デイサービスは健康な人でも通える?介護認定なしで使える3つの選択肢

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デイサービスは健康な人でも通える?介護認定なしで使える3つの選択肢

離れて暮らす親御さんが家にこもりがちになり「そろそろデイサービスに通ってもらえないか」と考え始めた方もいるでしょう。一方で、まだ介護認定を受けていない健康な親御さんに介護保険のデイサービスが使えるのかどうかは、調べてもなかなかすっきりした答えにたどり着けないのが実情です。

この記事では、健康な親御さんが通える3つの選択肢から申込までの手順、選び方、伝え方までをまとめて解説します。

読み終えるころには、お住まいの地域でどこに相談すればよいか、親御さんへどのような言葉で切り出せばよいかを整理できるでしょう。

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デイサービスは健康な人でも通える?

「デイサービスは健康な親でも通えるのか」と気になる方は少なくありません。結論からお伝えすると、介護保険のデイサービス(通所介護)は原則として要介護1~5の方が対象であり、介護認定のない健康な方は利用対象から外れます。

ただし、健康な親御さんでも利用できる選択肢は制度上いくつか用意されています。まずは介護保険のデイサービスの対象者と、健康な親御さんが使える3つの仕組みを順に確認しましょう。

介護保険のデイサービスは要介護1~5が対象

介護保険で提供されるデイサービス(通所介護)は、要介護1~5の認定を受けた方を対象としたサービスです。要介護認定では、ご本人の心身の状態に応じて要支援1・2、要介護1~5の7段階で判定されます。

このうち要支援1・2の方は、現在「介護予防通所介護」ではなく市区町村が運営する総合事業の通所型サービスを利用するのが原則です。介護認定をまだ受けていない方や認定で「自立」と判定された方は、介護保険のデイサービスは利用できません。

介護保険は「介護の必要度合いがある方」を対象とする制度のため、健康な親御さんは対象から外れます。

関連記事:デイサービス(通所介護)とは?サービス内容・費用・種類・選び方をわかりやすく解説

介護認定なしでも利用できる仕組み

介護認定のない健康な親御さんでも、デイサービス的な日中通所の場を利用する方法は3つあります。地域包括支援センターや市区町村窓口で案内されているサービスが中心で、対象者・料金・申込窓口がそれぞれ違うのが特徴です。

健康な状態のうちに通える先を確保しておくことで、要介護化の予防や外出の場の確保にもつながります。

  • 総合事業の通所型サービス(市区町村運営)
  • 自費型デイサービス(介護保険外)
  • 一般介護予防事業の通いの場(住民主体)

いずれも健康な状態のまま、外出や交流の場をもてる選択肢です。次章から1つずつ詳しく解説するので、ご家庭の状況に合うものを見極めましょう。

健康な人がデイサービスに通う3つの選択肢

健康な親御さんがデイサービスに通うルートは、大きく分けて3つあります。介護保険の制度内で使える総合事業の通所型サービスと、介護保険外の自費型デイサービス、自治体や住民が運営する一般介護予防事業の通いの場です。

それぞれ対象や料金が異なるため、ご家庭の状況や親御さんの希望に合うものを選ぶ流れになります。1つずつ特徴を見ていきましょう。

総合事業の通所型サービス

総合事業の通所型サービスは、市区町村が運営する介護予防のための通所サービスです。介護保険法第115条の45で定められた地域支援事業の一つで、要支援1・2の認定を受けた方や、地域包括支援センターで基本チェックリストを受けて「事業対象者」と判定された方が利用対象となります。

サービス内容は、機能訓練・レクリエーション・食事・入浴介助など、介護保険のデイサービスと近い内容で提供されます。利用回数の目安は要支援1で週1回、要支援2で週1~2回となっており、自治体ごとに運用が変わる場合もあるため事前に確認が必要です。

事業対象者の認定を受ければ、要介護認定を待たずに通えるため、健康な親御さんの介護予防には適した選択肢です。

自費型デイサービス

自費型デイサービスは、介護保険を使わずに全額自己負担で利用する民間運営の通所サービスです。介護認定の有無を問わず誰でも申し込めるため、健康な親御さんでも明日から契約・利用を始められます。

料金は事業者ごとに差がありますが、1日あたり1万円前後が目安です。運動特化型・半日型・お泊まり型など、サービスの形式も多様で、ご本人の興味や生活リズムに合わせて選べる柔軟さがあります。

「まだ介護認定は受けたくない」「公的サービスの手続きが煩雑そう」と感じる親御さんにとって、特に通いやすい選択肢です。

一般介護予防事業の通いの場

一般介護予防事業の通いの場は、自治体や地域住民が主体となって運営する介護予防活動の場です。65歳以上の方であればどなたでも参加でき、体操教室・地域サロン・茶話会・趣味の集まりなど、内容は地域ごとに多彩です。

料金は無料~数百円程度と最も負担が軽く、申込窓口は自治体の高齢福祉課や地域包括支援センターになります。介護認定や基本チェックリストの判定も不要で、ご本人が「行ってみよう」と思った時点ですぐ参加できる手軽さが特徴です。

デイサービスのような介護サービスではないものの、外出と人との交流をもつ場として、健康な親御さんの介護予防に役立つ選択肢です。

健康な人のデイサービス3選択肢の比較

3つの選択肢の中から、親御さんに合う1つを選ぶには利用対象・料金・申込窓口の違いを並べて見るとわかりやすくなります。介護保険の対象になるかどうかで料金水準が大きく変わり、申込窓口も選択肢ごとに異なるためです。

ここでは、3つの選択肢を3つの観点で比較し、判断材料を整理していきましょう。

利用対象と介護認定の必要性

3つの選択肢は、利用対象と介護認定の必要性に違いがあります。総合事業の通所型サービスは要支援1・2の認定か基本チェックリストでの事業対象者判定が前提です。

一方、自費型デイサービスと一般介護予防事業の通いの場は、介護認定の有無を問わず誰でも申し込めます。下表に3つの選択肢の対象を整理します。

選択肢 利用対象 介護認定の必要性
総合事業の通所型サービス 要支援1・2、事業対象者 必要(認定or基本チェックリスト判定)
自費型デイサービス 誰でも 不要
一般介護予防事業の通いの場 65歳以上 不要

「手続きの煩雑さを避けたい」と考えるなら、認定不要の自費型デイか通いの場が始めやすい選択肢です。

介護予防のための通所サービスをしっかり受けたい場合は、地域包括支援センターで基本チェックリストを受けて事業対象者の認定を取る方法が現実的でしょう。

料金と通える回数の目安

料金は、介護保険の対象になるかどうかで大きく変わります。総合事業の通所型サービスは介護保険の自己負担1~3割が適用され、1割負担の場合は事業対象者・要支援1で月額約1,800円、要支援2で月額約3,600円が目安です。

これに食費・送迎費などの実費が加わります。自費型デイサービスは全額自己負担で1日あたり1万円前後が相場で、利用頻度はご家庭で自由に決められます。

一般介護予防事業の通いの場は無料~数百円程度で、月数回~週1回の参加が一般的です。自治体や事業者により料金水準は異なりますので、地域包括支援センターや申込先で必ず確認しましょう。

申込窓口の違い

申込窓口は3つの選択肢で完全に異なるため、利用したいサービスを決めたら、まず適切な窓口に連絡を取りましょう。総合事業の通所型サービスは地域包括支援センターが起点で、基本チェックリストやケアプラン作成までを担当者が一貫してサポートします。

自費型デイサービスは、事業者に直接連絡して契約する形が一般的で、見学や体験利用の受付も事業所単位で完結する仕組みです。

一般介護予防事業の通いの場は、自治体の高齢福祉課か地域包括支援センターで案内資料を受け取り、各教室・サロンに直接申込む形が一般的です。

迷ったときは、まず地域包括支援センターに相談すれば、3つの選択肢の概要やお住まいの地域で使える場の情報をまとめて教えてもらえます。

健康な人がデイサービスに通うメリット

健康な親御さんがデイサービスに通って得られる主なメリットは、大きく4つあります。閉じこもりがちになった親御さんや、物忘れ・筋力低下が気になり始めた親御さんにとって、要介護状態への進行を遅らせる足がかりとなる選択肢です。

ここでは、生活リズム・閉じこもり解消・社会参加・要介護予防の4つの観点で、デイサービスがどのように力になるかを順に解説します。

生活リズムが整い心身の活力が戻る

デイサービスに定期的に通うようになれば、起床・食事・就寝のリズムが整い、心身の活力が戻りやすくなります。家にいると朝起きる時間や食事の時間が不規則になりがちな親御さんでも、通所日には決まった時間に身支度をしてバスや車で出かける流れができるでしょう。

通所先では、機能訓練やレクリエーション、入浴介助など体を動かす活動が組み込まれています。週に1~2回でも体を動かす時間が確保されると、足腰の筋力が維持され、表情にも張りが戻る方も多く見られます。

「最近、家にいる時間が長くて元気がない」と感じる親御さんには、生活リズムを取り戻すきっかけとして検討してみるとよいでしょう。

閉じこもりが解消され外出機会が増える

コロナ禍以降、外出する習慣が減って家にこもりがちになった高齢者は少なくありません。デイサービスに通う日が週に1~2回でも増えれば、外出の場が定期的に確保され、生活に区切りが生まれます。

通所のために身支度をして送迎車に乗り、施設で過ごして帰ってくる流れは、ご本人にとってもご家族にとっても安心材料です。閉じこもりが続くと、廃用症候群(運動不足で筋肉や認知機能が衰える状態)や気分の落ち込みのリスクが高まるため、外に出る場の確保が予防的な意味をもちます。

「最近、親が外に出たがらない」と感じるご家庭ほど定期的な通所先を確保することは非常に効果的な選択肢です。

社会参加で交流の機会が広がる

デイサービスに通うと、ほかの利用者やスタッフとの交流が生まれ、社会参加の場が広がります。ご家族以外の方と話す時間が増えるだけでも、ご本人の気分や認知機能に良い影響が出る環境です。

国立長寿医療研究センターの調査によれば、友人との交流や地域のグループ活動など5つのつながりがある高齢者は、認知症発症リスクが46%低いと報告されています。デイサービスは、そうした「つながり」を高齢になっても無理なくもち続けられる場の一つです。

仕事や家事で忙しく、なかなか親御さんと会いに行けない方ほど、外で人と関わる場をもってもらえる安心感は大きいでしょう。

要介護状態への進行を遅らせられる

健康な親御さんがデイサービスや通いの場に通う最大のメリットは、要介護状態への進行を遅らせる予防効果が見込める点です。厚生労働省は、要介護状態になるのをできる限り防ぎ、もし要介護状態になってもそれ以上悪化させない取り組みを介護予防の目的と位置づけています。

通所先で機能訓練や運動、人との交流を続ければ、筋力・認知機能・気力の維持につながりやすく、結果として要介護認定が必要な状態に至るタイミングを遅らせる効果が期待できます。一人で家にこもって過ごすよりも、毎週決まった場所に通う習慣をもつほうが、心身の機能の維持に効果的です。

「まだ介護は早い」と感じる時期にこそ、予防を始める意味があります。

総合事業の通所型サービスの始め方

健康な親御さんが総合事業の通所型サービス(市区町村が運営する介護予防のための通所サービス)を利用するには、地域包括支援センターでの相談から始まる4ステップが基本の流れです。

要介護認定の申請とは別ルートで、基本チェックリストの結果に応じて事業対象者の認定を受け、ケアプランを作って通所先と契約します。

ここでは、4ステップを順に追い、どこで何をすればよいかを整理していきます。

地域包括支援センターに相談する

最初のステップは、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターでの相談です。地域包括支援センターは、介護・医療・保健・福祉の総合相談窓口で、高齢の親御さんに関する困りごとをまとめて受け止める「地域のよろず相談所」として機能しています。

連絡方法は電話・窓口訪問・自宅訪問のいずれも可能で、相談料は無料です。まずは、お住まいの自治体の高齢福祉課や市区町村ウェブサイトで担当センターを確認しましょう。

問い合わせの際に「健康な親が介護予防のためにデイサービスに通えないか」と用件を伝えると、その後の手続きをスムーズに案内してもらえます。

仕事で忙しく窓口に行きにくい方は、電話相談から始めましょう。

関連記事:地域包括支援センターとは?役割や相談できる内容、利用方法をわかりやすく解説

基本チェックリストを受ける

地域包括支援センターに相談したあとは、基本チェックリストと呼ばれる25項目の質問票で事業対象者に該当するかを判定してもらいます。25項目は、以下の7カテゴリーで構成され「はい」「いいえ」で答える簡易なチェックリストです。

  • 日常生活動作
  • 運動器機能
  • 低栄養
  • 口腔機能
  • 閉じこもり
  • 認知機能
  • うつ気分

判定基準は、1番~20番の項目で10項目以上に該当するなどの条件が定められています。たとえば、運動器機能で3項目以上該当した場合や、低栄養で2項目すべて該当した場合も対象です。

専門職でない職員でも実施でき、ご家族の同席も可能なため、親御さんが緊張せずに質問を受けられます。該当すると判定されれば、要介護認定を待たずに総合事業の通所型サービスの利用が可能です。

ケアプランを作成する

事業対象者と判定されたあとは、地域包括支援センターのケアマネジメント担当者と一緒に介護予防ケアプランを作成します。担当者は、保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーといった専門職が中心です。親御さんの心身の状態や生活の希望を聞き取りながら、目標と利用サービスを書面にまとめてくれます。

ケアプランには「どんな課題を解決したいか」「週に何回どのサービスを使うか」「目標達成までの期間」などが盛り込まれます。ご家族の意向も反映できるので「閉じこもりを解消したい」「歩く力を維持したい」など、ご家庭で話し合った目標を担当者に伝えましょう。

作成費用は介護保険から支給されるため、ご本人の自己負担は発生しません。

関連記事:ケアプランとは?作成の流れや費用、良いプランにするためのポイントを解説

サービス利用を開始する

ケアプランが完成したら、希望する通所型サービスの事業所と契約を結び、いよいよ利用を開始します。事業所選びでは、ケアマネジメント担当者から候補施設の情報をもらい、見学や体験利用で雰囲気や活動内容を確認したうえで決めるとよいでしょう。

利用回数の目安は、要支援1か事業対象者で週1回、要支援2で週1~2回です。自治体ごとに運用が変わる場合もあるため、ケアプラン作成時に担当者と相談しましょう。

利用開始後も心身の状態や暮らし方の変化に応じてケアプランは見直され、定期的に担当者と振り返る場が設けられます。

最初の数回は親御さんも緊張しがちなので、ご家族から「どうだった?」と声をかけて、感想を聞きながら寄り添うと継続につながります。

健康な人が通うデイサービス選びのポイント

ご家庭に合う通所先を見つけるには、親御さんの生活リズム・趣味・自宅からの距離の3つの観点で選ぶと迷いません。

健康な親御さんは「行きたくない」と感じると一度で通うのをやめてしまうこともあるため、ご本人が自然に楽しめる場かどうかが継続の鍵となります。

ここでは、3つのポイントを順に整理しましょう。

親の生活リズムに合った時間帯

デイサービス選びでまず確認したいのが、親御さんの生活リズムに合った時間帯で運営されているかどうかです。一般的なデイサービスは朝9時から夕方17時まで開いている場合が多く、朝の身支度から夕方の帰宅まで1日を通して過ごします。

朝が苦手な親御さんや、午後はゆっくり過ごしたい親御さんには、半日型のデイサービスが向いています。半日型は3~4時間で運動やレクリエーションに絞った内容を提供する事業所が多く、生活リズムを大きく変えずに通えるのが魅力です。

複数の事業所のスケジュールを比べて、親御さんが無理なく続けられる時間帯を選びましょう。

親の趣味や好みに合う活動内容

もう一つ重視したいのが、親御さんの趣味や好みに合った活動が用意されているかどうかです。デイサービスには、運動特化型・レクリエーション中心型・趣味活動中心型といった事業所ごとの特色があり、提供される活動内容に違いがあります。

たとえば、体を動かすのが好きな親御さんには筋トレやマシン運動が充実した運動特化型、写真や手芸が好きな親御さんには創作活動の時間が長い事業所が向いています。

逆に、好まない活動ばかりだとご本人が苦痛を感じて続かなくなるため、見学時に1日のスケジュール表をもらって内容を確かめましょう。ご家庭で「どんな活動なら楽しめそう?」と話し合う時間も、選び方のヒントになります。

自宅からの送迎範囲

3つ目のポイントは、自宅からの送迎範囲です。デイサービスは事業所ごとに送迎対応エリアが決まっており、ご家庭の住所が範囲外だと、ご家族が送迎しなければならない負担が発生します。

特に共働きや遠方に住むご家族にとっては、毎回の送迎は現実的ではないため、自宅から送迎範囲内にある事業所を優先的に選ぶのが安心です。

送迎対応エリアの広さは事業所により異なり、ワンボックスカーで巡回する形が一般的ですが、雪の多い地域では冬期の運行に制限が出る場合もあります。

問い合わせ時に「送迎は◯◯の住所まで来てもらえますか?」と確認しておくと、申込後の行き違いを防げます。

健康な人をデイサービスに通わせるコツ

健康な親御さんにデイサービスを勧めると「私はまだ介護はいらない」と返されてしまうご家庭は少なくありません。健康な状態にあるからこそ「介護」「老人」のイメージに抵抗を感じる方が多く、ご家族の伝え方ひとつで反応が変わります。

ここでは、親御さんが自然に通い始められる切り出し方・始め方・対処法の3つのコツを順に解説していきます。

親のプライドを傷つけない切り出し方

「介護のためにデイサービスへ行こう」と直球で誘うと、健康な親御さんは「自分はまだ介護なんていらない」と身構えてしまいがちです。代わりに「介護」「老人」を前面に出さない言い方を選ぶと、自然に話を進められます。

たとえば「運動教室みたいなところがあるんだって」「歌のサークルがあるみたいだよ」など、親御さんが興味をもちそうな活動を切り口に紹介する伝え方が効果的です。

親御さんが日頃から「最近、運動不足で」「写真が趣味なんだけど」とこぼしている話題があれば、その関心に合わせて切り出してみましょう。前向きな返事につながる確率がぐっと高まります。

体験利用や見学から始める進め方

いきなりデイサービスを契約して毎週通うのは、心理的なハードルが高いものです。最初は体験利用や見学から始める進め方を取ると、親御さん自身が雰囲気を確認したうえで通うかどうかを判断できるでしょう。

体験利用は事業所によって料金が異なり、無料で受けられる事業所もあれば昼食代程度の実費を求められる事業所もあります。見学だけ受け付けている事業所も多いため、その場でスタッフやほかの利用者の様子、施設の清潔感を確かめられます。

「1回だけ行ってみる?」とハードルを下げて誘えば断られる確率も下がり、ご本人の納得度を高められるでしょう。

親が拒否したときの対処法

「行きたくない」「私はまだいい」と親御さんに拒否された場合は、その場で強く押すのは逆効果です。即座に再提案するよりも、いったん時間を空けて様子を見るほうが、長い目で見て前向きな返事を引き出せる可能性が高まります。

拒否の背景には、次のような親御さんなりの理由が隠れています。

  • 介護扱いされたくない気持ち
  • 知らない場所への不安
  • ご家族に迷惑をかけたくない遠慮

一度落ち着いた時期に、ご本人の不安や戸惑いをじっくり聞き出し、それに合った提案を改めて準備するのが現実的です。

医師や地域包括支援センターの職員など、親御さんが信頼している第三者から勧めてもらう方法も有効です。ご家族からの提案より受け入れられるケースが多く、対処法の選択肢として覚えておくとよいでしょう。

健康な人のデイサービス利用でよくある質問

ここまで読んで、まだ気になる点が残っているご家族も多いでしょう。最後に、健康な親御さんのデイサービス利用について、ご家族からよく寄せられる質問を3つ取り上げて回答します。

介護認定なしでもすぐ通える?

自費型デイサービスや一般介護予防事業の通いの場であれば、介護認定なしの状態からほぼすぐに通い始められます。自費型デイは事業者に直接申込んで契約を済ませれば、最短で翌週から通えるケースもあります。

一方、総合事業の通所型サービスは行政手続きが入る分、利用開始まで時間がかかるのが一般的です。地域包括支援センターへの相談から始まり、基本チェックリストの受検・事業対象者の認定・ケアプラン作成の流れを経るため、通い始めまで1~2か月程度を見込んでおく必要があります。

期間は自治体や事業所の混み具合により変動するため、急ぎの場合は窓口で目安を確認しておくと安心です。今すぐ通わせたい場合は、自費型デイか通いの場から検討し、並行して総合事業の手続きを進める方法もあります。

一人暮らしの親でも利用できる?

一人暮らしの親御さんでも、3つの選択肢すべて問題なく利用できます。むしろ一人暮らしの方は閉じこもりリスクが高いため、地域包括支援センターでも優先的に支援する方針が取られています。

送迎付きの事業所を選べば、ご家族が遠方に住んでいても親御さんが自分で通えるため、共働きで送迎が難しいご家庭にも適した選択肢です。事業所側もご家族の連絡先を把握したうえで対応してくれるため、急な体調変化があれば速やかに連絡してくれます。

「親が一人で暮らしているのが心配」と感じるご家族こそ、定期的な通所先の確保が安心材料となります。

家族だけで申込手続きはできる?

基本的に、ご家族が代理で申込手続きを進めて差し支えはありません。地域包括支援センターへの相談や事業者への問い合わせ、見学予約まではご家族だけで完結できます。

「基本チェックリスト」はご本人への聞き取りのため、最終的にはご本人の同席か同意が必要になりますが、それ以外の準備はご家族主導で進めても問題ありません。

自費型デイサービスは契約者をご本人とすれば、ご家族だけで契約手続きを完結できる事業所も多く、書類のやり取りも代行できます。

ただ、デイサービスはご本人が実際に通う場なので、最終的にはご本人の意向で決められるよう、見学・体験利用に同行してもらいましょう。

まとめ

健康な親御さんがデイサービスに通うルートは、総合事業の通所型サービス・自費型デイサービス・一般介護予防事業の通いの場の3つに整理できます。介護認定なしでも利用でき、地域包括支援センターへの相談から契約までの流れを順に進めれば、健康なうちから介護予防の場を確保できます。

まずはお住まいの地域包括支援センターを調べて電話相談から始め、見学や体験利用を通して親御さんが楽しめる場かを確認しましょう。介護予防と並行して将来の住まいも早めに考えておくと、心身の状態が変わったときに慌てずに対応できます。

健康な親御さんでも入居できる老人ホームをお探しの方は、ぜひ『笑がおで介護紹介センター』へご相談ください。ご家族の状況や親御さんの希望を伺いながら、最適な住まい選びをサポートします。

参考

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このコラムの監修者

花尾 奏一(はなお そういち)

保有資格:介護支援専門員、社会福祉士、介護福祉士

有料老人ホームにて介護主任を10年 
イキイキ介護スクールに異動し講師業を6年
介護福祉士実務者研修・介護職員初任者研修の講師
社内介護技術認定試験(ケアマイスター制度)の問題作成・試験官を実施

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