要介護1のヘルパー回数は週何回?費用の目安と限度額も解説

  カテゴリー:お役立ちコラム
要介護1のヘルパー回数は週何回?費用の目安と限度額も解説

親御さんが要介護1の認定を受け、ケアマネジャーからヘルパー(訪問介護)の回数を提案されたものの、その回数で足りるのか迷っていませんか?回数を増やすと費用がいくらになるのか、気になる方もいるでしょう。

要介護1のヘルパー回数に一律の上限はなく、区分支給限度基準額(1か月16,765単位)の範囲内で決まります。全国の平均は、月に約12.4回です。費用は、1単位10円・1割負担・加算なしで計算すると、週3回で月2,640〜5,424円ほどが目安です(実際は地域の単価や加算の分だけ高くなります)。

この記事では、身体介護と生活援助の違いや回数別の費用、回数の増やし方までを解説します。最後まで目を通せば、親御さんに合う回数の目安と月々の費用がわかり、ケアマネジャーに回数の相談を切り出せるようになるでしょう。

※本記事は2026年9月時点の情報をもとに作成しています。

要介護1で使える訪問介護(ヘルパー)

訪問介護は、ホームヘルパーが自宅を訪問し、日常生活の世話や介助をする介護保険のサービスです。要介護1と認定されると、介護保険の訪問介護を使えるようになります。

ここでは、要介護1の認定基準と訪問介護のサービス区分を見ていきます。

要介護1の認定基準

要介護1は、介護にかかる手間を時間に置き換えた「要介護認定等基準時間」をもとに判定されます。基準時間が32分以上50分未満の人のうち、一定の条件に当てはまる人が要介護1です。

同じ時間の範囲には要支援2も含まれ、要介護1になるかどうかは2つの条件で分かれます。認知機能の低下などで、予防給付(要支援の人向けのサービス)の利用について適切な理解が困難な場合は要介護1です。短い期間で心身の状態が変わり、要介護度が重くなるおそれが高い場合も要介護1と判定されます。

要支援2との違いを決めるのは、介護の手間や病状の重さではなく、認知機能と状態の安定性の2点です。なお、要支援1・2の人の訪問介護は、2014年の制度改正で自治体の介護予防・日常生活支援総合事業へ移っています。

関連記事:要介護1とは?入居を検討できる老人ホームと自己負担額の目安

3つのサービス区分

訪問介護のサービスには、支援の内容に応じた3つの種類があります。それぞれの内容は、次のとおりです。

  • 身体介護:体に直接ふれて介助する
  • 生活援助:掃除や洗濯などの家事の援助
  • 通院等乗降介助:通院時の車の乗り降り介助

身体介護には、食事や排せつの介助のほか、入浴や移動の介助が含まれます。生活援助は、原則としてご本人が一人暮らしの場合か、同居のご家族が障がいや病気などで家事が困難な場合に使えるサービスです。

要介護1で訪問介護を使った人のうち、生活援助を利用した人は50.1%で、内容の種類の中で最も多くなっています(厚生労働省「令和6年度介護給付費等実態統計の概況」・令和7年4月審査分)。身体介護と生活援助のどちらを中心に使うかで、入れられる回数や費用も変わります。

関連記事:訪問介護(ホームヘルプ)のサービス内容とは?頼めること・頼めないことのルールを徹底解説

要介護1のヘルパー回数は週何回?

要介護1のヘルパー回数に、週何回までと決まった一律の上限はありません。回数の上限を決めるのは、介護保険で1か月に使えるサービスの量を定めた区分支給限度基準額(以下、限度額)です。

ここでは、回数制限の有無と限度額から逆算した最大回数、実際の平均的な利用回数を順に解説します。

回数制限の有無

訪問介護の回数そのものに、国が定めた一律の上限はありません。上限の役割を果たすのは限度額で、要介護1は1か月に16,765単位です。

単位は介護サービスの費用を計算するための点数で、訪問介護は時間の区分ごとに1回の単位数が決まっています。16,765単位の範囲内であれば、ケアプランの中でヘルパーの回数を決められます。

ただし、デイサービスや福祉用具の貸与も、同じ限度額の中で使うサービスです。限度額を超えた分は全額が自己負担になるため、実際の回数は利用するサービス全体の組み合わせで決まります。生活援助の回数が多いと届出が必要になる場合もありますが、回数の上限を定めたものではありません。

限度額から逆算した最大回数

限度額の16,765単位をすべて訪問介護に使うと、最大の回数は1回あたりの単位数で決まります。30分以上1時間未満の身体介護(387単位)だけなら、1か月に43回が上限です。

45分以上の生活援助(220単位)だけで組むと、1か月に76回まで入れられる計算になります。時間の区分ごとの単位数は、次の章の表にまとめました。

43回や76回は限度額をすべて訪問介護に使った場合の数字で、デイサービスなどを併用すれば、その分だけ少なくなります。早朝や夜間の加算は限度額に含まれる一方、介護職員等処遇改善加算(職員の賃金改善に充てる加算)は限度額の計算の対象外です。

平均的な利用回数

実際の利用回数の目安になるのが、厚生労働省の介護給付費等実態統計です。令和8年(2026年)5月審査分の月報では、要介護1で訪問介護を使った人が約33万2,300人、利用回数は約411万3,600回でした。

1人あたりに直すと、1か月に約12.4回、週に3回弱を利用している計算です。ケアマネジャーから週2回(月8〜9回)の案を示された場合、平均よりは少ない回数といえます。

ただし、約12.4回は全国の平均で、必要な回数は親御さんの状態やご家族の支援状況によって変わります。平均は目安の一つとして、困っている場面に合った回数かどうかで判断するとよいでしょう。

身体介護か生活援助かで変わるヘルパー回数

同じ週3回のヘルパーでも、身体介護か生活援助かで使う単位数が変わります。1回の単位数が大きいほど、限度額の範囲内で入れられる回数は少なくなる仕組みです。

ここでは、身体介護と生活援助の時間区分と単位数、2つを組み合わせる場合の数え方を見ていきます。

身体介護の時間区分と単位数

身体介護は所要時間によって4つの区分に分かれ、時間が長いほど1回の単位数が大きくなります。2024年度の報酬改定で決まった単位数は、2026年6月の改定後も変わっていません。

所要時間 単位数
20分未満 163単位
20分以上30分未満 244単位
30分以上1時間未満 387単位
1時間以上 567単位(30分ごとに+82単位)

1時間以上の区分では、1時間を超えて30分増すごとに82単位が加わります。1時間30分の身体介護なら、1回649単位です。

要介護1の人が利用した訪問介護の回数のうち、約4分の1は20分未満の身体介護です(令和8年5月審査分)。短い身体介護は1回の単位数が小さいため、同じ限度額でも入れられる回数は多くなります。

生活援助の時間区分と単位数

生活援助は、20分以上45分未満と45分以上の2つの区分に分かれます。20分未満の区分はなく、45分以上は時間が延びても単位数は変わりません。

所要時間 単位数
20分以上45分未満 179単位
45分以上 220単位

生活援助の単位数は20分以上の身体介護より小さく、長めに頼んでも1回220単位にとどまります。同じ限度額なら、20分以上の身体介護を中心にしたプランより、生活援助を中心にしたプランのほうが回数を多く入れられる計算です。45分以上の生活援助を週3回(月12回)入れた場合は2,640単位で、限度額の約16%です。

ただし、生活援助の回数が多いケアプランには届出の決まりがあります。要介護1で月27回以上になる場合の扱いは、このあとの章で詳しく解説します。

身体介護と生活援助を組み合わせる場合

身体介護に続けて生活援助をする場合は、身体介護の単位数に生活援助の分が上乗せされます。生活援助が20分以上なら65単位、45分以上なら130単位、70分以上なら195単位が加わり、195単位が上限です。

30分以上1時間未満の身体介護(387単位)に20分以上45分未満の生活援助を続けると、1回で452単位になります。同じ週3回でも、45分以上の生活援助だけなら月2,640単位のところ、この組み合わせでは月5,424単位と2倍以上を使う計算です。

なお、20分未満の身体介護に続けた生活援助は、原則として上乗せできません。ただし、生活援助のあとに身体介護を続ける順番は認められているため、どちらを先にするかはヘルパーの事業所と相談するとよいでしょう。

要介護1のヘルパー回数別の費用

ヘルパーの費用は、1か月に使った単位数をもとに計算します。1単位10円・1割負担なら、1単位あたりの自己負担は1円です。なお、2027年度の介護報酬改定に向けた議論が国で進んでおり、単位数や加算率は今後見直される可能性があります。

ここでは、1回あたりの自己負担額と回数別の月額、限度額内に収まる組み合わせ例、負担割合と加算による金額の違いを紹介します。

1回あたりの自己負担額

1回あたりの自己負担額は「単位数×1単位の単価×負担割合」で決まります。1単位10円・1割負担・加算なしで計算した、主な訪問の自己負担は次のとおりです。

訪問の内容 1回の自己負担
身体介護(30分以上1時間未満) 387円
生活援助(45分以上) 220円
身体介護(30分以上1時間未満)+生活援助(20分以上45分未満) 452円

1単位の単価は地域によって10〜11.40円の幅があり、たとえば大阪市は上乗せ割合16%の2級地にあたります。単価が10円より高い地域では、表の金額より少し高くなる点に注意が必要です。

開始時刻が早朝(6〜8時)か夜間(18〜22時)の訪問は25%、深夜(22〜6時)は50%が加算されます。実際の金額は、利用する事業所に見積もりを出してもらうと確実です。

週1回から毎日までの月額

回数別の月額は、1回の自己負担に月の回数をかけて求めます。1か月を4週、毎日は30日として計算すると次のとおりです。

回数 生活援助(45分以上) 身体介護+生活援助
週1回(月4回) 880円 1,808円
週2回(月8回) 1,760円 3,616円
週3回(月12回) 2,640円 5,424円
週5回(月20回) 4,400円 9,040円
毎日(月30回) 6,600円 13,560円

身体介護+生活援助は、30分以上1時間未満の身体介護に20分以上45分未満の生活援助を続けた場合です。毎日でも月13,560単位で、限度額の範囲内に収まります。ただし、生活援助だけの訪問を毎日入れると月27回以上になり、届出の対象となります。

限度額内に収まる組み合わせ例

組み合わせの試算には、厚生労働省の介護報酬の算定構造(2026年6月改定版)の単位数を使います。基本の単位数は2024年度から変わっておらず、1単位10円・1割負担・加算なしで計算しました。

45分以上の生活援助を週2回入れると、月1,760単位で限度額16,765単位の約10%です。ここに身体介護+生活援助(452単位)を週2回、生活援助を週1回足して週5回にしても、月6,256単位で約37%にとどまります。自己負担は、1割負担で月6,256円です。

残りの単位は、デイサービスや福祉用具の貸与にも使えます。訪問介護を中心に限度額の7割以上を使うケアプランは、自治体から届出を求められる場合もあるため、組み合わせはケアマネジャーと相談して決めましょう。

負担割合と加算で変わる金額

ここまでの金額は1割負担の場合で、所得が一定以上ある人は2割か3割です。65歳以上の単身の場合、合計所得金額160万円以上かつ年金収入とその他の合計所得金額の合計が280万円以上なら2割、合計所得金額220万円以上かつ合計340万円以上なら3割になります。

介護職員等処遇改善加算は、2024年9月時点で訪問介護事業所の96.3%が取得していました。2026年6月からの加算率は区分に応じて月の単位数の17.0〜28.7%で、週3回の身体介護+生活援助(月5,424円)に27.0%の区分がつくと、自己負担は約1,460円増える計算です。

自己負担が所得に応じた月の上限を超えた分は、申請すると高額介護サービス費として払い戻されます。2割負担の対象を広げる案は、2026年9月時点で検討中です。

要介護1のヘルパー回数を増やす方法

ヘルパーの回数は、ケアマネジャーが作るケアプランの中で決まります。ケアプランの原案は、ご本人の希望に加えてご家族の希望も踏まえて作られるため、ご家族から回数を相談してもかまいません。

ここでは、回数を増やしたいときに進めたい4つのステップを順に紹介します。

困る時間帯と必要な支援を整理する

ケアマネジャーに相談する前に、親御さんが1日のどの時間帯に困っているのかを書き出しておきましょう。困る場面と必要な支援がまとまっていると、身体介護と生活援助のどちらが何回必要かをスムーズに話し合えます。

整理するときは、時間帯や曜日ごとに次のような表にまとめると便利です。

時間帯・曜日 困る場面の例 支援の種類
朝 ベッドからの移動 身体介護
昼 食事の用意 生活援助
夕方 入浴 身体介護
週末 買い物や洗濯 生活援助

あわせて、ご家族が手伝える曜日と時間帯も書き添えておきます。困りごとは、転びそうになった場面など実際にあった出来事で書くと、ケアマネジャーにも状況が伝わります。ご家族で対応できる時間を除いても不安が残る場面が、ヘルパーに頼みたい回数の根拠になるでしょう。

関連記事:ケアプランに要望を伝えるコツは?本人・家族の希望を反映させる作成の流れとポイント

ケアマネジャーに相談する

書き出した内容をもとに、担当のケアマネジャーへ回数を増やしたいと相談しましょう。ケアマネジャーは、ご本人の自宅を訪ねてご本人とご家族に面接し、解決すべき課題を把握したうえでケアプランの原案を作ります。

  • 相談するときは、次の4点を伝えると話が進みます。
  • 困っている時間帯と場面
  • 増やしたい支援の種類
  • 希望する回数
  • 月に払える自己負担の目安

原案は、ご本人とご家族の希望を踏まえて作る決まりです。ただし、希望がそのまま通るとは限らないため、回数が変わらない場合はその理由も聞いておくと次の相談に生かせます。

関連記事:ケアマネジャー(介護支援専門員)とは?役割や仕事内容から上手な探し方・選び方のポイントまで解説

サービス担当者会議で回数を話し合う

ケアプランの原案ができると、ケアマネジャーがサービス担当者会議を開きます。訪問介護事業所などの担当者が集まり、ご本人の状況を共有したうえで、原案の内容に専門的な立場から意見を出す場です。

会議には、ご本人とご家族も参加するのが基本です。ヘルパーの回数について気になる点があれば、その場で担当者に質問しましょう。

会議のあと、ケアマネジャーから内容の説明を受けたご本人が文書で同意すると、回数を含むケアプランが決まります。訪問して何をするかは、訪問介護事業所のサービス提供責任者がご本人の生活全般の状況と希望を踏まえ、訪問介護計画にまとめます。

関連記事:ケアプランとは?作成の流れや費用、良いプランにするためのポイントを解説

状態が変わったら区分変更を申請する

親御さんの心身の状態が変わり、今の限度額では必要な回数を入れられない場合は、区分変更申請を検討しましょう。区分変更申請は、認定の有効期間の途中でも、状態の変化にあわせて要介護度を見直してもらう手続きです。

要介護度が上がると、限度額も増えます。要介護1の16,765単位に対し、要介護2は19,705単位で、2,940単位多い計算です。

ただし、審査の結果、要介護度が変わらない場合もあります。入院やけがで介護の手間が大きく増えたときは、申請の代行も頼めるケアマネジャーに早めに相談しましょう。

関連記事:要介護認定の更新手続き完全ガイド|期間・流れと区分変更申請との違いを徹底解説

要介護1でヘルパー回数が多いとどうなる?

ヘルパーの回数が多いケアプランは、ケアマネジャーが自治体に届け出る場合があります。ただし、届出はサービスの利用を制限するものではなく、ケアプランの内容を自治体が確認するための制度です。

ここでは、届出が必要になる2つのケースと、届出と利用制限の違いを解説します。

生活援助が月27回以上になる場合

生活援助中心の訪問が月27回以上になるケアプランは、ケアマネジャーが自治体に届け出る決まりです。27回は要介護1の基準回数で、要介護2では34回と、要介護度ごとに決められています。

基準回数は、全国の利用実績をもとに、平均的な利用回数を大きく上回る水準として設定されました。毎日1回の生活援助を入れると1か月で30回前後になり、届出の対象になります。

数えるのは生活援助の単位で算定する訪問だけで、身体介護の単位を算定する訪問は含まれません。身体介護に続けて生活援助をする訪問も、届出の回数には数えない点を押さえておきましょう。

訪問介護中心で限度額の7割以上を使う場合

ケアマネジャーの事業所全体で見て限度額の利用割合が7割以上、かつ使ったサービスの6割以上が訪問介護の場合、その事業所は自治体による抽出の対象になります。自治体は、1件ずつ見ても同じ2つの条件に当てはまるケアプランを指定し、ケアマネジャーに届出を求めます。

対象は、2021年10月以降に作成または変更されたケアプランです。要介護1の場合、限度額16,765単位の7割はおよそ11,736単位です。

身体介護+生活援助(452単位)を毎日入れるプランなら、月13,560単位で限度額の約81%をすべて訪問介護で使います。ケアプラン単位では2つの条件に当てはまりますが、届出を求められるのは事業所が抽出され、自治体からケアプランを指定された場合に限られます。

届出と利用制限の違い

生活援助の月27回を「超えると使えなくなる上限」と受け取る人もいます。しかし、届出はサービスの利用を制限するための制度ではありません。

届出を受けた自治体は、ご本人の自立支援や重度化の防止の観点からケアプランを確認します。必要に応じてケアマネジャーへの聞き取りや地域ケア会議でケアプランを検証し、内容の見直しを促す場合もあります。届出の手続きはケアマネジャーが進めるため、ご家族が書類を用意する必要はありません。

ケアプランに生活援助を入れるときは、生活援助が必要な理由を記載する決まりもあります。回数が多いプランを希望する場合は、その理由をケアマネジャーと共有し、自治体による確認の進め方もあわせて聞いておくと安心でしょう。

ヘルパー回数が足りないときの選択肢

限度額や生活の状況によっては、ヘルパーの回数だけでは在宅での暮らしを支えきれない場合もあります。そのようなときに考えたいのが、ほかのサービスとの組み合わせや住まいの見直しです。

ここでは、ヘルパーの回数が足りないときに検討したい5つの選択肢を紹介します。

デイサービス

デイサービス(通所介護)では、日中に施設へ通って入浴や食事などの支援を受けます。デイサービスも訪問介護と同じ限度額を使うため、組み合わせる場合は全体の単位数で考えるのが基本です。

デイサービスに通う日は日中の見守りが確保できるため、ヘルパーはデイサービスに通わない日に回すと、支援のない日を減らせます。入浴はデイサービスで済ませ、在宅の日の調理や掃除をヘルパーに頼む分け方も一つの方法です。

デイサービスとヘルパーを週に何回ずつ入れるかは、1週間の予定表に通う日と訪問の日を書き込み、ケアマネジャーと一緒に決めましょう。要介護1のデイサービスの回数や費用の目安は、別の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:要介護1で使えるデイサービス利用回数の上限は?平均回数と利用限度額も解説

定期巡回・随時対応型訪問介護看護

定期巡回・随時対応型訪問介護看護では、ヘルパーや看護師が24時間365日、定期的な訪問と通報への対応をします。1日1回から複数回、決まった時間に訪問を受けられ、急な体調の変化にはオペレーターを通じて随時の訪問を頼めます。

費用は1か月ごとの定額で、1単位10円で計算した要介護1の基本の自己負担(1割)は、訪問看護を受けない場合5,446円、受ける場合7,946円です。地域の単価や事業所の加算によって、実際の金額はこれより高くなる場合があります。

訪問の回数に応じて費用が増える通常の訪問介護と異なり、1日に何度も様子を見てほしい場合に適しています。要介護1から利用でき、要支援1・2の人は対象外です。近くに事業所があるかどうかも含めて、ケアマネジャーに確認しましょう。

小規模多機能型居宅介護

小規模多機能型居宅介護は、施設への通いを中心に、短期間の泊まりや自宅への訪問を組み合わせて使えるサービスです。顔なじみのスタッフがいる1つの事業所で、その日の状態にあわせて通い・訪問・泊まりを柔軟に利用できます。

料金は月ごとの定額制です。要介護1の基本の自己負担(1割・1単位10円で計算)は、事業所と同じ建物に住んでいない場合10,458円、同じ建物に住んでいる場合9,423円です。通いや訪問の回数が増えても基本の料金は変わりませんが、食費や宿泊費、おむつ代などは別にかかります。

ただし、利用を始めると、ほかの事業所の訪問介護やデイサービスは使えなくなります。今使っているサービスをどうするかも含めて、ご家族で話し合ってから決めましょう。

関連記事:小規模多機能型居宅介護とは?デイサービスとの違いや料金、メリットをわかりやすく解説

介護保険外サービス

介護保険外サービスは、介護保険の対象にならない支援を全額自己負担で頼むサービスです。限度額の範囲で回数を増やせないときも、必要な支援を自費で補えます。価格や内容は事業者ごとに決まっているため、申し込む前に見積もりを出してもらいましょう。

たとえば、訪問介護では頼めない次のような支援を、訪問介護の前後や合間に頼めます。

  • 草むしり
  • ペットの世話
  • 同居しているご家族の部屋の掃除
  • 趣味の場所への同行

ただし、ご本人と同居のご家族の料理を同時に作るように、訪問介護と一体で提供するのは認められていません。保険外サービスの内容や提供時間は事業所から担当のケアマネジャーに報告され、必要に応じてケアプランにも記載されます。利用を考えるときは、まず担当のケアマネジャーに声をかけておきましょう。

関連記事:介護保険外サービスとは?メリットや料金、家事代行・通院などの活用術を解説

介護付き有料老人ホーム

訪問の回数で支えきれないときは、介護付き有料老人ホームへの住み替えも選択肢です。特定施設入居者生活介護の指定を受けたホームで、ホームの職員が介護する一般型なら、介護は限度額の対象外です。

住宅型有料老人ホームや、特定施設の指定がないサービス付き高齢者向け住宅は、入居者が外部の事業者と契約し、在宅と同じ限度額で訪問介護などを使います。特定施設入居者生活介護を利用している間は、医師などによる居宅療養管理指導を除き、ほかの居宅サービスは原則として利用できません。

認知症の診断を受けた方なら、限度額の対象外となるグループホームも候補です。特別養護老人ホームは原則要介護3以上が対象で、要介護1は特例入所の場合に限られます。住まい選びに迷ったら『笑がおで介護紹介センター』でも相談を受け付けています。

関連記事:介護付き有料老人ホームとは?特徴と入居のメリット、デメリット

要介護1のヘルパー回数でよくある質問

ヘルパーの回数については、毎日来てもらえるのか、生活援助は今後も使えるのかといった疑問もよく聞かれます。判断に迷う点を、最後にまとめて確認しておきましょう。

ここでは、ご家族から寄せられる3つの質問にお答えします。

ヘルパーに毎日来てもらえる?

限度額の範囲内であれば、ヘルパーに毎日来てもらえます。45分以上の生活援助を毎日入れても月6,600単位で、要介護1の限度額の約4割です。

生活援助だけの訪問を毎日入れると月27回以上になるため、ケアマネジャーが自治体へ届け出ます。届出は利用の制限ではなく、必要な回数であれば毎日の利用も可能です。

1日に2回以上来てもらう場合、別々の訪問として数えるには前の訪問からおおむね2時間以上の間隔が必要です。2時間未満の間隔で訪問すると、原則としてそれぞれの所要時間を合算して計算するため、朝と夕方のように時間をあけて組みましょう。

家族が近くに住む場合、生活援助は使える?

生活援助を使えるのは、原則としてご本人が一人暮らしの場合か、同居のご家族が障がいや病気などで家事をするのが難しい場合です。近くにご家族が住んでいても、親御さんが一人暮らしであれば、要件の文言上は単身の世帯にあたります。

とはいえ、生活援助は受けなければ日常生活に支障が出る人のためのサービスです。近くのご家族がどこまで手伝えるかも、ケアマネジャーがケアプランを作るときに確認する場合があります。

同居のご家族がいても、同居だけを理由に一律に使えないと判断されるわけではありません。手伝える範囲をありのままに伝えたうえで、生活援助を使えるかどうかをケアマネジャーに確認しましょう。

要介護1の生活援助は今後も使える?

2026年9月時点で、要介護1の人は介護保険の訪問介護として生活援助を使えます。要介護1・2の人の生活援助サービスなどを自治体の総合事業へ移すかどうかは国で議論されていますが、結論は出ていません。

国の社会保障審議会の介護保険部会は、2025年12月の意見で、軽度者の生活援助サービスなどの在り方を引き続き包括的に検討する方針を示しました。議論の中では、まず要介護1の生活援助サービスから移行するなど、段階的な見直しも検討すべきとの意見も出ています。

制度が変わる場合も、国の審議会での議論を経て決まります。今後の動きが気になるときは、ケアマネジャーに最新の状況を聞いてみるとよいでしょう。

関連記事:介護保険制度改正はいつ?2割負担拡大やケアプラン有料化など最新の議論と影響を解説

まとめ

要介護1のヘルパー回数に一律の上限はなく、1か月16,765単位の限度額の範囲内でケアプランによって決まります。全国の平均は月約12.4回で、身体介護か生活援助かで1回の単位数と費用が変わります。

回数を増やしたいときは、親御さんが困る時間帯と必要な支援を書き出し、ケアマネジャーに相談しましょう。生活援助が月27回以上になると届出が必要ですが、利用を制限する制度ではありません。

ヘルパーの回数だけでは在宅での暮らしが難しいと感じたら、定期巡回・随時対応型訪問介護看護や小規模多機能型居宅介護を使うほか、介護付き有料老人ホームへの住み替えも選択肢です。施設選びや今後の介護に不安があるときは『笑がおで介護紹介センター』へご相談ください。

参考サイト

このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

無料で簡単診断

老人ホーム・介護施設を探す

都道府県をクリックすることで選択したエリアの市区町村や駅・路線などから老人ホームを探すことができます。

スタッフ満足初めての老人ホームの選び方