる医師を探すところから始めなければならず、手続きに時間がかかってしまうことがあります。
【実践】信頼できるかかりつけ医の探し方
いざかかりつけ医を探そうと思っても、どうやって見つければ良いか分からない方も多いでしょう。ここでは、信頼できるかかりつけ医を見つけるための具体的な方法を4つご紹介します。
- 1. 現在通院している医師に相談する
- もし、現在定期的に通院している病院やクリニックがあれば、その医師にかかりつけ医になってもらえないか相談してみるのが最も手軽な方法です。特に、内科や総合診療科の医師は、かかりつけ医の役割を担っていることが多いです。もしその医師が専門外の相談には応じられない場合でも、適した医師を紹介してくれる可能性があります。
- 2. 地域包括支援センターや担当ケアマネジャーに紹介してもらう
- 介護に関する身近な相談窓口である「地域包括支援センター」や、すでに担当のケアマネジャー(介護支援専門員)がいる場合は、その担当者に相談するのも非常に有効です。彼らは地域の医療機関や医師に関する情報を豊富に持っており、特に在宅医療や認知症の相談に強い医師など、ニーズに合った医師を紹介してくれることが期待できます。
- 3. 自治体のウェブサイトや公的な医療情報サイトで探す
- お住まいの市区町村のウェブサイトや、地域の医師会のウェブサイトで、医療機関のリストや検索機能が提供されていることがあります。また、都道府県が運営する「医療機能情報提供制度(通称:医療情報ネット)」や、独立行政法人福祉医療機構が運営する「WAM NET」でも、地域の医療機関を詳しく検索できます。「在宅医療対応」「訪問診療可」などの条件で絞り込むことも可能です。
- 4. 近所の口コミや評判を参考にする
- ご近所の方や友人・知人からの口コミも、医師の人柄やクリニックの雰囲気を知る上で貴重な情報源です。「先生が親身に話を聞いてくれる」「スタッフの対応が丁寧」といった、実際に利用した人でなければ分からない情報を得られることがあります。ただし、あくまで個人の感想であるため、最終的にはご自身で一度受診してみて相性を確かめることが大切です。
後悔しない!かかりつけ医の選び方5つのポイント
良いかかりつけ医と出会うことは、今後の健康管理やいざという時の安心感に直結します。ここでは、かかりつけ医を選ぶ際にチェックしたい5つのポイントをご紹介します。
ポイント1:自宅から近く、通いやすいか
かかりつけ医は、日常的な体調不良の際や、定期的な診察で長く付き合っていくパートナーです。そのため、自宅から無理なく通える距離にあることは非常に重要なポイントです。体調が悪い時に、長時間かけて移動するのは大きな負担になります。また、公共交通機関でのアクセスや、駐車場の有無なども確認しておくと良いでしょう。
ポイント2:医師やスタッフと話しやすいか(相性)
医師との相性は、非常に大切です。ご自身の健康に関する不安や疑問を、気兼ねなく話せる雰囲気があるかどうかを確認しましょう。威圧的であったり、話をあまり聞いてくれなかったりする医師では、安心して相談できません。また、医師だけでなく、看護師や受付スタッフの対応が丁寧かどうかも、クリニック全体の雰囲気を知る上で重要な判断材料になります。
ポイント3:在宅医療や訪問診療に対応しているか
将来的に、病気や加齢によって通院が難しくなる可能性も考えておく必要があります。その際に、自宅まで診察に来てくれる在宅医療(訪問診療)に対応しているかどうかは、高齢の方やそのご家族にとって重要な選択基準となります。対応していない場合でも、必要になった際に訪問診療医を紹介してくれるなど、連携体制があるかを確認しておくと安心です。
ポイント4:他の医療機関や介護事業者との連携体制
かかりつけ医には、地域の他の医療機関や介護サービス事業者との連携が求められます。専門医への紹介がスムーズか、ケアマネジャー(介護支援専門員)や訪問看護ステーションと日頃から連携を取っているか、といった点は確認しておきたいポイントです。クリニックのウェブサイトやパンフレットに、連携先の病院などが記載されている場合もあります。
ポイント5:話を丁寧に聞き、分かりやすく説明してくれるか
診察の際に、こちらの話をじっくりと聞いてくれるか、そして病状や治療方針について専門用語を多用せず、分かりやすい言葉で丁寧に説明してくれるかは、信頼関係を築く上で最も重要な要素の一つです。質問しやすい雰囲気があるか、こちらの疑問にきちんと答えてくれるかも確かめましょう。一度診察を受けてみて、コミュニケーションの取りやすさを実感することが大切です。
かかりつけ医と良い関係を築くための上手な付き合い方
信頼できるかかりつけ医を見つけたら、次はその医師と良好な関係を長く続けていくことが大切です。上手なコミュニケーションのためのポイントを3つご紹介します。
- 自分の健康状態や生活の変化を正確に伝える
- 診察の際には、現在の症状だけでなく、最近の生活の変化(食生活、睡眠、運動習慣など)や、気になっていること、不安などを具体的に伝えましょう。情報が多いほど、医師は的確な診断をしやすくなります。「こんなことまで話していいのかな?」と思わずに、ささいなことでも伝えることが大切です。
- 聞きたいことや不安なことは事前にメモしておく
- 診察室に入ると緊張してしまい、聞きたかったことを忘れてしまう、ということはよくあります。事前に聞きたいことや相談したいことを箇条書きでメモしておき、それを見ながら話すと、伝え漏れを防ぐことができます。限られた診察時間を有効に使うためにも有効な方法です。
- 「お薬手帳」を持参し、服薬状況を共有する
- お薬手帳は、あなたがどの医療機関で、いつ、どんな薬を処方されたかを記録する大切なツールです。かかりつけ医だけでなく、他の病院や薬局に行った際にも必ず提示しましょう。これにより、薬の重複や危険な飲み合わせを防ぐことができます。診察時には必ず持参し、医師や薬剤師に確認してもらう習慣をつけましょう。
かかりつけ医と連携する老人ホーム探しは「笑がおで介護紹介センター」へ
かかりつけ医との連携は、老人ホームや介護施設に入居した後も非常に重要です。安心して暮らせる住まいを探すには、医療体制の充実度も大切なチェックポイントになります。
協力医療機関が明確で、医療体制が整った施設をご案内
「笑がおで介護紹介センター」では、施設の協力医療機関や、看護師の配置状況、緊急時の対応体制などを詳しく把握しています。かかりつけ医との連携がスムーズに行えるか、入居後も安心して医療を受けられるか、といった視点で、お客様一人ひとりに最適な施設をご提案します。
訪問診療に対応している施設など、健康面の不安に寄り添うご提案
「持病があるから、定期的に医師の診察が必要」「将来、通院が難しくなったらどうしよう」といった健康面の不安にも、私たちがしっかり寄り添います。多くの施設では、協力医療機関による訪問診療(往診)が定期的に行われています。「笑がおで介護紹介センター」では、そうした医療サポートが充実した施設の情報も豊富に取り揃えています。
安心して暮らせる住まい探しを専門の相談員が無料でサポート
老人ホーム探しは、分からないことや不安なことが多いものです。「笑がおで介護紹介センター」では、介護業界に精通した専門の相談員が、無料でご相談を承ります。ご本人様やご家族様のご希望、健康状態などを丁寧にお伺いし、かかりつけ医との連携も視野に入れながら、最適な住まい探しを全力でサポートいたします。ぜひお気軽にご相談ください。

このコラムの監修者
花尾 奏一(はなお そういち)
保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士
有料老人ホームにて介護主任を10年
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施
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